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愛鷹神社・豊玉姫は山幸彦とウガヤフキアエズと共に


愛鷹神社

豊玉姫は山幸彦とウガヤフキアエズと共に

さて、再び古賀市の船原古墳の近くに戻ってきました。

船原古墳の被葬者の生活圏に入ると思われる愛鷹神社です。

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古墳の横の谷山川を遡って一キロほど。古墳から歩いても15分。
川と山の細長い境内に神社はありました。
『小野村史』には
「社前に川あり。古賀村にて海に入る。10月9日の祭礼に鮭魚上り来ることあり」
とあるので、この川にはかつては豊かな水量があったのでしょう。

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一の鳥居は川を向いていて、社殿の後は山です。

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祭神は彦火々出見尊。豊玉姫尊。鵜草葺不合(うがやふきあえず)命。
父と母と子です。
ようやく豊玉姫が家族揃って祀られている宮に出会いました。

社殿が二つ並んでいました。
右が愛鷹神社。左は大山祇(おおやまつみ)神社です。

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社殿を右側から撮りました。
境内の木立は大きくて、上空で緑の葉を広げていました。
左に道路があり、谷山川があります。

船原古墳のすぐそばの八幡宮から車で行ったのですが、
川沿いに発達した古い集落の中をくねくねと上っていきました。
道幅が大変狭く、側溝に蓋があるおかげで落ちないですむような道でした。
そして広い車道に出て、探すのをあきらめようとしたら、ナビに「愛鷹神社」の文字が。
すぐ近くに来ていました。

さて、由緒を見てみましょう。
昔は南方の須恵嶺にあったが、永享三年二月十五日、
今の地に移転され、古宮には礎石がなお残っている。

この嶺を大目配と言って、神功皇后が御登山、遠見された事を言い伝えている。
社説に、彦火火出見尊は山幸なので、鷹を愛されることにちなんで
社号としたとある。

社前に川があり、古賀村で海に入る。
十月九日の祭礼に鮭魚が上って来ることがある。
豊玉姫命は竜神の(娘なので)御神徳があるといって、
浦津の豊猟の祈願、体の痛みを取る祈願が多い。
奉賽に履物を供えるのも古来の慣例である。

※ このほか、薦野(こもの)清滝に砂鉄の中継所の旧跡もある。(小野村史)

永享年代は室町時代。ずいぶん昔に遷宮していたんですね。
元宮は大目配山にあって、神功皇后が登山したといいます。
この「大目配山」が地図に載っていなくて、
これまで手がつけられなかったのですが、
古賀市立歴史資料館の「新古賀風土記」のガイドマップに載っていたことから、
急に状況が開けてきました。

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大目配(スパイ山)409.7m。
何々?スパイ?こりゃ何だ?

「目配山」といえば、
松峡八幡宮の裏の山も神功皇后が目配りしたから付いた名前でしたね。
ここは「大目配山」で、やはり神功皇后の縁でした。

祭神の豊玉姫が祭礼の日にだけ鮭になって遡上するという話は鮭神社にもありました。
昔の人たちは豊玉姫が子を置いて帰って行ったことを忘れずに
ずっと思いを掛けていたんですね。

そんな豊玉姫を夫君と子と一緒に祀ったのは誰でしょうか。
神功皇后が登った時には既に祀られていたのでしょうか。
それとも神功皇后が初めて祀ったのでしょうか。

神功皇后は和布刈神社(めかり)では三人を一緒に祀っています。
筑紫を離れる寸前に、最果ての地に三人を一緒に祀っているんですね。
しかも一族の安曇磯良と一緒に。

皇后は、荒ぶる神となって志式神社に祀られていた豊玉姫の事を
ずっと忘れずにいたんですね。
志式神社で神楽を奉納しながら、
きっと豊玉姫と御子を一緒に祀って差し上げようと思ったんじゃないかな。

そうして、姫を祀るのにふさわしい地をずっと探していた。
だから、筑紫を離れる時に、海と山のせめぎ合う和布刈(めかり)の速戸の地こそ
龍神の娘・豊玉姫と山幸である彦火火出見尊の逢瀬の場としてふさわしい、
そう思ったのかも知れませんね。

そんな皇后ですから、この大目配山に最初に三柱を一緒に祀った人は
神功皇后かもしれないなと思ったりしています。

大目配山からは、志式神社のある奈多の海が手に取るように見えたはずで、
豊玉姫が家族と共に祀られるにふさわしい山だったと思われます。

この山へ案内したのは誰でしょうか。
小山田斎宮を提供した人でしょうか。

豊玉姫がいとしい人たちと祀られているとすると、安曇族関係の人かなとも思いました。

お礼として、その人の奉斎する神々を祀るというのが皇后のやり方でしたから。

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地図 愛鷹神社



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by lunabura | 2013-05-11 20:25 | 神社(ア) | Trackback | Comments(0)
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