2014年 07月 11日
久米八幡宮・石づちは白い竜
久米八幡宮(くめ)
石鎚(いしづち)は白い竜

熊本県の菊池市。
阿蘇山の北西部に久米八幡宮はあります。

御祭神は品陀和気命(ほむだわけのみこと)。(応神天皇)
健磐龍命(たけいわたつのみこと)
武内宿禰命。
住吉神(底筒男命・中筒男命)
この境内の左手に不思議な石積があります。菊地遺産の説明板がありました。
石鎚(いしづち)
説明
久米八幡宮の境内地には、石鎚(いちづち)という呼び名の総延長が、約40mの石群がある。用途や目的は、不明な点が多いため、西南戦争の陣地跡とも、屋敷の石塁とも言われ、諸説あるが、昔からイノシシやシカよけの柵と伝えられている。
(菊池遺産 第ふるさとH21-8号)

庭の造作のように見える石積みです。

これは反対側の奥の方。
ここでは三段になっていますが、一番上の石積みは延々と続いています。
写真の中央部の木の根元がスタート地点です。

手前から、くねくねと曲がって、全体では半円を描いています。

ここまで来ると、蛇の蛇行を連想させます。

蛇の胴体から足が左右に出ています。

灰色の石の峰に当たる部分には白い石が置かれていて、雨が降るとベージュ色に近い白い姿になるそうです。
いかにも蛇のウロコを連想させます。
そして、背中には突起上に石が立てられていて、かつてはいくつもあったのが、
今はこの石が残っているだけらしいです。
つまり、この足のある蛇はは背中にトゲがあるのです。

そして、ここが最終地点。しっぽが二股になっているように見えます。
宮司の話によると、かつてはまだ先の方にも続いていた可能性があるとのこと。
そうすると、片方は足かもしれません。

そして、再びスタート地点に戻ってきました。
立石の信仰があるようです。紅白の幣の向こうにあるのは甕です。
かつての戦争で、陣地にされたことがあって、かなり破壊されたようです。
また、この半円に対応するもう一つの半円が存在していた可能性を示すように
石が散乱しているそうですが形は消滅しています。
そうすると、双竜が左右から向かい合って円を描くようなデザインだったのかも知れません。
神殿の真下に何かあったのではないかという話もありました。
使われた白い石はず山の方に行かないと採れないそうです。
確固たる強い意志がないと、これほどの物を作ることができませんね。
これを見た時は、古代中国の、夏(か)か殷(いん)で発掘された地上の竜を思い出しました。
竜をトーテムとすることの出来る身分の一族が来たのだろうか、なんて想像しました。
何せ、ここは熊本。
中国大陸から、ダイレクトに船が入ってくる地域です。
石で造られ、くねりながら足を持ち、トゲのある竜。しかも、しっぽが二つ。
そのあと、同じキーワードでくくれる福岡県新宮町の相島の長井浜の石塁を見てから、
海洋民族の作ったものかも知れないなとも思ったりしたのでした。
当宮は八幡神が上書きされるまえに、古代文明の聖地だったのでしょう。
「久米」からは「安曇目」を思い出させます。
これを見た後だったので、相島の積石塚の石塁も石竜ではないかと思ったのでした。
久米八幡宮 熊本県菊池市泗水町豊水557
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