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ひもろぎ逍遥

安曇族と志賀島(11)安曇連の城さがし 3 ついに来た


安曇族と志賀島(11)
安曇連の城さがし 3
ついに来た


前回の天神社から移動すると、思いがけない平地がありました。

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正面のピークが二つある丘の左のピークに天神社があります。

写真を撮って振り返ると、鹿さんがじっと立っていました。

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「ここに割れた土器が沢山出て来たんです。畑を作るのに邪魔だったらしいです。」
電柱がある辺りを指し示しながら、「祭祀があっていたんじゃないですかね」とも。

言われて見回せばフラットな地形で、何らかの施設と集落があってもよい広さでした。

当然ながら、壱岐対馬や朝鮮半島に向かう船は志賀島を通っていきます。
そして、ここは船を出せるかどうか、最終判断をする場所なので、
航海の安全を祈る施設があって当然です。
海を見ながら綿津見の神々に祈った後、土器を割った情景が目に浮かびそうです。
現在は家があって、ここからは海は見えません。

浪が高ければ何日も日和待ちをしたでしょう。
のちの時代には、その人たちの為の宿泊施設があったかもしれません。
というのは、空海の伝承がここにあるからです。

「向こうの山の右手には空海が休んだという瀧があります」
写真の正面の三角形の山の右手にその瀧があり、川となって脇を流れていました。

遣唐船もまた、ここで出港のタイミングを計り、その間、空海たちも下船して過ごしたのでしょう。
空海はこの時、31歳。
体力気力ともに充実した年代だったんですね。

安曇族と志賀島(11)安曇連の城さがし 3 ついに来た_c0222861_20515878.jpg

空海のゆかりの滝は砂防ダムとなっていました。
そばに御堂があり、4月29日には参拝客で賑わうそうです。


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これは前回作成した地図。
「『ミヤカタ』『ブクデン』は志賀海神社の神田だったそうです」と鹿さんが調べていてくれました。
そうすると、漢字は「宮方」「奉供田」でしょうか。


そして、滝に向かう山野が るなが想定する安曇城。

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崖の上に出ると、フラットな地形がありました。海が見えます!
位置的には大濱の砦の上あたりでしょうか。

「ここは『城山』ともいったそうです」
「そうですか!」
「あの二階建ての家がある所はかつて小山があったんです。
それを崩して地盤を整えるのに使っています」
「それじゃあ、きっとその丘の上に見晴らし台があったんでしょうね!」

この写真の右奥に病院の施設がありました。
かつてはコカコーラの施設だったそうです。
グーグルで見て、城を想定した場所です。
そこはいかにも城を作るのにふさわしい地形でした。

崖の下の弘の漁港は古代から使われていて、
もともと安曇族のプライベート湊だったのではないかと思っています。

船から上がれば少し高台の所に集落があって祭祀施設が造られ、
さらに高くなった所に安曇の長の城。
そして、もう一つ、高くなった所に見晴らし台と砦がある。
そんな想像をしました。
城として理想的な場所です。
ここを発掘すれば、倭奴国~奴国の古い時代の安曇城跡が発見されるのではないでしょうか。

それに対して、もう一つの湊は金印公園辺り。
外敵や病気から城を守るために国際港とし、そこで荷を検査して金印で封泥をした。
だから、金印はそこにあっても不思議ではない。

そんな思いをいだきました。
鹿さん、お世話になりました。ありがとうございます。

安曇族と志賀島 過去記事はこちら
http://lunabura.exblog.jp/i214/







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Commented by 中川 洋作 at 2019-07-20 03:25 x
ミヤカタは僕の住んでる徳島県小松島市の式内社「御縣神社」(みあがた)を考察しているものを視ると『宮方』『御屋形』『御館』等になっています。
Commented by lunabura at 2019-07-20 21:26
なるほどですね。ありがとうございます。
by lunabura | 2013-11-29 20:55 | 安曇族と志賀島 | Comments(2)

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