2012年 02月 23日
雉琴神社・夢の中で日本武尊が教えてくれた
雉琴神社
きじこと
福岡県糸島市飯原
夢の中で日本武尊が教えてくれた
雷山から降りた所に走っている49号線沿いに雉琴神社はありました。
一の鳥居です。
珍しく平地にある神社なので、石段が少しです。
拝殿はすぐそこ。
拝殿の中のようすです。
平地の明るい境内の神社ですが、古木ぶりがすごいです。
いったいどれだけの長さを生きて来たのでしょうか。
ここは雷神社から降りてきた神功皇后の一行が休んだ所と伝わっています・
境内の由緒書きより。(一部改変)
雉琴神社ここにヤマトタケルが祀られているのは、神功皇后の夢枕に立たれたからですね。
祭神 日本武命(倭建命)
祭日 9月23日
日本武命は第12代景行天皇の第2皇子として生まれ、性勇猛果敢、父天皇に命ぜられ、東方12ヶ国の荒ぶる神たち、従わざる者たちを討たんとして、相模の国に至り、国造にだまされて野原に入り、火をかけられ、焼打ちにあわれ給うが火打石・草薙剣により、逆火をつけ給い、辛うじて難を逃れ給う。(火焼、やけどの神)
昔神功皇后、高祖より御坂(三坂)を経て雷山に登り給い、層々岐岳にて天神地祇を祀り、戦勝を祈り給う後、山を(嵯峨里)給い此処に宿陣したまう夜、夢枕に日本武命(やまとたけるのみこと)が立たれ、賊徒討伐の法を教えられたという。
雉子(きじ)の鳴く声を琴の音に聞きて目覚められ、帰還の後、日本武命を祀り雉琴神社と崇(あが)め奉り、ここを雉琴を名付けられた。
(古事記、神社縁起による)
ヤマトタケルは仲哀天皇の父君です。
雷神社で参籠して祈った答えが下山してから得られました。
嵯峨里という地名は天皇皇后の一行がそこを下がって来たからだ
という地名由来が残っています。
不動池、雷山神籠石を通って下る途中の地名です。
ここに泊まった皇后はケーンと鋭く鳴く雉の声に目が覚めたのですね。
それを琴の音と思ったというのですから、とても美しい伝承です。
そして夢を見ていた事に気づきます。
ヤマトタケルはどんな戦法を授けたのでしょうか。
この時、仲哀天皇は隣に休んでいたのでしょうか。
例の如く、神社伝承には神功皇后の名前しか残っていませんが、
仲哀天皇も一緒の旅です。
なぜなら仲哀天皇が雷山下山の途中に突然崩御したという伝承があるからです。
仲哀天皇の崩御地については、記紀では香椎宮、
御勢大霊石(みせたいれいせき)神社では小郡市、または香椎宮に搬送してから、
と伝えますが、この糸島にも崩御の伝承があるのです。
戦いの準備中に急逝したので、秘密にされて真実が分かりません。
死因も突然死、神の祟り、矢に受けた傷、はたまた毒殺説もあります。
この糸島ではどのような崩御だったのでしょうか。
これは境内から見える雷山。
これは雉琴神社の一の鳥居から見える雷山から下山するルートです。
山の中で亡くなったのか、雉琴神社から移動する途中で亡くなったのか。
あるいは別人なのか。
その伝承を伝える宇美八幡宮に行ってみましょう。
(宇美八幡宮は、ここ糸島と粕屋と二か所あります。)
(観光パンフレットより)
地図 雉琴神社
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過去記事にてのコメント失礼いたします。
宗像三女神&豊玉姫の伝承を追って、貴ブログにたどり着きました。
細やかな文献資料の数々の考察に感動しています。
神功皇后伝説は網の目のように複雑に他の伝承と絡み合って
なかなか一筋縄では明らかに出来ないですよね。
今、魏志倭人伝に出てくる『一大率』をキーワードに糸島を調べていましたら、この「雉琴神社」の伝承の記事を別のブログに見つけました。
何かの参考にでもなればと思い、URLを記載させて頂きますね。
http://www.rakan-fuk.co.jp/blog/2009/11/post_82.php
この方の記事を読んで、何か胸に響くものを感じました。
ぜひ検証のほど宜しくお願い致します。
宗像三女神と豊玉姫を追ってらっしゃるんですね。
豊玉姫は糸島や豊の国に伝承が多く見られますが、まだまだ手がつかずにいます。
豊玉姫の不幸は何か多くの事が隠されているようですね。
何か分かりましたら、教えて下さいませ。
書いて下さった記事を早速拝見しました。
かなり具体的な内容で驚いています。
仲哀天皇を殺したのは秋月の羽白熊鷲であること、雉琴神社には天皇崩御後にやって来たことなど、多くの情報が伺えます。
糸島には皇后は何度か行っているので、この伝承では、2月6日後、羽白熊鷲討伐前となります。
時間的にこの時期に糸島に来るのは難しそうですが、殺害犯について、御勢大霊石神社では犯人は熊襲だとぼかしていますが、隼鷹神社では熊鷲を仮想敵とした祭があります。
雉琴神社の伝承はそれを補強するものです。
いろいろ推理出来て面白いですね。
ありがとうございました。これからもよろしくお願いします。 (^-^)