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ウーナ71 七つの珠32 竜宮祭3



ウーナ71

七つの珠32 

竜宮祭3
 




 
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大島の船泊を出ると、船は大きく左に旋回した。




東へ東へと朝日の方向に進んでいく。



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そして、二つの岩が見えた。右手の小さな方に赤い鳥居が見える。





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これが竜宮神社だ。


祭なら海上から参拝するのだが、この船は幟を立てるために出されたものだ。
私たちも上陸の機会を与えられた。





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岩によじ登ると赤い鳥居。そしてその奥に石の祠。
それを見て私は思わず「鍵穴だ」と叫んだ。

そう、七つの宝具の一つは「鍵」なのだ。
鍵で開けて宝具を入れる算段だった。


菊如が祝詞を挙げ始めた。

白皇が宝箱の封印を開けると崋山が宝具を取り出して祠に向かった。

そしてその穴に入れると、戻ってくるときに巫女になっていた。
いや、豊玉姫だろう。

そして、白皇に「よう来られた」と告げた。
それから船を出してくれた人の前に立ち、「連れて来てくれてありがとう」と述べた。

さらに「何があっても驚かないでください」と崋山に戻って言った。
確かに…。
私たちは慣れているけど、初めての人には…。

こんな岩場で何が起こる?

そう思いながら見ていると、崋山はいったん体をかがめ、それから大きく伸びをした。その時には別人になっていた。
ワダツミの神の姿だった。

海に向かって立ち、伸びをすると、左手でコブシを作り、右手を開いて突き上げた。
封印が解けた姿だった。

そして、白皇をねぎらい、船を出した人に礼を言った。
「これから栄える。魚が戻ってくる」と。
そして「海から我が国を守る」と力強く言った。




こうして無事、七つの宝具を奉納し終えた。
思えば最高の神仕組みが待っていた。






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その後、船から振り返ると、龍の形をした雲が集まっている。
そうだね。
ワダツミの神は龍神なのだ。
祝福の龍雲だ。



「それにしても、後で思ったけど、崋山は鍵を開けた?」
と菊如に尋ねると、
「あの時、崋山は鍵を開け忘れたから、私が祝詞を読みながら開けたよ」
という。
ああ、左手でコチャコチャとしたのがそれだったんだ。




20180819




異世界小説 

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# by lunabura | 2018-08-19 22:57 | 「ウーナ」 | Comments(0)

ウーナ70 七つの珠31 竜宮祭2



ウーナ70

七つの珠31

竜宮祭2
 



さて、夕食後の事だったろうか。

またもや、ピンチの話が出て来た。

翌日の干潮時間は朝の5時では無かった、という情報が入って来たのだ。
実際の干潮は、帰りのフェリーに間に合わない時間帯だった。

万事休す。
これで竜宮社に行く道は断たれた。

「最悪の場合、弁財天社から海に向かって宝具を投げればいいと思う」
と私は言った。

「七つの珠のことは言うなれば神々からの依頼なのだから、最後まで首尾よくいくように仕組まれてるはずよ」
とも思っていた。

正しくても間違っても、上手く行くようになっている。
いくつものケースをシミュレーションしながら、どれにも対応できるようにしておけばいい。

それが見えない世界との付き合い方。
人間があれこれと考える以上のことは良く起きる。


取りあえず、翌朝の食事は7時に普通に食べられることになった。


5月3日。

食事を済ませてボチボチと化粧をしていたら、崋山が外から戻って来た。
「すぐ行くよ」
「え?」
「急に海が凪いできたから、竜宮社に幟(のぼり)を立てに行くんですって。船で行くから乗せていってくれるって」

ホイ来た。
そう来るか。

ということで、大慌てで支度を済ませた。





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幟が各家から持ち寄られてきた。

幟は赤色。
手描きで「奉納 竜宮祭」と書かれている。

ああ、これが本来の姿だ。





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昨日の低い雲はすっかり消えて快晴だ。


さあ、出航だ。


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20180818



異世界小説 

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# by lunabura | 2018-08-18 21:16 | 「ウーナ」 | Comments(0)

ウーナ69 七つの珠30 竜宮祭1



ウーナ69 
七つの珠30 

竜宮祭1

 





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二日かけて七つの珠を七つのワダツミの宮に奉納し、七つの宝具を手に入れると、私たち四人は竜宮祭に向けて前日から大島の漁師の宿「民宿 ふじ島」に泊まり、祭に付いて話を伺った。

竜宮祭は年に二回、春と秋に大漁祈願のために行われる祭だ。
春は5月3日。

船溜まりからボートで竜宮神社のある岩に行って祭を催行する。
例年15人ほど、五組のボートで執り行うという。

この祭には地元の婦人たちは参加しない。
直会も男性だけで行われる。


私たちは預かった七つの宝具を竜宮社に奉納せねばならなかった。

竜宮社に向かってワダツミの血を受け継ぐ者が投げ入れれば良かったので、
白皇が船から投げればよいだろうと考えていた。

ところが、話を伺ううちに竜宮社が二つあるということを聞いた。
!!二つある???

いったいどちらに納めればよいのか。

もう一つは本村の方にあるという。こちらは新村。
はて、さて。

誰も、どちらなのか、イメージが来ない。

しかも、最悪な事態が発生。
シケのため、船が出ないことが早々と決定された。

船が出ないなら、干潮時に磯伝いに歩いていく方法があった。
早朝五時だ。

新村と分かっているならそれで決行する。
しかし、どちらか分からない。






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それにしても、この海の幸の数々はどうだ。
これは単なる前菜。

魚の本当の美味しさを初めて知ったのである。

20180817






異世界小説


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# by lunabura | 2018-08-17 21:26 | 「ウーナ」 | Comments(0)

星の運行とタイミングが合っていた




星の運行とタイミングが合っていた



今日は車を走らせている時、外気温度が40℃を示して、さすがにびっくりしました。

室内は夜も29度台、朝も29度台で、百葉箱の温度より実際は暑いですね。


さて、
「宮地嶽神社と磐井の末裔たち」の書き換えを進めていますが、構成直しが一段落しました。

まだまだ、これから内容を詰めていくのですが、書き直して良かったなあとつくづく思っています。

一度目は小説スタイル、二度目はガイドブックスタイルにしましたが、三度目は人物別に。

「磐井の末裔」一人ひとりが何処で何をしたのか、それが分かるような構成にしています。

もちろん、数行しか書けないほど履歴が分からない人もいるのですが、十人の伝承をつないでいくと、失われた歴史がリアルに見えてきたと思います。

8月中に仕上がればいいなあと思いながら星の暦を見ると、今はちょうど水星逆行の時で、8月末には順行に戻るようです。

水星逆行時は交通機関の乱れなどが起こることは経験済みで、今回も大阪の講演の二日目が台風のために中止になったりしました。

が、水星逆行にはそのほか、深い所での働きもあるようで、今回リライトに取り掛かったのも逆行開始の前のタイミングでした。

自分の意志だけでなく、星の巡りに助けられているようです。

一流の人の考えを見ていると「納得するまで妥協しない」という強い意識があるのに気づかされます。

今回、自分の未熟さと向き合って、内側から、かすかに響く「もっとこうしたい」という声を聴き、三度目の執筆を決意しました。

取り掛かると、他の事はできません。

あきらめずにいたら、星の巡りがやってきてトライするチャンスをくれた。
そう思うこの頃です。

今、夜空に赤い火星が輝いていますが、この星も逆行しています。その動きを利用すると、「3月から5月にかけての冒険」を再開して仕上げることができるようです。

3月から5月の冒険は、まさしくアレですね。
そう、七つの珠。
わだつみの物語。
これは一つの記事を書くのに時間かかるので、少しずつ続きを書いていこうと思います。

20180814





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福貴野の滝 安心院



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# by lunabura | 2018-08-14 20:29 | にっき | Comments(0)

安心院9 妻垣神社 本来の玉依姫祭祀に戻った



安心院9 妻垣神社 

本来の玉依姫祭祀に戻った

あじむ つまがき




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別名、足一騰宮(あしひとつあがりのみや)。


社家の方に話を伺う事が出来た。



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比咩大神を祀り、宇佐八宮の一つとして三女神を祀っていたが、
神殿の奥から古文書が出てきて、
本来の比咩大神とは玉依姫だったことが判明した。

よって、祭神は
一之殿 比咩大神…玉依姫命
二之殿 八幡大神…応神天皇
三之殿 神功皇后
となっている。




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神武天皇がこの地に来て母の玉依姫の御霊を共鑰山(妻垣山)の大石に祀り、その石を「足一騰宮」と名付けたという。



この石を馬蹄石とも言うそうである。




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これは上の方で崩落しそうだったので、現在地に遷したという。

馬蹄石は川、境内、元宮の三ヶ所にあり、
玉依姫の神霊が足一つずつで駆け上られたことから「足一騰」の名がついたという。

のちに、八幡信仰が入って来て、比咩大神を三女神とし、
町史などにも、そのように書いているが、
どうも話が合わず、近年出て来た古文書で真実が分かり、
今では玉依姫を祀るという。


当時、ここには宇佐津比売がいて、宇佐津彦は宇佐八幡宮の方だったという。
宇佐津比咩は水沼の一族だ。


やはり、馬蹄石は安曇の印なのだろうか。
高良山で大菩薩(磯良)が高木の神に印として馬蹄石を見せると、高木の神は簡単に納得して宿を貸した話が思い起こされる。








20180813


以上、安心院の旅でした。







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# by lunabura | 2018-08-13 21:16 | バスハイク | Comments(0)
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綾杉るなのブログ 神社伝承を求めてぶらぶら歩き 『神功皇后伝承を歩く』『ガイアの森』   Since2009.10.25


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