2014年 04月 07日
妙見神社・龍神と北斗七星
妙見神社
龍神と北斗七星
風と光と鳥のさえずりが共演した豊日社(とよひしゃ)の神事。
その余韻に浸りながら、妙見神社に案内してもらいました。
地図を見ると八所宮(はっしょぐう)の北東500mほどの所ですが、
川の水源の近くにあるので、山中と思われ、
案内なしでは難しいだろうと思ったのですが、その通りでした。
ここからの流れは釣川に注ぎ宗像の平野を流れて玄海灘に達します。
八所宮が蔦が岳(城山)にあったころ、神武天皇が訪れたのなら、安曇族が入っていたはず。
そう思っていると、宮司家にかつて安座上(あざがみ)姓があり、
それは「安曇」と「朝倉の地名」を掛け合わせたものを朝廷から賜ったものだというメールが入りました。
そして、この釣川の支流の源流域の地名が「安ノ倉」と知ると、
ますます安曇の残り香を感じずにはいられませんでした。
私はいつのまにか、安曇を追いかけているようです。
全く人家がない山に思いがけなく立派な県道が走っています。
その途中、目につかない小さな案内板の奥、未舗装の道に入っていきました。
そして現れた美しい湖。
夢のように深いエメラルド色。
これを見た時、私は熊本の巨石研究会のメンバーとの会話を思い出しました。
「海人族(かいじんぞく)はどうして日本にまで来たの?」
「鉱物資源のためですよ」
「でも、どうして、こんな森の中に鉱物があるって分かる?」
「川の色ですよ。川が緑だったら銅があるんです」
海岸沿いに船で進みながら川の色を観察するのだそうです。
海人族はこの湖の色を見たらきっと狂喜しただろう。
そして自分もまた、この緑にどれほど焦がれていたか。
目の前のエメラルド色に興奮を隠せません。
それは遠い魂の記憶が蘇らせる憧憬だったのかも知れません。
道の途中から支流に入り、小さな流れを遡ると、川の底は赤色。
「鉄だ」
小さな滝の底も赤く染まっていました。
そして、まもなく滝に出ました。
そこも赤。
断層のようになった小さな崖の上にせり出した岩盤の上から川が流れだしていました。
ここは妙見の滝。
水はあくまでも透明です。
「何か祈願をすると龍神が親神北斗七星にその願いを届けるために昇って行く」
そんな伝承がありました。
なんと美しい話でしょうか。
この滝の清らかさに、ブログに書くのが、はばかられたのですが、
八所宮の周囲は何処を見ても清浄な地。
八所宮の縁起を紐解くのに必要な聖地として、皆さんと共有しようと思いました。
かつて海人族たちは川を遡って源流を求め、川の神を祀りました。
この川もきっと聖なる地として祀ったことでしょう。
地元の方々の尽力なしには聖地は守れません。
そして訪れる私たちも、この地を清浄に保ちながら次世代に引き継ぎたいものです。
地図 妙見神社
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大島には天の川という地名と信仰もあり、星で調べて行くと面白いかもしれませんね。