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鏡山大神社・神功皇后は御霊を鏡に鎮めた


鏡山大神社
かがみやまだいじんじゃ
福岡県田川郡香春町鏡山南原705
神功皇后は御霊を鏡に鎮めた
 
福岡市と行橋市(ゆくはしし)を東西に結ぶ201号線。
今回は行橋市の方から福岡に向けて走りました。
途中、仲哀トンネルという長いトンネルを通って行きます。
この「仲哀」という名前が何故ここにあるのかずっと不思議でした。
仲哀天皇は香椎宮で亡くなっているので遠いのです。
しかし、このトンネルを抜けると香春岳が見えたことで、
謎が解決しました。
仲哀天皇と神功皇后は筑紫入りしてすぐに遠賀川を遡って、ここまで来ていたのです。
ですから、ここに仲哀天皇の名が残ってもおかしくなかったのでした。

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201号線沿いに銅の鳥居が立っています。さすが採銅所のそばです。銅製です。
正面の小さな丘の上に目指す鏡山大神社があります。
左に見える山裾が香春(かわら)岳です。

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丘の麓に着いてみると長い石段が待っていました。

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さあ、何回休憩したら着くのかな。
ところが、数歩登ったとたんに、あれ?この石段何だかすごい。
ちっとも疲れない!
見ると表面はデコボコのノミの跡を残してすべらないようにしています。
段差がちょうどよくて、スッスッと助けられるのです。
極上の登山靴を履いている感じ!もしかしたら、休憩なしで登れそう…。
そして、本当に楽々と一気に上ったのでした。
すごい。石工の技術がすごい。
これまで経験したことのない人体工学に基づくような石段だ!
日本中の石段がこうなると楽ちんだ!
と、感動しながら最後は小走りで境内に着きました。

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風雪に耐えるようにコンクリートでできた神拝殿です。

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これが正面。しめ縄が一直線で独特です。

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神殿を裏側から。
この広さでこの斜度はやっぱり製鉄か鍛冶のあと?

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ところが、もしかしたらと思って香春岳を探しました。
ここは香春岳の遥拝所じゃない?
樹木が茂っているので、このアングルだけ香春岳が見えました。
木がなかったら三山が見えて遥拝するのに最適の場所でした。

ここの神社の始まりは仲哀天皇と神功皇后でした。
石碑に書かれていた由緒書きです。現代語に直します。
仲哀天皇神功皇后と共に熊襲を御征伐になられたが、やがて陣中に崩ぜられた。皇后は熊襲が叛いて服従しないのは新羅の後援によるものであるとして、みずから男装して舟師(船長)をひきいて、新羅に向かわれた。

その途中で此の岡に天神地祇を祭り必勝を祈願し、皇后の御魂を鎮めた御鏡を祀り、崇めたのが御社の草創と伝えられる。祭神は神功皇后を主神とし、後に仲哀天皇を併祀された。

皇后御鎮座(西紀270年)より此の方1700余年を閲する御宮居である。
昭和63年1月吉日 宮司 鶴我盛仁

この鏡山大神社は神功皇后の御魂を鏡に鎮めて祀ったことが始まりでした。
私が驚いたのは、彼女が鏡に自らの御魂を鎮めたという点でした。

皇后はあちこちで天神地祇を祀っているのですが
奉納するのは剣や鉾、甲冑などの武器のたぐいです。
鏡を奉納したのは他に知っているのは唐津市の鏡山ぐらいかな。
唐津の方では神社の裏手の急坂の盤座群と稲荷社から鉄器製造の地と見ました。

そして、こちらの香春岳は銅山です。
新羅からの渡来人が採掘を始めました。
この話、前にも書いたのですがそれは若八幡神社の所でした。
夏磯姫と夏羽と田油津姫の神社です。
その若八幡神社こそ、香春岳の向こう側にあるのです。

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仲哀天皇と皇后は地図の左の方から船でやって来て、
一の岳を南を廻ってこの鏡山大神社まで来たという事になります。

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これは東から見える香春岳の三山のようす。
山の向こうは古遠賀湾。左の方に神夏磯姫の若八幡神社があります。
(この神社は後に現在地に移動しています。)
神夏磯姫がこの一帯を治めていました。その子孫が夏羽や田油津姫です。

仲哀天皇がここに来た時に出迎えたのはこの二人でしょう。
この時天皇側は出兵や武器の提供などを要請したと思われます。
そして田油津姫が神功皇后を暗殺したいと思うようになった
何らかの事件があったのだと思われます。

三の岳から銅が産出されました。
銅を溶かすのに必要な坩堝(るつぼ)の産地は
松浦郡と久留米市の高良山にあるのが分かりました。
どちらも皇后の伝承が残る所です。
戦うためには武器や船が必要なので、
その生産地を巡るあらそいが更に戦いを呼ぶのでした。

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知れば知るほど古代史の闇の部分も見えてくる哀しい気分の時に、
遭遇した狛犬くん。元気だな~。曲芸してる?

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一の岳を背景にこちらはポーズ。
癒してくれますね~。

地図 鏡山大神社 若八幡神社





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by lunabura | 2011-08-24 22:53 | (カ行)神社 | Trackback | Comments(4)
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Commented by 九州旅行中 at 2013-11-01 09:18 x
勉強になりました。良いブログですね。ありがとうございました
Commented by lunabura at 2013-11-01 22:27
ようこそ。九州へ。また当ブログへ ^^
またお立ちよりください (^-^)
Commented by 八重事代主命 at 2014-05-02 06:33 x
ふと、縁あり、ブログを読ませていただきました。大山祇様と、耶馬渓より山国(ヤマ国)と繋がる道沿いあたり。散策はされましたでしょうか。楽しいブログをこれからも期待します。
Commented by lunabura at 2014-05-02 22:38
八重事代主命さん、こんばんは。
かつては観光で、あるいは巨石を追って何度か行きましたが、
古代史バージョンではまだ行っていないです。
とても古くて、古代祭祀線なんか伺えて興味深いエリアです。
ところで、大山祇様はどちらの宮ですか?
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