2011年 09月 04日
大善寺玉垂宮(1)日本三大火祭りの鬼夜はここ
大善寺玉垂宮(1)
だいぜんじたまたれぐう
福岡県久留米市大善寺町宮本1463-1
日本三大火祭りの鬼夜はここ
大善寺町は福岡県の南部にあります。
県道47号線(久留米城島大川線)沿いで、
筑後川に八女市から流れてくる広川が合流する所です。
神社に寺の名前がついているのも珍しいのですが、
これは久留米市の「高良玉垂宮」との区別のための名称らしく、
神社誌では「玉垂神社」となっています。
この二つの宮は深いかかわりがあります。
古代史的にも重要な場所。さあ、どこまでアプローチできるかな。
朝から竜巻に大雨にという日、辿りつくと雨がやみました。
おお、これは大きい。
大きな楼門です。
境内が広々としています。
拝殿に着きました。酒樽がいっぱいです。古式豊かな拝殿です。
参拝するために近づいて見ると半蔀(はじとみ)ではないですか。
戸を上下に分けて、上の戸を吊り上げています。
平安時代に出て来る古式の建築様式!
十二単(ひとえ)の女官でも出て来そうな風情です。
いったいいつ頃の建築でしょうか。
福岡県神社誌を見ると、「弘仁5年に嵯峨天皇の勅命で
本社・末社・楼門・廻廊・神幸橋、その他の諸堂を造営した。」
となっています。この時大善寺と言う名前が付きました。
弘仁5年って西暦814年です。火災にあった記録は書いてありません。
すると、へ、平安時代の建築そのもの?本当に?
これまで行った神社の多くは戦国時代に焼かれているので、これは奇跡!
本当だとすると紫式部より200年も前のものになるんです…
諸堂の配置なんか独特の雰囲気があります。
京都まで行かなくても平安時代にタイムスリップできる…。
拝殿の左手に廻ると、竹がいっぱい立て掛けてありました。
そばでクスノキの剪定をしている方に尋ねました。
「この竹は鬼夜に使うために干しているのです。
燃えやすくするために、3月には切ってこうして乾燥させます。
長い方は化粧の竹で松明(たいまつ)の一番外側に巻く分で13mあります。
奥の方にあるのが枝で、燃える分です。
三本の大きな竹を芯にして枝を巻き付けて、この化粧竹を最後に巻きます。」
これが松明の芯になる大竹です。楼門の横に置いて乾燥させています。
瓦屋根で絵になりますね。
「1月7日の鬼夜の為に1月の4日ごろに松明(たいまつ)を作ります。
その頃来られたら見られますよ。」
「何本ですか?」
「6本です。」
「どこに並べるのですか。」
「向こうです。」
教えられた所はクスノキの杜。❤❤
歩いてみると雨の後だったので、祭りの松明の残り香がしました。
この「鬼夜(おによ)」は「日本三大火祭り」の一つですが、
私はまだ見た事がありません。
この大きな松明に人が乗っている写真をよく見ます。
燃えて短くなって行く松明の縄を切って行くためでした。
それを細いカシの木で、みんなで支えるのですから命がけです。
ネットで調べると祭りの映像が年々UPされていっぱいありました。
「大善寺玉垂宮 鬼夜」で検索してみてください。動画もありますよ。
今回は
由緒が書かれていて迫力ある写真 「和田フォトギャラリー」
http://wadaphoto.jp/maturi/oniyo.htm
神事の流れを写した 「あじこじ九州」
http://www.ajkj.jp/ajkj/fukuoka/kurume/kanko/oniyo/oniyo.html
をリンクしておきます。
こういう浄化の火は動画を通してでも感激しますね。
(つづく)
地図 大善寺玉垂宮
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