ひもろぎ逍遥

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志式神社 (Ⅲ)早魚舞―乙太夫の天神尋ね―

志式神社 (Ⅲ)
ししきじんじゃ

夜神楽を見て来ました。

「早魚舞(はやままい)」―乙太夫の天神尋ね―

11月19日

夜の11時半から早魚神事があり、それまで、
8時から浦安の舞いや神楽があると聞いて、
9時過ぎに、奈多公民館に行きました。

玄関に立つと、敷き詰めたゴザが目に飛び込んできました。
気分はそわそわ。

舞台には紅白の垂れ幕があって、すでに神楽が始まっていました。
神楽を奉納するのは宇美神楽座の方々。
ここの神楽は明治時代に、宇美神社の氏子さんたちによる神楽に
引き継がれたそうです。

正面の紺の幕には「早魚神事」。
この神事を象徴する二匹の鯛が踊っています。

志式神社の夜神楽だァ。

一部ですが、写真とともにお楽しみください。
 

久米舞

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折敷に米を入れてぐるぐる廻って舞う。
折敷の米が落ちないのが見どころ。
舞い終えたら、その米は人々に配られました。
もちろん、ゲット。



オロチ退治

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スサノオノ命は嘆いている老夫婦に出会って訳を聞く。
すると、ヤマタノオロチがもうすぐ8番目の娘を奪いに来ると言う。


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「私がそのオロチを退治しよう。
その暁には娘を私にくれ。」


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スサノオは二人に酒を作らせて、オロチに飲ませて、
酔っ払わせて戦う。


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スサノオはオロチを殺して、クシナダ姫を妻にする。



 磯良舞      (武内神 豊姫神 磯良神 海神)
  いそらまい

神功皇后らが新羅へ進軍する時のお話です。
48艘の船団でいよいよ新羅へ。
その時、武内神が干珠満珠を貰い受けるお話です。

磯良神は大和で40万年、ひたちで40万年、
勝馬(かつま、志賀島)で40万年過ごされた神。


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いそら神が干珠満珠を海神のところに行って、貰おうとするが、
なかなかもらえず、豊姫が代わりに海神の所に行く。


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すると海神は「神楽を舞うならば、授けよう」と言う。
豊姫は神楽を舞い、海神から干珠満珠を授かる。


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豊姫はそれを武内神に渡す。



 早魚舞
(乙太夫 献魚包丁式 ひれ舞)



これは奈多だけで演じられる独自の神楽です。
『奈多の氏神様 志式神社 「お宮の由来」』から引用します。
いつものように口語訳します。

 「乙太夫の天神尋ね」 

乙太夫が舞いながら歌を詠む。

奈多の里  志志岐の宮の  七不思議
       神の御稜威(みいつ)と 仰がれにけり


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乙太夫

「天神様はいずれにおわしますぞ。
天神様はいずれにおわしますぞ。

三良(さぶろう)天神と称える神様は、
火難盗難を除き、安産を守られるご神徳がお有りになるので、
そのおかげをこうむろうと願うけれども、
何処に鎮座されているのか、全く分からない。

八雲立つ出雲の国は神々が集まる所なので、
そこに尋ねて行ったけれどもいらっしゃらない。
伊勢の国五十鈴川に詣でたけれど、いらっしゃらない。

尋ねあぐんでいると、一羽の雀が飛んできて、
「筑奈、筑奈(ちくな)」と鳴いて教えてくれた。
筑前、奈の里だろうかと、尋ねて来ると、
やっぱりこの吹上の地に鎮まられていたよ。
さあ、参拝してご神徳を頂こう。」


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乙太夫は天神様にお神酒を奉る。

天神様が盃をいただき飲もうとすると、「まあず、お待ちなされ。」
と止められて、盃を下ろされる。
「火難盗難、除きたまえ。」と乙太夫。

また、飲もうとすると「まあず、お待ちなされ。」
と制されて、再び盃を下ろされる。
「大漁、満足、守りたまえ。」
と乙太夫は二拍手拝礼してさがる。


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天神様は酒をいただき、盃と榊を持って正面に向き直り、歌を詠む。

千早振る 神代の手振り 奏でして
    御代を寿ぐ 奈多の夜神楽

右手には盃を。
左手には榊葉を添えて立ち上がり、
乙太夫の願いを聞き遂げて、上機嫌で
「あっぱれ あなおもしろし あなたのし あなさやけおけ」
と目出度く舞い納められる。





 これが「早魚舞」の中の「乙太夫の天神尋ね」です。 

乙太夫が天神さまがお酒を飲もうとするのを、
二度も制して、みんなの願いを伝える所が、
この舞の見せ所。

構成も、
乙太夫が舞って、天神とやりとりをして、上機嫌の天神様が舞を披露する、
という三部構成になっていました。


この奈多の浜を吹上浜と呼んでいたのですね。
(鹿児島の吹上浜しか知りませんでした…。)

宇美神楽座の方にお話を聞きました。 

「見事な舞を有難うございました。神職の方々ですか?」
「いえ、宇美八幡宮の氏子です。」

「何人ぐらいですか。」
「17人です。奉納は宇美八幡宮で年に二回。
この志式神社は年一回しています。」
「福岡県に神楽があったのですねえ。」
「はい、ここ以外にも福岡市内は数か所残っていますよ。」

神楽と言えば、宮崎しか知りませんでした。
もっと、福岡の人々に知ってもらいたいなと思いました。
マスコミの方が取り上げて盛り立ててくれるといいのにな。
そうして若い人たちに受け継いで貰いたいな。

この「乙太夫の天神尋ね」は全国でここだけのもの。
宇美神楽座の皆様、とこしえに、栄えてください。


さて、このあと、いよいよ早魚神事ですが、
12時をずっと過ぎてしまい、あえなく帰宅しました。
写真はなしです…。スミマセン <(_ _)>

また来年?
確約は出来ません…。
この神事の写真はネットで沢山出されています。
検索して見て下さいね。

                  (Ⅳ)につづく

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by lunabura | 2009-11-21 00:00 | 志式神社・ししき・福岡市 | Trackback | Comments(3)
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Commented by tukifune83 at 2016-08-09 22:49
るなさん、こんばんは♪こちらの記事、月船日記にてリンクさせて頂きました。事後報告ですみません。m(_ _;)m
八女の美しい風景はいつまでも残ってしまいますよね。(^_^)続きを楽しみにお待ちしております。by水月
Commented at 2016-08-09 22:51
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by lunabura at 2016-08-10 06:04
祇園祭、にぎわってるんですね!
八女の続き、ゆっくりと書いていきます。
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