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大己貴神社(2)大己貴の語源を考える。穴遅とゾロアスター教と錬金の工人


大己貴神社(2)

大己貴の語源を考える。
穴遅とゾロアスター教と錬金の工人

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『儺の国の星』にゾロアスター教穴遅について書いてあったので、
その一部を参考資料として紹介したいと思います。
本文を分かりやすく書き換えながら抜粋します。

火星を日本では「夏日星」という。

西域の民族は、天を青、地を赤で表現した。青空と砂漠の色彩である。人間は天地の間にあって、その生命を永久に伝える存在である。女人の衣装に赤と青の聖色を配した発祥がここにある。

やがてこの信仰は拝火教によって東方に移り、月氏の民族によって宮殿や霊廟の装いに変化した。華厳の寺院がこれであり、白鳳天平の時代にできた大和の寺院や仏塔となった。

拝火教はゾロアスター(前660~538)に始まり、マニ(215~277)によって再興された西域の信仰であって、青は草木、赤は火焔に対応されるようになった。

那珂川伏見宮の岩戸神楽、熊野那智の火祭りはこの伝統を今に伝えている。胡人、即ち紅毛赤蠻の氏族を那珂川では「すってん」と呼んでいた。「酒呑童子」を「すってんろうじ」と読む方言があった。西天、あるいは率土のなまりであったと思われるが、胡人が特に足が短くて馬に乗らず、よく道で転んでいたためと語られていた。
 火星が赤色なので、自然と毛唐華頂の容貌を連想させたものらしい。胡人はよく歌うというのが祖先の一致した見解だった。

拝火教は元来は砂漠の中に現れる自然発火や蜃気楼をみて、天地の安穏を祈る信仰だった。オアシスの蒸気が噴出して空中に彼方の部落を映し出す光景を砂上の楼閣と言うが、連れていたがそれを見て、天地の異変を感じとって吠えたてていた。

日本で神社の狛犬の石像が始まるのと、華厳の寺院が建てられるようになるのが同じ時代だという理由は、彼らの文化が入って来たためである。

大地の岩漿が沸騰し始めると、その上にある石油の地層は、激しい噴気を高熱高圧で砂漠の砂礫の間から地上にあふれさせる。これが日中の直射日光の熱によって引火されて、昼夜の区別なく燃え続ける。近東の民族はこれを聖火と拝して、天地の崩壊がないように大地にひれふして必死で祈った。

これが拝火教で、唐代には景教として、光仁帝(781年)に長安の都までおよんだ。大地の神の怒気が地上の人間の悪業を焼きつくす前兆がこの聖火だった。(これが閻魔となる。)

 日本では穴遅(あなむち)として神代に現れて、天平の頃には穴師(あなし)あるいは賀名生(あのう)と呼ばれ、溶鉄錬金の工人の氏族の別名となった。炉の火口(ほくち)の色がまさに火星を遠くから見た色と同じであった。

 聖火は大地の神の憤激がおさまると消える。その期間は7日だった。これが一週間の発祥である。石油の湯気に劫火をつける天の神がMazda(マツダ)である。エジプトではラーであった。天と地が合わせて火を注ぐ時が、人間を永久に見放す時であった。
ゾロアスター教が日本に入って来たことは周知の通りですが、
このように具体的に砂漠の地層に含まれていた石油の自然発火を畏れて
祈るのが始まりだと書かれているのを見たのは初めてです。
かれらは犬を連れていて、それが狛犬のルーツになり、
同時に拝火の思想が寺院建築の背景にあったのが伺えます。
そして、日本では穴遅(大・己貴)と呼ばれ、
鉄を金を細工する工人の氏族名となったと言います。
とても具体的なので、イメージがよくつかめます。

この旧三輪町の大己貴神社に神功皇后たちが来たのは、
羽白熊鷲を討つためだと言われています。
この羽白たちもまた別の鉄の氏族だと思われます。
(その恐ろしさに兵士たちは逃げだした?)

羽白熊鷲たちの居所が各説あるのですが、
面白い事に、朝倉市の観光マップを新旧二枚戴いて比較していたら、
片方にだけ羽白熊鷲の石碑が掲載されていました。
マップを見たばかりでどうなっているのか分からないので、
また来年の宿題にしたいと思います。
みなさまの応援のお蔭で、ここまでやってこられました。
ありがとうございます。来年もよろしくお願いします。

※なお、この真鍋大覚氏の本について、発行元の那珂川町で
最近、購入したという人に会いました。
在庫があるのではないかと思われます
。(在庫終了)
歴史の真実を求める人にとって最後の贈り物だと思います。
多くの人がこの本を紐解かれる事を願っています。

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神殿の裏


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by lunabura | 2010-12-27 23:28 | 大己貴神社・おおなむち・朝倉郡 | Trackback | Comments(10)
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Commented by かのん at 2010-12-31 17:03 x
とても腑に落ちる興味深いお話ですね~。真鍋氏情報も!
来年も引き続き楽しみにしています!ありがとうございました(^-^)/
Commented by lunabura at 2010-12-31 23:43
ありがとうございます。
眞鍋氏はこの本を出したときには失明されて、口述筆記だったそうです。これだけの内容をすべてそらんじてたんですね。頭の中はどうなっているのでしょうか。その世界観を少しでも、神社の伝承を照らし合わせていけたらと思います。
「すってんろうし」って、博多もんにしか分からないかも。「かろのうろんや」って「角のうどん屋」。「だぢづでど」が「らりるれろ」になるんです。ね、かのんさん。これからも御贔屓に。(*^_^*)
Commented by jumgon at 2011-01-02 22:45
「拝火教は元来は砂漠の中に現れる自然発火や蜃気楼をみて、天地の安穏を祈る信仰だった。オアシスの蒸気が噴出して空中に彼方の部落を映し出す光景を砂上の楼閣と言うが、連れていた犬がそれを見て、天地の異変を感じとって吠えたてていた。」
これって、拝火教の起源という感じがしますね。


Commented by lunabura at 2011-01-02 23:02
私もこれには感服しました。地面が燃えだすのは、恐ろしかったと思います。この拝火教が東に行くに連れて、だんだん形を変えて行って起源が分からなくなるのも、納得です。
Commented by のら at 2013-07-28 23:30 x
るなさん、こんばんは。
この記事で出雲で聞いた話を思い出しました。
何でも大国主命=大黒さまは全国的だけど出雲の大黒さまは『赤い玉』を持っているそうです。その赤い玉が何なのかは分かりませんが、火なんでしょうか?


妄想が止まりません(>_<)
Commented by lunabura at 2013-07-28 23:50
黒と赤…。
何でしょうか。
面白そうな話ですね。
のらさんは、どんなアイデアなんですか?
Commented by のら at 2013-08-06 00:09 x
るなさん、こんばんは。
かなりご無沙汰しました(>_<)
黒と赤は関係ありませんが(私の書き込み方が悪かったです)

天皇家の『日継ぎ』に対し出雲は『火継ぎ』だと何かの本で読んだのでやはり赤は『火』を表しているのかなぁと。
でも現出雲で『火継ぎ』の儀式を行なっているのは出雲国造家で大國主命の血統では無いので更に判らなくなります。

大黒天も稲荷系列と繋がりがあるみたいですし、お稲荷さんと絡んでくると繋がるようでいて不勉強な私にはお手上げなんですが(>_<)


Commented by lunabura at 2013-08-06 20:10
のらさん、すんまっせん。
黒と赤は冗談です。誤解を与えてごめんなさい(汗)
たしか大本教が始まる時に、出雲に歩いてもらいに行ったのが火と水だったような…。
出雲の儀式を行っているのは、二つの家だったのですが、近年、一軒になったと聞いています。
本殿の左にある家が残っている方です。
右にある家が絶えています。
祀りをするのは、祭神の血統とは違うパターンの方が多いかもしれませんね。
お稲荷さんが絡むなら、製鉄で読み解ける可能性があるかも知れませんよ。
これからは、冗談は止めにします <(_ _)>
Commented by のら at 2013-08-06 21:46 x
あーそうなんですか(>_<)
全然OKですよ~(^-^)
国造家が2つに別れてたのは知ってましたが、片方が無くなったんですか?
Commented by lunabura at 2013-08-07 20:46
そうですね。
二つの家が毎年交互に祭祀を行っていたと聞きます。
一つになった事情は地元の方から少し聞きましたが、差し支えがあるので書けません。
もし、それぞれが違う祭祀を伝えていたとしたら、大異変ですよね。
詳しくは知らないので、憶測です。
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綾杉るなのブログ 神社伝承を求めてぶらぶら歩き 『神功皇后伝承を歩く』『ガイアの森』   Since2009.10.25


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