2014年 09月 26日
黒尾神社・山下影媛を祀る宮
黒尾神社
武雄市
山下影媛を祀る宮
先日紹介した豊姫の宮・淀姫神社からわずか500m南に黒尾神社がありました。

これは黒尾神社へ向かう車窓から撮ったもの。
車は山にどんどん近付いてまさに山の下に着きました。

黒尾神社の一の鳥居です。

もともと東南1丁(100m)ほどの田地に鎮座していたのですが、
天正十一年に現在地に遷座しました。

御祭神は黒尾大明神。
「景媛(武内の宿禰の生母)を祭る」と書いてあります。
山下影媛が祀られた事情は分からなくなっているそうですが、
周囲には山下姓が多いと聞きました。
山下影媛の夫は武雄心(たけおこころ)。(日本書紀)
『古事記』では祖父の忍信命(おしのまこと)としています。
竹内宿禰が武雄心を祀ったのは武雄神社。(社伝とは少し違っています)
黒尾神社と武雄神社の距離は4キロほど。
歩いても一時間ほどの距離です。
山下影媛の父は紀直(きのあたひ)の遠祖菟道彦(うぢひこ)です。(日本書紀)
でも、影媛は『古事記』では木国造の祖、宇豆比古の妹となっています。
出身は表記が違っていても、どちらも「キ」国ですね。
ネットによると、山下影媛は和歌山には祀られていないそうです。
でも、佐賀や小郡市で祀られています。
特に、小郡市の竈門神社は山下影媛の廟ですので、
「キ」は紀伊でなく、基肆(きい)国と考えるのが矛盾ないでしょう。

武雄心を祀る宮はオレンジ。影媛を祀る宮は白。
このように武内宿禰の両親を祀る宮は佐賀を中心に分布しています。
基肆国の姫だった影媛に妻問いした武雄心が武雄に影媛を迎えて共に住み、
影媛の亡きあと、側近たちがそこに影媛を祀った。
そして、竹内宿禰を生んだ聖母として、
出身の国で、影媛を称えて神廟を営んだと考えています。

黒尾神社から見える、小山。
そこが磐井の砦があった所だそうです。
磐井八幡宮と言います。
その奥の山に「おつぼ山神籠石」があるそうです。
今回はいずれも寄れませんでした。
黒尾神社
竹内宿禰は少年の頃、山に入って遊んだかもしれませんね^^
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