人気ブログランキング | 話題のタグを見る
ブログトップ

ひもろぎ逍遥

香椎宮(4)仲哀帝はここで天下を治めた・三種の神器


香椎宮(4)

仲哀帝はここで天下を治めた
船に掲げた三種の神器の解釈



香椎宮(4)仲哀帝はここで天下を治めた・三種の神器_c0222861_21512366.jpg

このブログで初めて書いた記事がこの香椎宮でした。
「古宮を訪ねて」というサブタイトルです。
読み返すと、まだブログの書き方がよく分かっていなくて、
パソコン上の文字を読むのにも慣れていず、
ずいぶん読みにくかったんだなあと反省しました。

それで今日、読みやすいように改めて編纂しました。
写真は同じものを大きくしました。
宮の様子がずっと理解しやすくなったかなと思っています。
(文章には変化はありません。)
他の記事も少しずつ読みやすくしているところです。

あの日以来、二年もかけて神功皇后の伝承のある百社以上を廻る事になるとは
夢にも思っていませんでした。
ましてやガイドブックまで書く事になるとは。御縁って不思議ですネ。
(ガイドブックの出版はまだ先になるそうです。)

今回再び香椎宮に戻って来て、改めて由緒書きを読み直すと、
その言葉の意味や背景が理解出来るようになっていました。
すごく成長したなあと灌漑深いです。
皆さんも一緒に筑紫の古代の旅をして下さってありがとうございます。

今回押さえておきたい事が二点あって、それを書きたいと思います。
一つは香椎宮が皇居であった事。
もう一つは熊鰐や五十迹手たちが天皇家を長年支え続けた一族だという事です。

1.那の国の都は何処にあったのか?
  倭国の都は何処にあったのか?

考古学や歴史の先生たちの世界では不明になっているようですが、
仲哀天皇の時代に限って言えば、
古事記にも日本書紀にもこの香椎宮が皇居だったと明記してあります。

(日本書紀)
「仲哀2年9月に宮室(みや)を穴門に興(た)てて居(ま)します。
是を穴門の豊浦宮と謂う。
仲哀8年1月21日に儺県(なのあがた)に到り、橿日(かしひ)宮に居します。」

(古事記)
「帯中日子(たらしなかつひこ)天皇、穴門の豊浦宮、
また筑紫の訶志比宮にましまして、天の下治(し)らしめしき。」

古事記の方は「豊浦宮と香椎宮で天下を治められた。」と分かりやすいですね。
だから、この香椎宮は行宮や仮宮でなく皇居そのものです。
天下を治める皇居がある所を都と言います。

仲哀天皇の時代に限って言えば、
倭国の朝廷は豊浦朝廷であり、かつ香椎朝廷であって、
大和朝廷とは呼べないのだという事を確認しておきたいと思います。

というのも、各神社の案内板に「大和朝廷に屈服した筑紫の人々」という
ニュアンスの書き方をしてある物を幾つか見かけたからです。
最近書かれた案内板にその傾向が強かったので残念に思いました。

このような誤解が生じた原因の一つに
熊鰐五十迹手の掲げた三種の神器への解釈の勘違いが関わっています。

2.熊鰐の三種の神器は正装だった。

洞海湾の熊鰐三種の神器を掲げて船で仲哀天皇を豊浦宮に迎えに行った事について、
北九州に行ってみると、熊の一族は神武天皇の時代から支えた一族である事が分かりました。
(⇒一宮神社 ほか)

三種の神器を榊に掲げることは服従や恭順の意を示したものではなく、
正装して迎える形式だったという事が明らかになりました。
私も最初は恭順の意と勘違いして記事にしてしまっている所があるので、
少しずつ訂正して行きたいと思います。

伊都国の五十迹手(いとて)も熊鰐と同様な立場です。
この二人についてはこの先、神社の記事を通して書いていくので
もっと具体的に明らかにして行きたいと思います。

以上の二点ですが、これまでの通説的な読み方を改めることが、
古代日本の正しい理解のための基礎になるのではないかと思いました。
これが歴史を探究する人々の共通認識になる事を願っています。







ときどき、ポチっと応援してくださいね。
にほんブログ村 歴史ブログ 史跡・神社仏閣へ
にほんブログ村
香椎宮(4)仲哀帝はここで天下を治めた・三種の神器_c0222861_15184581.gif


Commented at 2021-12-19 13:23 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by 仲嶺亜也菜 at 2021-12-19 13:24 x
香椎宮
Commented by 香椎宮 at 2021-12-19 13:25 x
吉見衣世
by lunabura | 2009-10-22 21:55 | 香椎宮・かしい・福岡市 | Comments(3)

綾杉るなのブログ 神社伝承を求めてぶらぶら歩き 『神功皇后伝承を歩く』『ガイアの森』   Since2009.10.25

by luna