2016年 01月 22日
脇巫女 38 禁足地
脇巫女 38
WAKIMIKO
禁足地
四日前に遡ろう。
「馬上の武人」の背後にあった「鷹の口おだ山」が「禁足地」だった
という証言が得られた。
そして、鞍手町では開発するための組織が既に作られた事も分かった。
「禁足地」ということは聖地だったはずだが、
破壊を止めるには考古学的な発見がなければならない。
しかし、「禁足地」なので古墳のような副葬品は出ないだろう。
沖ノ島のように露天の祭祀場でもあれば良いが。
星読はこの「禁足地」の情報を得るために奔走し始めたが、
その時に託宣が降りた。
◇ ◇ ◇
<28.1.19>
「禁足地」それは朝廷が「封印」したい土地
神を「ヤマトタケル」に書き換えたように・・・・
再び、「封印」したいのか
それほど、わが力が怖いのか
ならばなぜ、わが地を奪ったのだ
「六」に仕えし者たちよ、今こそ集え
「八」に惑わされし者たちよ、その基をみよ
◇◇ ◇
禁足地になった理由は、そこでイチキシマ姫が
殺されたことによるものだという。
この事件のあと、大災害が続いた。
それを畏れた者たちは「鷹の口おだ山」を禁足地にして祀ったのだろう。
それでも足らずにイチキシマ姫を沖ノ島に封印した。
その沖ノ島が世界遺産に登録されようとしているため、
神々がざわついているという話が周囲に出始めている。
沖ノ島は「お言わずの島」なのだ。
世界に公開してはならない島なのだ。
沖ノ島の危機と共に「鷹の口おだ山」が破壊されようとしている。
だから、託宣が降り始めたのだ。
<神を「ヤマトタケル」に書き換えた>
ということは、ヤマトタケルを祀っている神社は
もともと「月守の民」や「星読みの民」の聖地だったということを意味する。
昨日、斉明天皇が祈った聖地を推測した基準は
実はヤマトタケルを祀るかどうかということだった。
「木月剣神社、八剣神社、熱田神社」
これらの古層には、月守の民たちの祀りが存在したのだろう。
託宣は「六」に仕えた者に集え、という。
「八」に惑わされている者たちにも、気づきを求めている。
「六」とは何か。
「八」とは何か。
星読に尋ねると、すぐに返事があった。
◇ ◇ ◇
<古物神社・・・「ふるべもののべ」
六嶽のタタラで製鉄の技術を覚え、
「月守の民」を守るために人目に付きにくい山すそで
ひっそりと武器を創っていた者たち
六嶽神社・・・お札は五角形
五角形のお札!
収まりが悪いと思っていたが・・・意味があった・・・五芒星
今頃気付いた・・・遅し!
「六」は六嶽・・・「星読みの民」「月守の民」とそれに従う者たち
「八」は八剣・・・朝廷側の者たち>
◇ ◇ ◇
「六」と「八」。
星読の答えは明確だった。
六嶽すなわち姫神たちを祀る人々が「六」
ヤマトタケルの味方をした人々が「八」
ヤマトタケルが西や東のクマソを滅ぼして短い一生を終えたあと、
息子の御剣王が戻って来て、尺ノ岳と新北で父を祀った。
これが封印の始まりか。
この頃、六嶽神社の祭祀も小狭田彦すなわち朝廷側に取って代わられた。
物述たちの中には小狭田彦に従わない一族もいただろう。
物述は小狭田彦の「八」と、古い物述の「六」に分裂していった。
結局は、物述は同根だ。
「お言わず」としたために、その歴史も忘れ去られた。
しかし、今「六」でも「八」でもない時代が来ている。
すべての分裂は統合され、融和し、新しき融合の世界を作る時が来ているのだ。
転生を思い出せばわかる。
敵にも味方にも転生するのだ。
他民族に憎しみを持てはその対象に生まれ変わる。
それだけのことだ。
数千年もの間、転生を繰り返すうちに、敵も味方も己が魂に内在していく。
誰かに恨みがあるとすれば、その対象は外ではなく
自分の中に既に存在している。
どうしたらいいか。
それはすべての過ちを許すことだ。
そこから、道は始まる。
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