2019年 01月 16日
ゾロアスター教(3)「大地の神」エンキ 「天の神」マツダ ラ―
ゾロアスター教(3)
大地の神 エンキ 天の神 マツダ ラ―
マグマが石油の地層を押し上げ、蒸気となり、太陽の熱が火をつけたとき、
人々は神の怒りをそこに見ました。
<大地の神の怒気が地上の人間の悪業を焼きつくす前兆がこの聖火であった。大陸では燎原の炎と恐れ、人間の力ではもはや御する能わざる炎としたのである。
大地の底なる神は、炎帝、閻魔さらに遠く近東では厄鬼と恐れた。いずれも五千年昔のEnkhiエンキの音訳であった。『儺の国の星』143>
大地を焼く神はその地下にいる。それをエン帝、エンマ、ヤッキと恐れたが、
それはもともとエンキから派生した言葉だといいます。
画像出典 ウィキペディア
エンキです。
以下はウィキペディアから。
<エンキ
エンキの正確な意味は不明であるものの、一般的には「地の王(Lord of the Earth)」を表す(シュメール語でenは「王」、kiは、不明もしくは「盛り土、小山(mound)」の意)。>
シュメール語が発音を留めながら変化して中国では炎帝、閻魔と変化していきます。
次は「炎帝」について、百科事典マイペディアから。
<炎帝【えんてい】
中国の伝説的な帝王。姜(きょう)姓の祖。神農と習合して炎帝神農氏と呼ばれ,火,竈(かまど),太陽などに関係づけられる。 >
火のイメージから太陽とも関連づけられたといいます。
エンキとエンリル。アヌンナキ。二ビル。マルドゥク。
古代シュメールの神々。
昔、この話をエハン・デラヴィから何度か聞きました。
粘土板に書かれた文字を解読した結果、宇宙規模の壮大な話が現れましたが、
それは私たち人類の起源、知恵と陰謀に関わるものでした。
もともと、地球外生命体、エンキとエンリルの兄弟が人類に対して
一方は奴隷化をもくろみ、一方は知恵を授けたため、
人類の支配者と非支配者層を生み出した。
そんなストーリーだったと思います。
粘土板はヨーロッパに船で輸送されるとき、
適当に箱詰めされたので、到着した時は、かなりのものが壊れたと聞きます。
本来は学術的に翻訳されるレベルのものらしいですが、
日本では「ムー」の方で発表されたので、
トンデモのジャンルで扱われるようになったと聞きます。
その名を真鍋から聞くとはびっくり。真鍋の知識は何処まで深いのでしょうか。
大地の神、エンキ。
そしてそれに劫火を点ずる天の神はマツダやラ―であったと真鍋はいいます。
<聖火は大地の神の憤激がおさまると消える。この期間は七日であった。ここに七曜の発祥が存在するのである。石油の湯気に劫火を点ずる天の神がMazdaマツダであった。
エジプトではRahラーであった。天と地が合わせて火を注ぐ時が、人間を永久に見放す時であった。A.Dante(1265~1321)描くところの神曲の修羅の光景がそれである。『儺の国の星』144>
マツダは「アフラ・マズダー」と言います。「アフラ」は「阿修羅」と変化したそうです。
引用文の、ダンテの神曲の「修羅の光景」という言葉にも、
分かる人には分かるように書かれているのでしょう。
「マツダ」MAZDAは、自動車会社にも付けられていますね。ウィキペディアアによると、
<「かつてのゼネラル・エレクトリックの電球のブランドだったマツダランプ
(日本では提携先の東芝の製品が名乗った)、自動車メーカーのマツダの綴り「MAZDA」は
ここから取ったといわれている。」>
とあるので、電球を手に入れた人間の喜びが火の神の名を付けさせ、それが日本のマツダに受け継がれたようです。
画像出典 ウィキペディア
右がアフラ・マツダー。王権の象徴を渡すシーンです。
馬は鞍も鐙(あぶみ)もついていないですね。
(「馬具が出土しないから馬はいない」という理論は当てはまらない証拠)
王権の象徴は「輪っか」です。これって、「璧」(へき)に似てません?
画像出典 ウィキペディア
マツダの渡す王権のシンボル「輪」は中国皇帝の王権のシンボル「璧」となった‥
なんて、誰か論文を書いてくれてないかな。^^
マツダはエジプトではラ―と呼ばれました。
画像出典 ウィキペディア
これはラ―。
<ラーはハヤブサの頭をもつ姿で描かれることが多い。(略)セクメトはラーが人間を滅ぼすためにその目から生み出されたとされる。ラーを象徴する元素と色はそれぞれ火と赤。(ウィキペディア)>
「地の神」と「天の神」は人間の業が極まった時、
総てを焼きつくす劫火となって人類を滅ぼすというのです。
砂漠の世界に憎しみと悲しみの連鎖が始まった今、
人間の知恵で灌漑用水と緑がもたらされ、
人々が植物を育てる喜びに満たされるよう、祈らずにはいられません。
20150208
エンキは、真鍋によれば「聖火をもたらす大地の神」で、ウィキペディアによれば「知識、魔法、淡水、そして繁殖・豊穣の神」というのが一般的なようですね。(わたしがエンキとみた神のイメージは後者なのですが、本当にエンキと呼ぶのかはまだ不明です。)
火と水、性質が真逆のものが同じ名前で呼ばれているというのは、どういう経緯なんでしょう。
火と水といえば、阿蘇の炎のピラミッド、るなさんのご報告をたのしみにしています(^_^)