2013年 12月 19日
ヒコホホデミ命が糸島の山にはズラリと
ヒコホホデミ命が糸島の山にはズラリと
コノハナサクヤヒメの子を自分の子ではないだろうと疑ったニニギの命。
そして、二人の間に生まれたヒコホホデミの命。
糸島市の中で、その三神の足跡はどうなっているのか、
神社の祭神の分布を調べる事にしました。
ニニギの命のムラがどこかにあるか、
それは神社の祭神の分布の偏りが教えてくれるかもしれないと思ったからです。
まず見つかったのは宇美八幡宮でした。(前回、前々回)
そして、再び高祖山を見ると、そこに祀られているのはヒコホホデミ命。
この写真のピークが高祖山です。

ピークから左になだらかに稜線がくだっていきますが、この写真の中央辺りが紅葉していました。
赤や黄色と緑が混じり合って、これこそ錦織のようだと思ったんです。
光量が足らずに撮れてませんが (´・ω・`)
その色の美しさから、染井山付近ではないかと思いました!
この時、思い出したんです。あの万葉歌を。
「山辺の 五十師の御井は おのづから 成れる錦を 張れる山かも」(3235番)
(山の辺の 五十師(いそし)の 井戸は 自然と 赤く染まった錦を
張り巡らしたように 紅葉した山にあるよ)
まさに、ぴったりの光景なんですね。
そこには神功皇后がウケヒで鎧を紅く染めたという井戸の伝承がありましたが、
この一画だけ美しく紅葉しているようすを見ると、この万葉歌がオーバラップしてくるのです。
この歌が当地を詠み込んだものだと発見したのは正木裕氏です。
それまでは、伊勢国の歌と思われていたらしい。
この日、11月下旬、ようやく紅葉し始めた山を見て、ますます間違いないと思いました。
これには長歌が続き、糸島の美しい山や里の光景と重なり合ってきます。
それはコチラに。
染井の井戸 ウケヒで鎧が赤く染まった 万葉歌に詠まれた光景
http://lunabura.exblog.jp/17584678/
さて、本題に戻りましょう。
その染井神社の祭神は
熊野三柱大神、豊玉姫命、彦火火出見尊 息長足姫命、玉依姫
でした。ここにもヒコホホデミ命が祀られています。
高祖神社
祭神 彦火々出見尊、玉依姫命、息長足姫。
で、もう一つ糸島で秀麗な山・雷山。
雷神社
祭神 火雷神、彦火々出見尊、香椎大神、住吉大神、応神天皇ほか
じゃ~ん。
糸島で目を引く山にはヒコホホデミ命がずらりと祀られていたことが分かりました。(@_@;)
これは如何なることじゃ?
彦火々出見尊=山幸彦
糸島の山々は山幸彦に上書きされている?
天孫族の勝利宣言に見えてしまうのは邪推でしょうか。

これは一枚目の高祖山の写真と同じ日、三十分前に撮ったもの。
雷山の頂上は雲の中。
(ヒコホホデミ命が祀られている高祖神社、染井神社、雷神社。
どれも、ガイドブックで紹介しています。
ということは、神功皇后も挨拶・祈願に行った山々なのですね。
案内したのは五十迹手(いとて)のはず)
伊都国が全く別の顔を見せてくれ始めました。

雷神社、11月中旬のようす。(ガイドブックでボツになりそうなので、こちらに掲載 (+_+))
<このはなさくや姫の里>シリーズ 9
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