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竹原古墳(1)この優美な装飾壁画は通年公開!



竹原古墳(1)

福岡県宮若市竹原
この優美な装飾壁画は通年公開!


さて、笠置山へのルートを調べる為に地図を見ていると、
その近くで竹原古墳の文字がキラキラと光ってる。
前から気になってたけど、これまで行かなかった。
今日は時間もあるし、ちょっと寄り道を。
まあ、レプリカでもあればいいなと気楽に行ったら、
本物の石室が公開されていました!

県道30号線、飯塚福間線を走ると、大きな案内板が立っているので、
矢印に従って横道に入ります。
すぐに円墳が右に見え出したけど、「八幡塚古墳」と書いてある。
見事な円墳だけど、違う古墳。ここで降りてしまうと、集中力がなくなるので、
取り敢えずパス。道は少し下って、田んぼのある風景に。

二つ目の看板の案内を頼りに、右に、右にと曲がると丘陵地帯。そこだ!
いかにも古墳がありそうな、丘の取りついたところ。
わずか数十メートル走ると、家形埴輪のデザインのトイレが。
このトイレのデザインなら、古墳があるってすぐに分かるよ!

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車から降りると、石段の上に神社が。いかにも古社だなあ。
案内板を見ていると、受付の建物から、人が出て来て、
「見られますよ。」と教えてくれました。
「え?公開されているんですか!?」
「はい、有料ですけど。」
「本物が公開されてるんですか?」
いきなりテンションが上がるルナ。
「はい。そうですよ。こちらで手続きを。一人210円です。」
「はい、はい♪」
料金を払うと、パンフレットと鍵とカセットテープレコーダーを渡されました。
「鍵は帰りには忘れずに掛けて来て下さい。古墳を見ながらテープを聞いて下さい。
窓が曇っていたら、タオルでふいて下さい。では、ごゆっくり。」
「撮影は出来ますか?」
「いいえ、撮影禁止です。外側はいいですよ。」

えらく見学者に親切な計らいで、ほくほくしながら、まずは神社へごあいさつ。
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拝殿内の扁額には諏訪神社と書いてありました。
その左に小さな建物が。あ~。いかにもそれらしい入口だ!

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右側にはこじんまりとした墳丘が。直径は18m、高さは5mです。
この中にあの有名な壁画が…。では鍵を開けて。
いくつもの扉の中には自分で点けないといけないスイッチが。
(先にドアを閉めると1500年の闇の中だぞ。)
ドキドキ。本物のお墓だ。
(古墳と書けばどうもないのに、お墓と書いたとたんに、気分が違う…。)
最後の小さな扉を開けると、低い羨道が。
1メートル位の高さしかないので、座って進む。
はじめはコンクリートになっているけど、1メートル位で本物の岩。

羨道は二人で満杯。正面にガラス窓がありました。
窓の寸法は60×80センチぐらい。膝をつかないと良く見えない。
本当にタオルが置いてあったので、窓を吹くけど、向こう側が濡れている。
窓にあった黒いハンドルを、ドアのノブじゃありませんようにと思いながら動かすと、
ワイパーが動いて、中がくっきりと見え出した。
わあっ。正面奥にあの有名な壁画が。

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(パンフレットより)
現場では遠くにサシバの円がほんのりと淡い赤色に見えました。
何故か黒色の印象は頭に残っていません。
顔料は赤はベンガラ(酸化鉄)、黒は炭素だそうです。

絵の記憶はすぐにどこかに飛んでしまいました。
家に帰って、パンフレットをまじまじと見ました。
どこか異国情緒を思わせるのは、両脇のサシバやとんがり帽子や
膨らんだズボン、つまさきが上がった靴のせい。
ヘアースタイルはミズラだと書いてあるけど、冑かも。上着は短甲に見えるよ。
とんがり帽はじっとみていると、羽根のように見えて来た。
浪の上にあるのは船。それに馬を乗っけてきた。
武人は船から愛馬を下ろそうとしている。空には守護のドラゴンだ。
彼は中東の伝統をまだいくらか残しているようです。

黒と赤の三角形は旗のように見える。
馬の背の蛇行鉄器に取り付ける旗ってこんなデザインかも。
「武人は馬とともに海を渡って倭にやって来た。
その勇者が、この地を愛し、営み、そして眠る。」
と、好き勝手に想像。
その優しげな絵から、この被葬者は倭にやってきて
平穏な日々を送ったように見えて来ました。

さて、現場の実況中継に戻ります。
まわりの岩の色はピンクがかったベージュ色。
ハニーカラー。この岩の色は選び抜かれたのかも。
(ピンクの岩が大好きな大和の王族たちを思い出す。)
壁がつやつやと光っているのは、びっしりとついた露のせい。

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(パンフレットより)

ここで、はっと思いだして、貸し出しのテープを掛けた。
「前室の右側は怪しげな鳥が…。」
と流れるが、翼らしき黒い一部しか見えない。
「左は円になった蛇…。」
これも退色がひどくて、ようやく円に見える程度。
朱雀と玄武だそうだ。それでもこれは現場に行かないとまずは見られない。

石棺を通すには障壁の横幅がちと狭い。
木棺なら通るかも。それとも、棺を置いた後から、玄室を作ったのだろうか。
玄室の上はどうなってる?と這いつくばって覗くと小さな岩が
小高く積んであるように見える。朝鮮式ってやつかな。

パンフレットを見ると、時代は「6世紀後半」
(6世紀の後半と言えば、何があったかな。おおっ、562年、伽耶が滅亡しているぞ。)

副葬品は出たのだろうか?
石室内より、副葬品として装飾品(勾玉、ガラス丸玉、金環)、
馬具(轡(くつわ)・杏葉・辻金具)武器(刀の鞘・鉄鏃)が出土。
棺は何だろ。記述がないのは出土していないから?やっぱり木棺だったのかな?

副葬品の所在地を受付で尋ねると、福岡市のどこかにあるという事でした。
この古墳は壁画だけが有名で、副葬品については資料がありません。
現場まで来ても、古墳の測量図も見当たりません。
せめて現場に出土状況と出土物の写真があってもいいんじゃないかな
と思いました。そして、どこに展示してあるかもお願いします。
(杏葉のデザインなんか特に参考になります。)
宮若市さま。福岡市さま。
遠く県外からも見学に来られる方に、現場ならではの資料が欲しいなと思いました。
と言いながらも、かなりテンションが上がったままで、墳丘の写真だけ撮りました。

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竹原古墳石室公開 午前9時~午後4時 月曜は休み

そして、壁画の一番上は天馬?ドラゴン?と考えていると、
突然ひらめきが降りて来た。(つづく)

地図 竹原古墳 脇田温泉(なぜか温泉の建物の中にレプリカがありますよ。)


短甲や冑の写真とイラスト ⇒ 古賀歴史資料館
旗を馬に取り付ける鉄器の写真 ⇒ 謎の蛇行鉄器



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by lunabura | 2010-12-16 13:49 | <古墳>手光は宮地嶽へ | Trackback | Comments(4)
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Commented by 蕨手 at 2010-12-16 20:43 x
良いものを見られましたね。 そうですここは毎日見れるのです。 その他、有名どころでは、チブサン古墳や珍敷塚古墳、日ノ岡古墳も常時受付しますし、五郎山古墳は数日前に申し込むと常時対応してくれます。
 玄門の壁画は右壁は左上の黒色の塊が朱雀の頭の部分でクチバシや、そこから出ている赤い舌、赤い鶏冠が、写真でも確認出来ます。左壁は玄武と言われていますが、奥壁のさしばと共通する表現もあり、私は違うように感じます。奥壁の龍の様な像は、玄門の朱雀玄武と併せて青龍という説もあります。これら四神は方位を護るものですが、ここでは方角が一致しておらず、違っているという声も大きいです。
 別説として、雌馬を龍と交配して駿馬を得ると言う中国の龍媒伝説を表しているとする金関説も有名です。
 珍敷塚と並んで諸説華々しい興味深い壁画です。
Commented by lunabura at 2010-12-16 21:48
蕨手さん、いつも補足説明ありがとうございます!そうですか、日の岡古墳も常時受付ですか。これは嬉しい。
竹原古墳の玄門の玄武はまだ説にすぎないのですね。ナルホド。
奥壁の龍は背中のカーブから、あるものを思い出しました。次回、珍説を出します。乞うご期待を…。
Commented by かのん at 2010-12-17 23:13 x
すみません~知識なく情報提供はできずな私ですがルナさんの閃きを早く知りたいと楽しみにしています!
Commented by lunabura at 2010-12-18 10:18
かのんさん、ありがとうございます♪待っててくださいね (^-^)
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