ひもろぎ逍遥

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2017年 11月 12日 ( 1 )

ウーナ6 アミラ



ウーナ6 

アミラ
 

ウーナ4の続きだ。

アリサの左胸から取り出したカケラを守っていた緑の蛇が去ると、
崋山はカケラを左手に乗せてリーディングを始めた。

「水色の衣装を着たきれいな人。
元はこっちじゃなくて、エジプト、シナイ山…。
何かから追われるように逃げまどっている。
ひらひらの水色のカーテンのような服を着て、エジプトの砂漠を走っている。
頭から毛布を被って、他の一族に追われて、みんな逃げまどっている。
夜、この地を去って海に出る。
逃げているのはガドゥの一族。男たちは大きく、猿田彦に似たゲジゲジ眉の者もいる。皮の衣を着ている。女は四人。ツボや鏡を毛布の下に隠し持っている。四人の中に姫がいる。姫を守るために四人が同じ格好をしている。姫は豪華に飾り立て、三連の宝玉が並ぶ首飾りをつけている」

「その姫の名は?背中に傷がある?」
菊如には姫が見えているようだった。崋山が焦点を当てる。
「待って。船の中で髪を洗っているから、それを見る。ああ、背中にケロイド状の傷。焼いたような。左の肩甲骨から首の方に上がって、背骨にそって腰にまで届く傷。烙印?」

「るなさんとの接点が無い?姫の名前は?」
「ウーナ。中学生ぐらいの年齢。いやもっと前」

「その人の癖は?」
「右手で襟を合わせてつかんでしゃべる癖。嵐に遭って日本に着いた」
それを聞いて菊如は私に同じような癖がないか、尋ねたが、私には心当たりはない。ただ、最近左の肩甲骨の中がいきなり攣(つ)ることがしばしばあったぐらいだ。しかし、菊如はウーナが私だと確信したようだった。

「船はどこに着いたの?」
と私が尋ねると、崋山は
「福岡」
と答えた。
私はそれを聞いて戸惑うばかりだが、菊如たちはこれまでのいきさつから、流れを把握しているようだった。菊如は突っ込んだ。

「今、知らなければならないことは?」
「モーゼからの石板。ヤコブの姉(ガドゥの兄弟)はガドゥと一緒に動いている。名前はウーマ。方角を見る航海士。夕方から夜にかけての空を見て船の上で見ている。月、星。シスターの服のように、白に青いラインが入っている服を着ている。ネックレスは十字架ではなく、三連。姫とは別人。三連は服の中に隠している。夜空を見上げて、図を描いている」

「アリサは何処にいる?」
「水色の服を着て、鏡を左肩に持っている。別の人と組んで太陽の光を反射させて、光の道を作っている。遠くから見ても、その光は分かる。合図がある。岩の入り口に剣を持つ人がいて、呪文を唱えると黒い岩が開く。アリサはガドゥ族の一人。名はアミラ。一緒に組む人の名はカミラ」

鏡で光を反射させる?二人一組で。
私は驚いた。
その光景は別の人から聞いたばかりだった。
そう、ススム。
ススムが同じような話をしていた。相島でみた幻影だ。石だらけの百合ケ浜に積石塚があり、そこから二隻を船を出し、それぞれに鏡を持った女性が乗って光を反射させあうという。それは鼻栗瀬の前での祭事だったらしい。
崋山にそれを伝えると、うなずいた。
「アミラは岩を開くところを私に見せたかった」

そうすると、アミラとカミラが行っていた二枚の鏡の反射による光の道が相島の神事となって後世に引き継がれ、それをススムは幻視したのだろうか。


菊如も確認した。
「その島には石がいっぱいある?」
崋山はそれには答えず、映像の続きを描写した。
「岩を開いて暗い中に金色の壺がある。石の台に乗っている。光で扉を開けたり閉めたりする」

その岩が鼻栗瀬なら穴が開いていて、暗くはないので違う。それについて尋ねた。

「岩の入り口は残っているが、奥は壊れた。その前に金の壺は取り出された。金の壺は高さ25センチほど。赤と黒のしま模様がある。その壺からは水が沸く。航海中もこの水を使った。使っても使っても水が沸いた。

姫とガドゥの一族12人、合わせて13人。ヤコブの兄弟は追われて出発し、メンバーの中には合流した者もいた。教えを広めるため。生きるため。

糸島に上陸した。そこから六ケ岳を目指したが、そこには先住民は見当たらなかった。当時の六ケ岳は尖った円錐形をしていた。黒くて大きな山で、周りには尖った山はなかった。12人は鞍手を拠点としてバラバラになって捜索をした。
ガドゥだけが六ケ岳に登って何かを埋めた。ほかの者は登山禁止だった」

「埋めたのは六角形の箱?」
「埋めたのは割れた石板の一部。石みたいなの。12人は地元の者たちと一緒に集落を作っていった」

アリサのカケラはエジプトから逃げてきた光景を記録していた。
その時代の名はアミラ。
アミラは左肩に鏡を担ぎ、太陽光を反射させて光の道を作る役目を担っていた。
アミラはガドゥの一族だ。

ウーナとは私のことだと二人は言った。

12人のリーダーはガドゥ。
ウーナを助け出して船を出した。
ウーマはガドゥの姉(妹?)で、星を読む航海士だった。

六ケ岳は今は文字通り六つのピークからなるなだらかな稜線の山だが、結願でしきりに出てくるのが尖った円錐形の姿だ。この姿がいつ変わったのか、皆目分からない。

何故、13人が逃げてきたのか、その理由は徐々に明かされていった。



<2017年11月12日>






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by lunabura | 2017-11-12 20:30 | 「ウーナ」 | Trackback | Comments(2)
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