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筑紫舞(3)


筑紫舞(3)
ちくしまい


筑紫神舞(ちくしかんまい)
唐衣(からごろも)


<解説>
古今和歌集に詠まれた和歌に音曲が付き、筑紫舞の所作と共に伝えられたものである。
七世紀には唐より、我が国に数々の文化が伝わったが、工芸品の一つに衣服が伝わった。
当時、衣は貴重なもので、宮人に献上された。その折に出来た振りと言われている。


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<歌詞>
一、嬉しきを 何に包まむ 唐衣 袂(たもと)ゆたかに 裁(た)てと 言はましものを



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二、老いぬれば 避(さらぬ)別れの ありといへば いよいよ見まく ほしき君かな



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三、世の中に 避(さ)らぬ別れの なくもがな 千代もと祈る 人の子のため
                              千代もと祈る 人の子のため 



筑紫神舞(ちくしかんまい)
天下太平


<解説>
八橋十三曲の第四曲「天下泰平」とも書き、「雛鶴の曲」「太平楽の曲」「太平」などの別名があるが、
第三歌、第四歌、第六歌が筑紫箏と同様、他は先行歌謡に基づく古いものである故、
筑紫神舞に取り入れられたもとと思われる。

振りは「御魂鎮め(みたましずめ)」の様式で、宮舞の代表と思われる振りであり、
神の恵みを寿(ことほ)ぎ祝福する舞である。


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<歌詞>
一、天下泰平長久に、 治る御代の松風、雛鶴は千歳ふる、 谷の流れに亀遊ぶ。

二、人知れぬ契りは、 浅からぬ物思ひ、包むとすれど紫の、 色に出づるぞ はかなき。

三、はかなくも隈なき、 月をいかで恨みし、とにかくも我が袖に、  絶えぬ涙の夕暮れ。

四、花の宴の夕暮れ、 朧月夜に引く袖、定かならぬ契りこそ、 心浅く見えけれ。

五、住吉の宮どころ、 かき鳴らす箏の音の、神の恵みに逢ひ初めて、 過ぎし昔を語らむ。

六、秋の山の錦は、 龍田姫や織りけむ、時雨降る度ごとに、 色の増すぞあやしき。


〇五人舞。歌詞と振りの差に気づかれたでしょうか。
粛々と舞われる手振り身振りからは、亡き人への鎮魂の思いがひしひしと伝わり、
客席は水を打ったように静まり返りました。

真意を隠して生き残るために、しのぶ恋や移りゆく季節の営みなどの歌詞を隠れ蓑にして
伝えられたのではないかと思われてならない舞でした。




筑紫巫子舞(ちくしきねまい)
榊葉(さかきば)



<解説>
作曲者作詞者共に不詳。
古く「神舞」の内「巫子舞」として筑紫舞ではあつかわれていると聞いている。
「四季」の組の内、冬に組まれている。
霜が八度降りても、榊葉の枯れぬのは、神の御加護であると説かれている。



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<歌詞>
一、霜八度おけどなほ 枯れせぬものは 榊葉の 立ち栄ゆべき 
   蔭深く まします神の 巫子(きね)かも



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二、雪降れば 山里に 冬ごもりせし 草も木も
   匂ふばかりに 春もまだ 知られぬ花ぞ咲きける


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三 千早ぶる神の在(ま)す 賀茂の社の姫小松 万代経とも 葉も茂み 緑の色は変はらじ


○やわらかな桃色の衣裳の巫子(きね)の手に持つのは榊。
前曲の静けさのあと、華やかながらも気品にあふれた所作に、
舞の持つ無限の可能性を改めて知りました。
  
                                (つづく)




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by lunabura | 2013-10-31 20:31 | 宮地嶽神社と古墳・福津市 | Trackback | Comments(0)
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