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ひもろぎ逍遥

古代の安心院

宇佐・安心院(38) 佐田神社8

古代の安心院
水沼と蹈鞴の民の入植地


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当社ではスサノヲを信仰する蹈鞴の民が古代に入植して製鉄をしていたと思われます。
境内は低い丘陵で、広々としていました。
当時、一面の葦原だった安心院の葦を刈り取って燃やしてスズ鉄を作り、鉄器を生産していたことでしょう。


安心院で回った三社の伝承をまとめると、次のようになりました。

イハレビコ(神武天皇)は東征に当たり、武器調達のために駅館川を遡上して安心院に来ると、
三女神社に一旦上陸し、そこから足一騰宮を目指しました。

足一騰宮にはウサツヒコ、ウサツヒメの兄妹がいて、聖地として祀っていたと思われます。
兄妹は三女神の末裔なので、三女神を祀っていました。
三女神は水沼の斎く神なので、水沼の聖地ということになります。

イハレビコは共鑰山山頂の磐座で祭祀をしたのですが、
それまで水沼の祭祀していた姫神ではなく、自分の母君、玉依姫を祀りました。
そのために、妻垣神社の比売神は玉依姫となったと思われます。
イハレビコは中臣氏の祖の天之種子命を留まらせて、ウサツヒメを娶らせました。

この時代、鉄の生産は佐田神社の方で行われていました。
葦を刈る人、蹈鞴をする人、武器を作る人、船を出す人、祭祀をする人、
それぞれが別の氏族でしたが、鉄を生産するという利害が一致して、
協力体制が出来上がって行ったのでしょう。

この盆地には、倭という民族混淆の文化の雛型が出来上がっていったのではないでしょうか。


最近考えるのは、イハレビコには安曇の血が四分の三、流れていることの意味するものです。
古代は母系社会なので、本来なら安曇の跡取りとして育てられてもよいはずです。
しかし、ここに人皇の初代が発生したのは、父方に強い父系制があったのかもしれません。

イハレビコの東征には安曇の船が絶対必要で、結果的には安曇の勢力範囲も拡大しました。
当然ながら、イハレビコは母方の家から東征を始めたはずで、宮崎から出発するのは無理があります。

呉の文化が日本の文化の深層に残されているのは、安曇が呉の民だったことと無関係ではないのではないか。
そう思われてきました。

安曇が初めて安心院に来たのはイハレビコの時かと当初は思いましたが、
まだまだ遡れるのかも知れませんね。
武器調達が簡単に出来るとしたら、さらに以前からの縁故があったはずだからです。

(古代の暮らしを表す言葉が分からないので、上手く表現できません)


それから八百年以上経って、竹内宿禰を祀る時代が来ました。
この古い祭祀とクニの形成を残す安心院は、来てみると筑紫の君の勢力圏でもありました。

いわゆる九州王朝の形成に竹内宿禰が大きな力になったということでしょうか。
安心院には、まだまだ解かれるのを待つ謎が残っていました。

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境内からの眺めです。丸い山は米神山でしょうか?
そうだとすると、後は御許山になるんだけど…。

当社にはまだまだ暗号が沢山あるのですが、そろそろ、おいとましましょう。

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この後、地名研究会は米神山の麓の京石の史跡に行きました。

「宇佐・安心院トレッキング」はここで一旦終わりにします。
38回も書いたよ (@_@;)

われながら、褒めて取らす。



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佐田神社8 古代の安心院 水沼と蹈鞴の民の入植地


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Commented by jinashi at 2013-09-28 20:48
佐田神社シリーズ~地元人として…大変勉強にになりましたm(_ _)m
Commented by lunabura at 2013-09-28 21:29
jinashiさん、途中の助っ人ありがとうございます。
百座、あと一座ですね!

八幡、まだまだ行きますよ♪
by lunabura | 2013-09-27 23:39 | (サ行)神社 | Comments(2)

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