ひもろぎ逍遥

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もう一度



もう一度

大阪の講演のパワーポイントを送り、バスハイクの配布資料もほぼ完成。


ようやく締め切りが無い状態を造りだして、
もう一度、磐井の末裔の原稿に手を入れ始めました。


歴史カフェやテレビ局で関連の話をしたことで、
一歩踏み込んだ内容にしたいなという思いがつのったので、

その思いに従います。


選んだのは苦しい道の方です。






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これ、大島の海♪




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# by lunabura | 2018-07-22 20:06 | にっき | Comments(2)

ウーナ67七つの珠28 貴布祢神社2 ウガヤは名も無き人として死んだ



ウーナ67

七つの珠28 貴布祢神社2 

ウガヤは名も無き人として死んだ
 



七つの珠をすべて奉納し、法具を手に入れた夜、菊如たちは法具を精査した。
翌日、結願の結果を崋山が知らせてくれた。









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貴布祢神社に祀られている八大龍王は青い龍だった。
1300年頃にここに祀られ始めたのだが、汚れて朽ちかけていた。
それを癒すと本来の姿に蘇ったという。

そして、ウガヤフキアエズついて結願をしたらしい。
なんと、この白砂清松の企救の長浜で起きた事件が出て来た。

サワラビメのミコトがウガヤフキアエズを殺したという話をしていたが、殺したのはやはり別者の方だったという。

ウガヤフキアエズは船に乗って陸伝いに東に逃げた。
ウガヤは黒い衣装で、短い烏帽子のようなものを被っていたという。

そうして着いた所がこの小倉の企救の長浜だった。

ところが、ここでは二部族の間に戦いが起きていて、何も知らないウガヤフキアエズは戦いに巻き込まれて死んでしまったのだという。

名も無き人として。

この戦いから赤坂という地名になったとも。

ウガヤフキアエズは歴史的にその功績が伝わっていない。
名も無き人として死んでしまったとしたら、確かに伝わるものはない。

ウガヤフキアエズの記憶を持つ白皇が貴布祢神社の境内に入ったとたん、頭痛を訴えたのはこの時の記憶だったのか。


崋山が言うには、
当時、海の民と陸の者の争いも起きていた。
陸の者からみると、ワダツミの神は津波や竜巻、台風をもたらす悪神なので、封印されたのだという。

話が一段落して私は尋ねた。
「ところで、和布刈神社で白皇の左肩に預けた龍神については、どうだった?」
「あ、まだ聞いてない」

今も左肩で待ってる?
待ちかねて出ていった?

気になるところである。



異世界小説
20180720







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# by lunabura | 2018-07-20 21:24 | 「ウーナ」 | Comments(2)

ウーナ66 七つの珠27 綿積神社2



ウーナ66

七つの珠27 

綿積神社2
 



私たちは早春の糸島の桜谷を後にして、船越の綿積神社に向かった。


前回、間違ってここに迷い込んだことも、今では意味があるように思えた。
見慣れた景色。

ここにはアジャーシタという不思議な女性が居た。
豊玉姫が上の方にいるというが、結局見つからなかった。





さて、珠を奉納して法具の鍵を貰うとしたら、どこだろうか。
すると、目は沖にある岩礁に釘づけになった。










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あれこそふさわしい。
きっとあそこだろう。










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しばらくして、案の定、菊如が指を差しながら、白皇に説明をし始めた。
祝詞を上げ、珠を献上すると、鍵がその手に入った。
白皇は「胸が苦しい。バクバクする」という。

崋山は上から豊玉姫の分御霊(わけみたま)を貰ってその胸に入れた。
その瞬間だった。
有線放送が「夕焼け小焼け」を奏で始めた。
「5時ぴったり」
四人は大笑いした。
これもまたサインだった。









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その後、崋山は石段を下りようとして、
「ここ!ワダツミの神の宮殿そっくり!」
と言い出した。










そう、この境内は参道を中心として左右対称に庭園風になっている珍しい境内なのだ。シンメトリーなしつらえは西洋風のたたずまいだ。
現代の造園ではあるが、海の底のしつらえを無意識に反映した宮殿ということか。

さて、これで七つの珠の奉納をすべて終え、七つの法具を手に入れた。
あとは、5月の大島の祭典を待つのみとなった。


しかし、あの岩礁には前回は気づかなかった。
どうしてだろう。
そう思って画像を確認すると、前回は満ち潮のため、波頭が見える程度だった。
この日、この時でないと、あの岩礁は現れていなかった。








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やわらかな桜の開花。
この年、恋い焦がれた一番花が目の前にあった。



ウーナ23



ウーナ24




2017年11月11日から2018年3月11日、3月24日と、糸島に通った。
書き残しておいてよかった。今読み直すと、答えは既に与えられていた。

麗しい糸島のワダツミの物語。


異世界小説
20180719







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# by lunabura | 2018-07-19 21:26 | 「ウーナ」 | Comments(0)

ウーナ65七つの珠26 コノハナサクヤ姫とコケムス姫



ウーナ65
七つの珠26 

コノハナサクヤ姫とコケムス姫
 



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この若宮神社には古計牟須姫命と木花開耶姫命が祀られている。

崋山に懸かっているイワナガ姫に、この神社の女神たちのことを尋ねた。
「ここには古計牟須姫と木花開耶姫が祀られていますが」
「コノハナサクヤ姫はこの地にはおられません」

「富士山ですか」
「この糸島のサクヤ姫はわれらの思いの集合体でございます。

桜の花が、桜前線が、少しずつ北の方に上っていく、まるで天女のように上っていく、暖かい空気、それらを含んだものがサクヤ姫でございます。

また、コケムス姫とイワナガ姫はこの地では同じものと言われますが、違います。

コケムス姫は762年(あるいは762年前)、小さな祠に祀られてからでございます。
元はこの国ではございません。

今で言えば、ここより海を渡り、半島の左下、姿は目も髪も黒い。怒っているような言葉を話す所にいました。

ある人が石に御魂を封印して、ここに連れてきたのです。
イワナガと似ていると思って。

いつしか同一視され、イワナガ姫となり、ここに祀られ、山の奥におります。
厭な思いはしてはおりません。
神々の思い。
私はこの地の者ではございませんから、ひっそりとしております」



木花開耶姫と並んで祀られているからだろう、古計牟須姫はいつしかイワナガ姫と同一化されていったという。
名前からして、働きは別のものだ。

古計牟須姫について尋ねた。

「コケムス姫とは?」
「苔はどんな所にも緑を生やし、増えていきます。
何も無い所から生え、どんどん子孫を増やす、それがコケムス姫でございます。
子孫繁栄。
この地には、子を生めない方が多くいたので、石に願をかけました。

子を欲しいという人々の思いが、漁師の子が生まれてほしいという思いが、詰まった石でございます。

それが一つの形になって、子を生めない人が他所からも、ここに祈りに来るようになったのでございます。
私の力ではございません」

ここには陰陽石が祀られている。






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この石のことだろう。



「コノハナサクヤ姫は人々に春を呼び込む神でございます」

サクヤ姫は春をもたらすというが、「春」には、これからの時代、一度冬を迎える意味が隠されているのではないか。そんな疑問が生じた。
北からのミサイル実験が連続して、不穏な空気が漂っている日々だった。


「その前に日本の冬が来るのですか」
「いつも危険と隣り合わせでした。そのために神々が動き、今までは安泰だったのです。新しい時代に新しい考えがある人たちがこの国を動かします。

「どうにか安泰だったということは、これからどうなるのですか。戦いがあるのですか」
「表向きで騒ぎ、奥で脅威を振るう者、陰でひっそりとねらう者、この地を狙う者がいます。が、案ずることではありませぬ。

日本はいざという時はしっかりと立ち上がります。
神々が動き、しっかりと守ります。

あなたたちのように、神々の思いを受け取る者たちがひっそりと、この地を守ろうと現れるのです。
代々そうして来ましたから。

静かなこの地でそれを願っております。永遠に続くように」

そう言ってイワナガ姫は去っていった。




異世界小説
20180718





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# by lunabura | 2018-07-18 23:13 | 「ウーナ」 | Comments(2)

ウーナ64  七つの珠25 イワナガ姫



ウーナ64

七つの珠25 

イワナガ姫
 



糸島の桜谷。若宮神社。
数輪花をつけた桜の木の根元に「繁栄の種」を納めたあと、私たちは本殿に行って参拝をした。

崋山は裏手の崖をずっと見ている。
そして何者かが懸かった。それはイナリだった。

菊如が尋ねる。
「いつからここに?」
「1872年から。ここを建て直し、われらは要らぬ存在。川べりに御社があった」
そう言うと、山に向かって狼のように遠吠えをした。

「ここのことを教えてくださいな。どなたかいらっしゃる?もともとどなたが居られたの?」
そう尋ねると、イナリは去り、代わりに女人が懸かった。

「はじめまして。菊如と申します。どなた様ですか」
「わたくしはこの祠の地に休むイワナガでございます。あのイナリたちはこの奥に入らぬように守っている者でございます」

私が尋ねることになった。
「桜の木に納めた繁栄の種について教えてくれませんか」
「わたくしの思いと神々の思いと暗い森の中。
その中に一厘の花が咲く思い。

コノハナサクヤ姫と共にこの地に舞い降り、あの木に始まるのでございます。
全国に回り、この地に戻り、再びあの木から始まるのです。

暗い世に花を咲かすコノハナサクヤ姫。
花が咲くことをこの地より、コノハナサクヤ姫が始めるのでございます。

すべてが始まり、暖かい日が始まり、寒くて花の咲かぬところに花が咲き始めます。
日本の暮らし。

この地を守り、日本の国が乗り越え、また花を咲かせるのでございます。
必ず、どんな花も、その花を咲かせます。

この周期をここからすべて見守っているのでございます。
今日植えた種はさまざまな人と共に、暖かな空気と共に日本に広がっていきます。
わたくしはここに眠ります」


イワナガ姫はコノハナサクヤ姫と共にこの地に舞い降り、
あの桜の木から花を開かせていくのだと言う。

この谷は暗くて寂しい。
その暗さに意味があった。
陰から陽へ。
冬から春へ。
その自然の周期がこの地から始まるのだという。

陽極まって陰に転ず。
夏が極まると冬に向かっていく。
来る年、来る年、イワナガ姫とコノハナサクヤ姫はこの木から始める。

桜谷の持つ意味は人間の想像を超えていた。

菊如はかつて一粒万倍(いちりゅうまんばい)の日に
ここに来るように告げられて祈祷をしたことがあるという。

その物語もここから始まった。





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異世界小説
20180717




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# by lunabura | 2018-07-17 21:38 | 「ウーナ」 | Comments(0)
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