ひもろぎ逍遥

lunabura.exblog.jp ブログトップ

月の浦・天体ショー・万葉歌「天の原~」は禁忌の歌?


月の浦

月の浦から見える天体ショーを発見
万葉歌「天の原 ふりさけみれば~」は禁忌の歌だったのか?
 

昨日、太宰府地名研究会でくるま座さんが急遽、研究発表。

その中に hurutakaimasakiさんからイラストの依頼があった万葉歌
「天の原、ふりさけみれば春日なる、三笠の山にいでし月かも」
に関わる発表があったので、途中経過を報告します。

まず、これまでの経緯です。(サイドバー<地名>→「御笠の森」)
Commented by hurutakaimasaki
添付の地図を見て改めて感じたことです。
宝満山の別名は三笠山ですよね。春日の真東。海抜は869m。
「天の原、ふりさけみれば春日なる、三笠の山にいでし月かも」
唐へ渡った阿部仲麻呂の歌です。出立地は当然博多那の大津。
春日から見た三笠山から昇る月はさぞ美しかったんでしょうね。

luna様「宝満山と月」の写真、心当たりがあれば教えて下さい。
一方、奈良の御蓋山は見かけの高さ200mほど。若草山に登るかしなければ月の出のいい写真は撮れないようです。
ちなみに「三笠の杜」の歌の「大野」は春日から見て宝満山の手前の大野山(四王寺山)ですよね。
なお「三笠社之 神思知三」は「三笠の杜の 神し知らさむ」と訓読されているようです。
三笠山も三笠川も三笠杜も元はみんな福岡だと思っています。
(イラストの山に月があれば・・などど欲張りな願望を・・)

Commented by lunabura
この歌が福岡で詠んだ歌だという話は何人かから聞きましたが、具体的に確認した人を知らないのですよ。
糸島市の松尾氏が精力的に各地から見える日の出を撮ってあるのですが、御笠山があったかどうかは、確認しないと分かりません。
幣の浜の月の出などは拝見しました。

また、御笠山が宝満山のま南にある宮地岳(あしきの近く)を指していたという話を先日くるまざさんが突き止めました。
このあたりは私もよく分からないのですが、分かったらまた報告します。
(あと延々と続くので省略します。「御笠の森」のコメント欄を参照して下さいね)
御笠山の月の出が見えるビューポイント探しという事で、
太宰府の研究家くるま座さんに相談すると、
ちょうどくるま座さんは基山の山頂にある案内石におかしい表示があるのに気づいた所でした。
それは頂上から見える山の名を示す丸い石盤なのですが、
宝満山の隣に三笠山が書かれていたのです。(三笠山=御笠山)

c0222861_134354100.jpg

普通は「宝満山をかつては御笠山と言っていた」という事ですが、
石盤からは「宝満山と御笠山とは別山である。」という事になり、
教育委員会などに尋ねたけれど、分からなかったという事でした。

神社考古学家の百嶋由一郎氏に尋ねると、
隣の宮地岳を御笠山と呼んでいた事を証明する資料が届けられました。

フィールドワーク家でもあるくるま座さんは
満月に実際に観測しますと言われたのですが、あいにく二回とも曇り空。
その間に地名の調査を続けて、「月の浦」という不思議な地名を発見。

そして今月の満月の夜にそこから見ると、宝満山と宮地岳の間から月が出て、
宮地岳の山稜をなぞるように月が昇っていく天体現象を確認しました。

さらに「日の浦」という地名も発見された事から、
そこからは日の出の天体ショーが確認される事と思われます。

「天の原」は福岡の南北を貫流する「ありなれ川(中つ海)」が隔てた
左の島「左佐島」の別名です。
(⇒「高天原」や「赤司八幡神社」「針摺の瀬戸」を参照)
(赤司八幡神社に書いた「中つ海」の範囲を訂正しています)

「月の浦」は「天の原」にあり、「中つ海」を挟んで対岸に三笠山(宮地岳)を見る位置にあります。
これが課題の万葉歌の場所と特定出来た訳ではないのですが、
思いがけず、古代筑紫にあった「月の出の天体ショーが見られる月の浦」という
特別な名所を発見しました。


月の浦と宮地岳




くるま座さんは一方で、この歌について調査をし、
これが太宰府における禁忌を詠んだ歌だという記事を発見。
それが太宰府の「うそ替え」という祭事の暗号と、
菅原道真の遺言の謎を解くカギとなることまで発表されました。

また太宰府の南に二つの巨大な盤座があるのですが、
そこから福岡県内の9つの神籠石まで、
東西や夏至線などの祭祀線が引かれる事を発見。

古代筑紫の結界と思われる壮大な祭祀線像が浮かび上がりました。

以上が概要ですが、くるま座さん。論文でも書いてくれたらいいのにな~。

話が聞きたい方は直接「自然食のくるま座」に行けば、話してくれると思います。
くるま座の場所は「地震雲教室」の所に書いてます。

ということでhurutakaimasakiさん、あの歌は思いがけない展開となりました。
イラストはもうしばらくお待ちください。




ときどき、ポチっと応援してくださいね。
にほんブログ村 歴史ブログ 史跡・神社仏閣へ
にほんブログ村
c0222861_15184581.gif


[PR]
by lunabura | 2012-01-22 13:50 | <地名・地形・伝承> | Trackback | Comments(10)
トラックバックURL : https://lunabura.exblog.jp/tb/17342596
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by hurutakaimasaki at 2012-01-23 02:20 x
私の些細なコメントに、こんなにも反応していただき感謝します。くるま座さんにはお手数をかけました。福岡に宮地嶽は幾つかあり、宝満山の南の宮地嶽は阿志岐山とかの名もあり、神籠石も発見されるなど由緒ある山だと聞いていました。付近には三笠遺跡群もあって三笠山とよばれるのも当然かもしれません。あるいは三笠地区の大野山・宝満山・宮地嶽3山で「三笠山」だったのかも。(ブログの写真では3つ並んでいる様にも見えますが)。また山の西には古代蘆城駅があり旅人はここに滞在したというのですから、阿部仲麻呂も蘆城駅から月を眺めたのかも・・。
ロマンはつき(月?)ませんね。感謝・感謝
Commented by lunabura at 2012-01-23 09:22
なるほど。三つの笠山という可能性はありますね。どれもそのような形をしています。
阿志岐には、荒船山神社というのがあって、船の泊まる湊があった事をくるま座さんが確認しています。阿志岐山は個人の山だそうですが、先年神籠石の調査が行われています。
課題が複数入ってきた時には、必ず結果に導かれるので、みなさんの何気ない質問って大いにヒントになりますよね。
太宰府の話は苦手だったのですが、興味が湧いて来ました。
(太宰府の話は何故か頭の中が真っ白になるんです。)
Commented by hurutakaimasaki at 2012-01-24 00:06 x
ところで月の浦とか日の浦とかいう地名はどこで発見されたのでしょうか?通常の地図には無いようですが・・・
Commented by lunabura at 2012-01-24 00:18
発見された事情はくるま座さんからは聞いていませんが、上の記事に出している地図を見て下さい。
今は写真モードにしているので、地図モードに変えて、拡大すると「月の浦」という地名が出て来ます。
また、「日の浦」はバス停の名にもなっています。月の浦の北だそうです。
地元の人は普通に知っている地名ですが、宮地岳の月の話をしたら、「なるほど。どうして月の浦というのかと不思議に思っていた。」との事でした。
そうそう。くるま座さんは国土地理院の5万分の1の地図を愛用していますよ。
Commented by きりん at 2012-01-25 11:15 x
こんにちは。るなさん。
ご無沙汰しております。きりんです。
大宰府の周辺の話題でしたので少しコメントしますね。

月の浦といえば、すぐ近くにある平野神社にもいつか足をはこばれてみてはよいのでは。
平野神社は別名、牛頸神社とも呼ばれます。
古都大宰府は、北と東と南と西に 古城(大野をを城と阿志岐神護石と基肄城と水城)が配され、鉄壁の羅城網に囲まれていますが、平野神社もこの羅城のライン上に位置していると思われます。
阿志岐の神護石といい記紀が触れていない歴史がこの地にはまだまだ多く眠っていそうですね。
平野神社のある牛頸地区から牛頸山にかけては、1600年前から須恵器の一大生産地で日本三大窯跡群のひとつにあげられます。 白村江の戦い以前から それだけの人口をもつクニの都が大宰府にはあったのだろうと思われますが、牛頸の土器技術者集団の名残が平野神社や近隣の月の浦には残っているかもしれません。
Commented by lunabura at 2012-01-25 12:07
きりんさん。こんにちは。
きりんさんも古代祭祀線を出してあるので、意見が聞きたかったです。
平野神社が牛頸神社なのですね。牛頭ースサノオを祀っていると、人から聞いたばかりです。
あのあたりは地形がどんどん変わっているので、今のうちに調べることがたくさんありそうですね。
太宰府の本当の姿が明らかになれば、すっきりするんだろうなと思います。
ここは、きりんさん、お願いしますだ。
情報をちょこちょこ教えてください。 (^-^)
Commented at 2013-05-08 23:51 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by lunabura at 2013-05-08 23:54
おお、新たな情報ですね!
現地調査したら、また教えてください (^-^)
Commented by はな at 2013-11-17 17:16 x
三笠の山だったら奈良じゃないですかね。筑紫野市のは御笠山なんでしょう。
ふり放けっていうのが本当なら、帰国の誘いを振り切ったって感じですけど。そこんとこの気持ちの揺らぎが表れてるような。
Commented by lunabura at 2013-11-17 20:11
そうですね。一般ではそうなっていますが、
地元の方の調査で、奈良では情景が合わないと言う事で、
筑紫の方で探し始めているのですよ。
line

綾杉るなのブログ 神社伝承を求めてぶらぶら歩き 『神功皇后伝承を歩く』『ガイアの森』   Since2009.10.25


by lunabura
line
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite
カレンダー