2010年 11月 02日
住吉神社(2)能楽殿ー天守物語ー日本建築の音響空間はすごい
住吉神社(2)
能楽殿ー天守物語
素晴らしい音響空間を体験しました
南門の近くに大きな建物があります。
その脇から路地を入っていくと、能楽殿です。
建物の間の軒下を通ると、レトロな空間。
昭和の初期にタイムスリップです!
靴を脱いで上がると昔の受付があり、使いこんだ木の暖かさに包まれます。
そして、階段を数段上って、目に飛び込んで来たのは能楽の舞台。
桟敷席は舞台をL字型に囲んだ畳の席です。
わあ、ホンモノだ!これこそ和の空間だ!

舞台が始まる前に宮司さんがこの能楽殿の話をしてくれました。
これは昭和13年に、能楽を愛する博多市民の人たちの
援助によってできたそうです。
皇居の能楽殿を作った棟梁が建築したので、
それに近いものではないかという事でした。
驚いたのは、話す声が直接、聞こえてくるのはもちろんのこと、
舞台の床板や天井などの反響を交えて、
とても多層的な響きを持っていた事です。
こんな音聴いた事無い。
その音は私の体まで共鳴板に使っているように響いてきます。
耳で聴くというより、身体全体で聴くという感じ。
コンクリートで作った現代のホールとは全く異質な音なのです。
その秘密はこの建物が総ヒノキ造りであった事にもあるのですが、
この床の下の空間に、壺がいくつも置いてあるという事で謎が解けました。
素焼の壺が客席のいろんな方向に置かれていて、
スピーカーの役目をしているのだそうです。
そして、一つは演じる人そのものにも向いているとか。
そこに立つのを「思う壺に入る」というのだそうです。
みんな冗談だと思って笑ってしまったのですが、
「本当ですよ。」という事でした。
(壺の写真はホームページの「能楽殿」に掲載されています。)
音のすごさは、舞台が始まってから、さらに迫って来ます。
人の声がクリアに、艶やかに聞こえて来ます。
雨や雷の音の時にはそのリアリティーで、思わず天井を見上げてしまいました。
録音だとは分かっていても、屋根全体に雨が叩きつけるように聞こえてくるのです。
これは素晴らしかった。

(説明をされる宮司さん)
そして、光の取り入れ方が未知の体験。
窓は天井近くの所だけにずらりと付いていました。
夕方6時から舞台が始まったのですが、明るい日光が自然に入って来て、
ほの暗い空間が心地よい。
そして日が暮れるとともに、刻々と舞台がその明るさを変えていきました。
自然光の変化は舞台の色彩も変えて行きます。
舞台の盛り上がりと共に、身の周りが暗くなっていくので、
自然と舞台に集中して行くのです。
目からも、耳からも、体験したことのない感覚を醸し出す空間。
これぞ、日本の建築の極み。

(舞台正面)
「天守物語」を見ました。
この日鑑賞したのは、大徳寺昭輝氏の演出、主演の「天守物語」です。
泉鏡花の代表作です。
大徳寺昭輝氏はラジオで「天の夢」という古事記の神武天皇の物語を
放送しています。
その声の朗々とした美しさはなかなかのもの。
その大徳寺氏が自ら、劇団を率いて奉納をされるのを二日前に新聞で知って、
とにかく行ってみたら、残席わずかの中に滑り込めました。
大徳寺氏がもちろん姫の役をするのですが、
気品と愛らしさと毅然としたさまは、まさに天守閣にすむ異世界の姫神。
その声と演技の素晴らしさに、すっかり引き込まれました。
演劇はみなさん素人との事ですが、見ごたえがあって、面白かったです。
舞台が終わって、涙を流すお客さんもいました。
この能楽殿は広く市民に開放されていて、誰でも借りられるんですって!
詳しくはホームページを見て下さい。

(神門。舞台が終わって、夜遅く参拝しました。)
御遷宮スケジュール
25年に一度、装いを新しくする住吉神社の御遷宮。
その遷宮と神幸は先日ありましたが、
それを祝う奉納行事が11月中続きます。(2010年)
11月6日(土)横綱奉納土俵入り(本殿)
7日(日)歩射祭(9時)
地球交響曲第7番「ガイアシンフォニー」上映会
13日(土)えにしの唄会(琉球民謡・能楽囃子)
15日(月)七五三子供祭(10時)
16日(火)~18日(木)アントンクルーのワ―ニャ(翻訳創作劇)
20日(土)「face to ace」ライブ
23日(火)新穀感謝祭(10時)
すみのえ海幸山幸・宝市(南参道)
27日(土)琉球舞踊「二人舞への誘い」
(出かける方はHPなどで確認してください。)
土俵入りは白鵬ですね!
(つづく)
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