2011年 09月 17日
風浪宮(1)たらしーおきながたらし姫
ふうろうぐう
福岡県大川市酒見726-1
たらし
日本三大暴れ川の一つである筑後川の下流にある風浪宮に行きました。
風浪宮のある大川市と言えば、古賀政男を生み出した町です。
♪ まぼろしの 影を慕いて 雨に日に 月にやるせぬ 我が想い …
♪ 一人酒場で 飲む酒は 別れ涙の味がする …
彼の奏でる三拍子のメロディーは日本人の心をあっという間に掴みました。
この三拍子のルーツは遠い中東にあり、
韓半島を経て住吉族が日本に伝えて来たものだそうです。
DNAに眠る遠い記憶が呼び覚まされて琴線を震わせるのでしょうか。
初めて聞いても懐かしい三拍子は古代の深い地層から蘇ったものでした。
そのリズムを「たらし」と言ったと、真鍋大覚氏は伝えています。
息長足姫(おきながたらし姫)。これは御存じ、神功皇后の名前です。
「たらし」には「足・垂」という字を当てますが、
♪ ま~ぼ ろ~し の~ か~げ~を し~たい~て
のような嫋々としたリズムの三拍子を指すと言います。
「嫋々(じょうじょう)」とは音や声が細く長く続くさまを言います。
さてさて、前置きも「長ったらしい」ものになりましたが、
この古賀政男の記念館から二キロ程の所に風浪宮はあります。
この風浪宮の始まりは、
息長足姫(神功皇后)がここに上陸した時からだと伝えています。
では神社に参りましょう。
これはおっきい。駐車場は長い参道の途中にありました。
まっすぐに石畳みが続きます。
これはまだ神門。
ようやく拝殿に着きました。この拝殿は鎌倉時代のものです。
屋根のラインが直線を意識していて、力強いです。
赤と緑の色彩が龍宮を思わせます。
正面の三座は少童命(わだつみのみこと)。表、中、底の海の神々です。
御由緒 称号 風浪宮
縁起
神功皇后の三韓御親征のみぎり、少童命の御神徳による開運と航海安全の御加護とを多として、皇后の勅命により時の海上指揮を仕え奉った阿曇磯良丸をして少童命を祀らしめ、承和年間に左右三神を配して、風浪大権現、風浪将軍、のちに風浪宮と称号す。
祭神 住吉大神 息長足姫命 少童命 高良玉垂命
神功皇后が三韓攻撃から戻る時に助けてくれた海神の少童命に感謝して、
ここで安曇の磯良に祀らせたのですね。
そののち、神功皇后なども一緒に祀られるようになりました。
承和年間とは834年~で、平安時代です。
(つづく)
「影を慕いて」を知らない世代があるかも…?
米良美一 の「影を慕いて」で一服どうぞ
http://www.youtube.com/watch?v=dGleWbHHiFU&feature=related
地図 風浪宮
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