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ひもろぎ逍遥

ひめちゃご63 景行天皇の三女神祭祀



ひめちゃご63

 景行天皇の三女神祭祀
 



ヤマトタケルの父、景行天皇は九州の各地を回った。
その戦いの記録は『日本書紀』にも書かれているが、
祭祀については触れられていない。

パワーポイントをつらつらと流していると、
どうしてもここで止まってしまう。

何度も書いてしまうが、
今日も、水沼(みぬま)の話にお付き合い願おう。







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福岡県の筑後川。向こうに見えているのは耳納(みのう)山脈。
かつては水縄とも書かれていた。


こちら岸に赤司八幡神社が鎮座する。



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主祭神は道主貴(三女神)だ。
『日本書紀』には水沼君がもちいつくと書かれている。

止誉比咩命は豊姫、すなわち神功皇后の妹。(武内宿禰の妻)
與止比咩命は淀姫、すなわち津波を知らせてくれる水の女神。






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古くは筑紫中津宮といい、止誉比咩神社となった。

しかし、守り続けた水沼氏はキリシタン大名の大友氏に
神殿を燃やすか、名を捨てるか、選択を迫られて、名を捨てた。
今は宮崎氏となっている。

この時、八幡神社となった。


かつて景行天皇がここで三女神を祀り、皇子を御手代として残した。
その皇子が国乳別皇子だ。

神功皇后でさえ、妹の豊姫を神形代に立てた。
何度も書いた話だ。



この国乳別皇子(くにちわけのみこ)の墓所が在る所が高三潴。
だから、古代の連玉ビーズが出ても何の驚きもない地だ。





そして飯塚での話で、景行天皇は日尾山(ひおさん)でも
三女神を祀ったと聞いた。
それが飯塚の厳島神社の由来だ。







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これは飯塚市の日若(ひわか)神社だが、
右の画像に日尾山が写っているので、ご紹介。
右の道を走ると行き止まり。


車で走ってもかなり大きな山塊だ。
ひおさんは「日尾山、日王山、日思山」の表記があった。








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この日尾山の重要性は何を意味するのだろうか。




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右の画像の川の右手の方から山道があるという。
古代の銅の道だ。

この日若神社そのものには景行天皇関連の伝承はないが、
日尾山が写っていたのでUPしてみた。

何故、景行天皇はこの山に三女神を祀ったのか。

三女神に祈り続けた景行天皇は何を知っていたのか。

『日本書紀』からは全く伺えない、筑紫の女神信仰。
景行天皇より古い時代からの水の女神。

それを消し去ろうとしたキリシタン大名。

そこらへんにも手掛かりがあるんだなと思う。





(神社についている番号は
拙著『『神功皇后伝承を歩く』の掲載番号。
ゆっくりと読み直してくださいませ)





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Commented by チェリー at 2017-03-29 00:48 x
標高213mの山ですよね!日王山で検索できました。
相変わらずなんですけど…馬見神社の北が八幡西区の一宮神社になるのですが、そのライン上になりました。
Commented by lunabura at 2017-03-29 22:40
日王山ですね。山歩きのブログがありました。
古宮の様子も分かりました。
ありがとうございます。
一宮神社は天忍穂耳で英彦山、三女神で馬見山。
何だか、すごい位置なんですね。
Commented by チェリー at 2017-03-29 23:38 x
この先の話を書くから信ぴょう性がなくなっちゃうんですが…
馬見神社から日王山までが真北 0.10°なんですけど、以前お知らせしましたように、那珂川町の現人神社から真東90.00°が馬見神社でした。
ところが何と、現人神社から日王山は 60.14°(真北を0°として)だったのです。
つまり、この三点をつなぐと、30°・60°・90°の直角三角形になるのです!
これは一体何なのでしょうか!!
Commented by lunabura at 2017-03-30 22:25
そうなんですか。
でも、存在するから仕方がないですよね^^
九州に集中する現象ですか?
それとも日本全国?
Commented by チェリー at 2017-04-02 00:16 x
私が日王山からラインを引くと、求菩提山へ 120.12°になります。求菩提山が120°の方向に見える場所として捉えて、そこまでです。ところが lunaさんのブログで 一宮神社(八幡西区)・馬見神社・現人神社(那珂川町)を知ることになるのです(そもそも日王山もですね)。そして三角形を発掘する?わけですね…
とりわけ濃密なこの北部九州の地に、ウルトラクラスの「ひもろぎ逍遥」というサイトがあったということに尽きるのではないでしょうか…発掘(本当かなぁ)の条件が揃っていたという…
九州以外に3000本くらいのラインを記録していると思いますが、三角形としては京都の二等辺三角形(上賀茂神社-愛宕山-伏見山)と、紀伊半島の二等辺三角形(上賀茂神社-内宮(伊勢神宮)-大斎原(熊野大社))があるだけと記憶しています。
どれが本物かわかりませんが、現在のところ、北部九州にたくさんあると思います。幾何学地域のように感じています。

 
Commented by チェリー at 2017-04-02 01:05 x
わっ!lunaさん、大変大変!英彦山と日王山と六ヶ岳をつないだら直線になりました。
三女神降臨のルートかもしれない!
今のところ一番ピッタリは「英彦山北岳-日王山頂上-六嶽神社上宮」だと思います!
Commented by チェリー at 2017-04-02 01:50 x
英彦山最高峰の南岳から日王山頂上を通った場合は、六ヶ岳の羽衣になります。
英彦山神宮が鎮座する中岳から日王山頂上を通った場合は、羽衣のもう少し東寄りというか、以前提唱したグランドクロス地点になりました。
というか、細かい事よりも、英彦山から日王山を通ると六ヶ岳なのでした!
Commented at 2017-04-02 17:10 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by lunabura at 2017-04-03 22:46
チェリーさん、ヤバイ。
またもや大発見ですね。
三女神の降臨地の話は祭祀ラインの寓話かもしれませんね。
赤司八幡神社からも繋がらないかなあ。
Commented by lunabura at 2017-04-03 22:47
非公開さん、北斗七星も有りですね。
天と地で両方から考える必要があるのかも。
Commented at 2017-06-22 17:59 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by lunabura at 2017-06-22 21:47
非公開さん、こんばんは。
ありなれ川からみて、右と左です。
三笠川と宝満~筑後川が針摺の瀬戸でつながって、
一本の川になっていた時代、その川をありなれ川と呼んでいたそうです。
意味は天の川。
その地名は大善寺の広川の別名として残っています。
筑紫がありなれ川で分離していたので、右の島、左の島と、
二島になっていた話です。
Commented at 2017-06-22 22:27 x
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Commented at 2017-06-22 22:46 x
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Commented by lunabura at 2017-06-22 23:00
古代には多種の部族がいて、統一した思想ではないと考えた方がよいかと思います。
例えば、星の観察でも、平群は北、物部は南(うろ覚えですが)というように、差があります。
すると、宇宙観も違っていると思うのです。

天の川が天から地に流れ、実際の川が北から南に流れるのは、中国でも一地域ですが、それが普遍的な捉え方になったかもしれないし、それを知らない部族はまた違った捉え方をしていたと思うのです。

多種多様の思想が重層的に地名に残っていきます。
ありなれ川の思想を持っているのは、どんな氏族なのか、
是非探求してくださいませ。

Commented at 2017-06-23 07:09 x
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Commented by lunabura at 2017-06-24 20:27
確かに有明海に向かって立つと、船は大陸からやってくるなあと実感しますよね。
その人たちがありなれ川を見つけて、天の川を連想した。
大いに有りそうですね。
by lunabura | 2017-03-28 20:59 | 「ひめちゃご」 | Comments(17)

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