ひもろぎ逍遥

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お言わずの島」の出土品が見られる神宝館・沖ノ島の岩陰遺跡の三角縁神獣鏡を見に行こう


宗像大社(5)

「お言わずの島」の出土品が見られる神宝館
沖ノ島の岩陰遺跡の三角縁神獣鏡を見に行こう

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拝殿の左側から林の中の小道を行くと、神宝館に出ます。
ここには沖ノ島から出土した国宝がずらりと展示してあります。

沖ノ島の御祭神は田心(たごり)姫神です。
この島は女人禁制です。
男性でも年に一度だけ、抽選で当選した人だけが、参拝を許されます。
その時は、裸になって、海で禊をして上がります。
嵐で避難した漁船の漁師でも、禊をして上がるそうです。

この島で見聞きしたことは決して他言してはならないと言われ、
お言わずの島」と言われて来ました。
昭和になって、考古学的に調査がされて、
この島の女神に供えられた宝の数々が発見されました。
それは、巨岩の上に1500年以上も置かれたままでした。
岩陰や岩上など、時代時代の祭祀の姿をそのまま残していたのです。
「この島の物は一木一草たりとも持ち出してはならない」
との言い伝えが守られました。
その数8万点。
新羅製、百済製、中国製、ササン朝ペルシャ製などなど。
この沖ノ島が「海の正倉院」と言われるゆえんです。

現在、この時発見された品はこの神宝館で見る事が出来ます。
国宝ばかりです。
もちろん撮影は出来ませんので、パンフレットを購入しました。

一階には、三女神のためのお神輿が置かれていましたよ。
外枠は優美な曲線を描き、黒い漆塗りでした。
女神にふさわしいデザイン!それを間近で見ました。

二階から四階まで、時代ごとに分かれて展示されています。
沖ノ島には各時代の一級品が奉納されているので、
日本の文化の頂点の流れをざっと見渡す事が出来ます。

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三角縁神獣鏡
この有名な鏡が完品でいくつも並んでいました。
展示がとても近いので、細部までまじまじと見る事が出来ます。
この鏡は中国の魏の時代(1700年前)に作られて、日本に来たので、
卑弥呼に与えられた鏡300枚ではないかと注目された、特に有名な鏡です。
しかし、日本全体で300枚以上発見されてしまい、
卑弥呼の鏡ではなくなりました。
それでも、その精緻な作りで重厚な姿は見る者をひきつけます。

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金の指輪
今回どうしても見たかったのが金の指輪です。
新羅の時代(1400年)に作られて渡来した純金製です。
中央の花のデザインが優美ですね。
「あっ、これって女性用だ。」
王様の指輪と思い込んでいたので、驚きでした。
女性の細い指に入るサイズでしたよ。
写真で見るよりも、実物は華奢で、キラキラと輝いて綺麗でした。

このブログの「名島神社」で書きましたが、
名島神社でも、そっくりのデザインの金の指輪が出たそうです。
そんなに同じものがいくつもあるのだろうかと、疑問がありました。
ところが、その後、九州国立博物館の常設展に行ったら、
同じデザインの金の指輪が二つもありました。
新羅製でしたよ。「あ、同じものがある!」
でも、よくよく見ると、デザインは中央の花だけ同じで、
脇にある丸い輪はありませんでした。
技術的にもずっと劣っていました。同じ工房で作ったのかなあ。
新羅工房ブランド?
新羅工房の指輪は人気だったんでしょうね。
それを指に出来るのはよほどの豪族の妻だった?
(九博の常設展は写真撮影OKだったと、人のブログに書いてありました。
それを知らなかったので、写真は撮ってません。残念。
馬展の方はもちろん禁止でした。)
銀の指輪もありました。男性用と女性用が並んでいましたよ。

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金銅製の機織り機
実際に織る事が出来ます。てのひらに乗るサイズです。
奈良時代の作品です。
こんなミニチュアのものが沢山あって、日本人って昔から、
小さくて可愛いのが好きだったんだと思いました。

これら、最高級品が惜しげもなく奉納された沖ノ島。
この島は、朝鮮半島と日本の中間の位置にあります。
この玄界灘の荒海を乗り越えて、命をかけて奉斎した祈りの前には、
ヤマトの人々のこの島への絶対的な信仰を考えずにはいられません。

現在でも、宗像大社の神官が交代で住み込んで祭祀をしています。

世界遺産への課題
この沖ノ島を中心とする「宗像・沖ノ島と関連古墳群」を
ユネスコの世界遺産へ登録する運動があっています。

この島が「お言わず様」であり、女人禁制であり、そのお蔭で、
縄文時代からの祭祀場がそのままに残された「禁忌の島」であるという事と、
世界遺産に登録されたら世界に開かないと行けないという
相反する問題をどうするのかが課題です。
開館時間 午前9時~午後4時30分(入館 午後4時まで)
拝観料
一般     500円
高校・大学生 300円
小・中学生  200円
小学生未満は無料


地図 宗像大社(辺津宮)、大島(中津宮) 、沖ノ島(沖津宮)




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by lunabura | 2010-08-14 12:17 | 宗像大社・むなかた・宗像市 | Trackback | Comments(2)
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Commented by jumgon at 2010-08-23 00:34
今日もブログ更新ですね。
ひもろぎ逍遥は順次読んでいます。沖ノ島は日本文化の源流ですね。しかも、<この島が「お言わず様」であり、女人禁制であり、そのお蔭で、縄文時代からの祭祀場がそのままに残された「禁忌の島」であるという事>  これってすごいことですね!!
この沖ノ島を中心とする「宗像・沖ノ島と関連古墳群」を
ユネスコの世界遺産へ登録する運動があっています。とのことですが、
実はこちらでも(世界遺産をめざす 百舌鳥・古市古墳群)の運動があり、百舌鳥・古市古墳群(堺市・羽曳野市・藤井寺市にまたがる)が世界遺産暫定一覧表記載決定、したそうです。でも登録まではまだまだ高いハードルがあるようです。
Commented by lunabura at 2010-08-23 09:17
百舌鳥・古市古墳群も有名な古墳群ですね。登録に向けて、その価値に気付いて、大切にしようとする地元の盛り上がりこそ、一番だと思います。私たち日本人の根っこを知る事は、素晴らしいですね。
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