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カテゴリ:ガラスビーズ作り方・三雲井原( 1 )

「伊都国」三雲・井原遺跡でビーズが計1万個以上出土・黄色や紫は輸入品


「伊都国」三雲・井原遺跡
いとこく みくも・いはら遺跡
ビーズが計1万個以上出土
黄色や紫は日本では作れなかった


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西日本新聞に「伊都国(いとこく)」で出土したビーズについての記事が載っていました。
分析の結果、黄色と紫はアジアやアフリカなどに分布するガラスだった事が判明しました。
次はその記事です。

古代「伊都国」の王都があったとされる福岡県糸島市の三雲・井原遺跡(みくも・いわら)で出土したガラス小玉(弥生時代後期)に、国内では極めて珍しい黄色紫色の小玉が含まれていたことが4日、分かった。

 同市教委によると、ガラス小玉は黄色が2004年度、紫色が06年度の発掘調査で見つかった。その後成分分析で、当時の国内では着色できない色であることが確認された。

 黄色は直径約5ミリで、甕棺(かめかん)の中から青、緑色のガラス玉と一緒に4個が出土した。
紫色は二つの木棺からそれぞれ中国製の銅鏡とともに発見された。直径1ミリの小玉が計185個で、いずれも穴があり、ひもを通して首飾りなどに使ったとみられる。

 福岡市埋蔵文化財センターと奈良文化財研究所(奈良市)の分析によると、黄色は西アジアから北アフリカ、欧州に分布するソーダ石灰ガラス、紫色はカリウムを多く含むインドから東アジアにかけて分布していることが分かった。分析結果は今年6月日本文化財科学会に報告された。

 糸島市教委文化課の江崎靖隆主任は「一緒に出土した中国製の銅鏡などと大陸から入ってきたとみられる。伊都国が大陸と交流する中心地だったことを示している」と話している。 (西日本新聞 2010年9月5日)

伊都国の魅力とは
伊都国の「三雲・井原遺跡」というのは、ブログで紹介した「平原遺跡」のお隣さんです。
伊都国は弥生時代の有名なクニです。

「魏志倭人伝」という中国の本に日本の事が書いてあって、
卑弥呼邪馬台国が出て来ます。
朝鮮半島から邪馬台国に至るルート上のクニの名がどんどん出てくるのですが、
この伊都国は誰が見ても異論がない場所です。
しかも、隣の平原遺跡なんかは卑弥呼と同じ時代なので、
そこが邪馬台国だと勘違いする人もいるほどです。

この「伊都国」に「一大率」(いちだいそつ)というのが置かれて、
魏の国から来た役人はここに滞在して、倭人から諸国の情報を聞いています。
ですから、ここから先の邪馬台国までの道筋が曖昧に書かれているので、
よく分からなくて論争になっています。
(しかも、この情報には少し嘘がある事が明らかになっていて、
うのみにしてはいけないんです。)

ではこのビーズが出た「三雲・井原遺跡」はどんな所かというと、
弥生時代と古墳時代の遺跡が沢山出ていて、
国王夫妻と思われる遺跡も見つかっています。
紀元前からの代々の王墓がある所なのです。
この国王たちの特徴はとにかく銅鏡が大好き
国王と思われる甕棺一つから35面も見つかっています。
隣の平原遺跡なんかはその鏡の巨大さが他に例をみないほどです。(直径46,5センチ)

そう言う点では、伊都国のある糸島市は弥生時代あるいは
邪馬台国時代の香りがぷんぷんする所です。
中国や朝鮮へは一番短距離の場所で、ここを通って多くの人や船が行き交いました。
と言う事は、中国などから来た宝玉や武器も
めぼしいものはここの役人が目を通したと思われます。
ですからその甕棺の中身は当時の最高の品が
入っているんじゃないかと想像したりしています。

さて、そんな「三雲・井原遺跡」から出て来た沢山のビーズ。
話題になっているのは、黄色と紫色のガラスの着色が日本では出来ないという点です。
さすがに平成の考古学者が科学分析という手段で調べてくれました。
その結果、黄色はおよそエジプトを中心とするエリア、
紫はインドのエリアのものと判明しました。

銅鏡が中国から来ているので、王の夫人を喜ばせるために、
ビースのネックレスや髪飾りが一緒にもたらされるのは
そう驚く事ではないと思いましたが、
そのネックレスが棺ごとに3000個とか7500個単位でまとまっていたというのが
朝日新聞で分かり、かなり驚きました。
ほとんどが青色系のビースで、その中に黄色や紫が入っていたという事です。
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(福岡市埋蔵文化財センター所蔵)
この青色は福岡県の各地で見られる色です。
こんな青色が1万個ある中に黄色や紫が出土したのでしょうか。
デザインが知りたいですね。

ビーズの作り方はどうやるの?
さてさて、素人からすると、ビーズの直径が1ミリとは
いったいどうやって作ったのという疑問の方が大きいのですが…。
手芸店で買う極小ビーズだって2ミリはあります。
すると古代の神の導きか、その日の午後、避暑をかねて、
ふらりと福岡市埋蔵物文化センターに出かけて見つけました。
おおっ!あった、あった。
そこで、見つけたのは、ビーズの作り方のイラストでした。
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これは12世紀の博多のガラス工房の説明の所にあります。
なるほど、針金に粘土を巻き付けて、溶けたガラスを巻き付けている。
それから、任意にカットしていく。
それを水に落として行けば、丸くなる。(ここだけはTVで見た)
冒頭の黄色のビーズ(5ミリ)の穴を見直すとよく分かります。
でも、1ミリとなると、よほどの技術力と思われます。


さて、この出土した1万個のビースが今、日本を巡回している!?

センターから持ち帰ったチラシを見て、あっ「三雲・井原遺跡」が載ってる。
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『発掘された日本列島2010』
主催:文化庁
日本全国の中で特に注目される20遺跡約450点の出土品が展示されます。
縄文時代 黒浜貝塚、観音寺本馬遺跡、大森勝山遺跡(ストーンサークル)
弥生時代 唐古・鍵遺跡、須玖遺跡・三雲井原遺跡(1万個のガラス玉)
古墳時代 槇向遺跡、桜井茶臼山古墳、赤土山古墳、池田古墳

などなど、考古学ファン垂涎の出土物が一堂に見られるんですね!

多賀城市埋蔵文化財調査センター 9月14日~10月11日
大分県立歴史博物館  10月22日~11月19日
香川県立ミュージアム 11月27日~12月23日
大阪歴史博物館 2011年1月12日~2月28日

チラシのほんの一部を写しました。詳細は各博物館に問い合わせてください。

地図  三雲・井原遺跡 平原遺跡

右上地図アイコンで地名図が出ます。



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by lunabura | 2010-09-10 18:55 | ガラスビーズ作り方・三雲井原 | Trackback(1) | Comments(4)
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