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ひもろぎ逍遥

脇巫女 1「われ」なる存在


脇巫女 1
WAKIMIKO
「われ」なる存在

 
それは「星読」(ほしよみ)と「七色」(なないろ)と私の
三人が会った時から始まった。

「星読」は最近、歴史に興味が湧いた所で、私とはこの日が初対面だった。
「七色」は私のブログの読者で、二、三度会っていた。

この日、三人は数時間、鞍手の歴史について話し合った。
物部の本貫地ともいわれる福岡県鞍手町は
六嶽(むつがたけ)という三女神の降臨地を伝えながらも、
その歴史は埋もれていた。

先日のブログに「市杵島姫の写真」の話を書いたが、
実は、その写真は「星読」が持っていたものだった。

その時の話をもう一度書いておこう。

◇◇ ◇

「るなさん、これ」
七色から写真を手渡された。

白黒の写真上に、古代の衣裳の女性が立っていた。
黒い長い髪に冠をつけている。
白い衣裳の若い姿はたおやかで凛としていた。

その女性の名前が浮かぶが、言ってもしょうがない。
しかし、言わないと進まない。

「イチキシマヒメ?」
「そうです」

その背景は何かこの世のものではないような次元で、
しかも、高いところにいるような印象を受けた。

その印象に覚えがある。
そうだ、あの絵だ。私は昔、描いた絵のタイトルを言った。
「降臨前?」
「そうです」
「私、この絵を描いたことある」
「え?そうなんですか。私は同じような写真を撮ったことがあるんです。私がカメラを構えたとき、娘がコッチと言って左の方の何もないところを写させたら、よく似た人が写ったんです」
「へえ、そうなんだ」

その絵を描いたのはずいぶん昔のことだ。
鉛筆か水性ペンで描いたものだが、その時は人間界に降臨する前の
女神の気持ちを表したかった。
すっかり忘れていた。

この世には様々な能力を持つ人がいて、
女神を写すことができる人がいたって不思議はない。
ただ、私が同じようなシーンを描こうとし、このような写真に遭遇したことに、
何か強いメッセージを感じる。

符合する女神像。

何か始まるのか、神の采配は人間には分からない。
私は写真を返した。

さて、この話を書こうかどうか迷ったが、私がブログを書いていることを
その存在は当然知っている。
公にして構わないということだろう。

おまけに、私はこれを書かないと先に進めない。
書いてはいけないものだったら、削除することにしよう。

◇◇ ◇

この市杵島姫は三女神の一人である。
市杵島姫は宗像大社では三番目の姫神となっているが、
古来、定説はなく、古文書を見ると、長女だったり、次女だったりもする。

筑紫や豊の国の伝承からは、
オオナムチと結婚したのはタギツ姫とタゴリ姫の二人で、
市杵島姫は別の人に嫁いだことがうかがえる。

鞍手町誌によると、市杵島姫の娘がニギハヤヒに嫁いでいる。
このネタ元は香月文書なのだが、原典が手に入らないので未確定のままだ。

そして、これで話は終わると思った。

が、その夜、突然、星読みの口から言葉が出てきたという。

それが一週間経っても続いている。
三人は再び会って、その謎解きを始めた。

この『脇巫女』(わきみこ)は私たちに起こった出来事を記録するものだ。


◇◇ ◇
2015年11月6日

この地に眠りし者たちよ、われはこの地に住むものなり
この地に眠りし者たちよ、われは眠りを妨げる者にあらず、眠りを守るものなり

この地を守りし者なり
力をあたえよ、財を与えよ

この地を守り、深き永き眠りを守らせたまえ

◇◇ ◇

「われ」という存在は「この地」を守っている者だという。
古墳に眠る者たちの眠りが妨げられようとしていた。
「われ」はこの地を守るために、生きた人間の力が必要なようだった。

星読はこの言葉をパソコンに記録した。

そして、翌朝、私はその件を知らないまま、
例の「馬上の武人」のヴィジョンを見せられた。
これも過去記事から再掲しよう。

◇◇ ◇

朝のまどろみの中、馬上の武人が現れた。
馬は栗色。武人も同じ色だ。
低い連山を後ろにして、稲を刈り取った田んぼにたたずんでいる。

――武人の幽霊だ

一瞬ひるんだが、私は受け入れた。
するとその姿が近づいて来た。
何か声を掛けたかったが、かわりに水を差し上げた。
武人は私のすぐ横を通り抜けていった。

「私たちは国のために戦ったのだ」
武人の思いが流れ込んでくる。

破壊された古墳。

せめて死者の尊厳と敬意を忘れなかっただろうか。
クレーンが巨大な石室の石を持ち上げる映像が迫ってきた。

◇◇ ◇

「星読」と私のヴィジョンが同じものを指しているかどうかは分からない。
が、話をしているうちに、一つの問題が明らかになってきた。

私は鞍手の地図を広げた。

「馬上の武人が現れた場所は鞍手パーキングエリアの近くにある
ナフコというホームセンターの近くなんです。正面に連山があるでしょ」
と私が言うと「星読み」の顔色が変わった。

「分かった。その場所は開発されようとしている所ですよ」
「もう土地が売られたんですか」
星読はうなずいた。
「誰が購入したんですか」
星読は頭を左右に振った。
「何が建つんですか」
「分からない」
「アマゾンみたいなものらしいですよ」と、七色が言った。

馬上の武人の背景に広がる低い連山はすでに開発されようとしていた。
そして、そこにはおびただしい古墳群があるという。
「ユンボを入れれば、ザクザクというくらい出るそうですよ」
と七色が言った。

「われ」という存在はこの古墳群に眠る者たちを守っている存在なのだろうか。
6日の話の内容からすると市杵島姫かもしれないが、断定はできない。

ただ、古墳を守るということは、町の発展を守ることを意味していた。
古墳に眠る者たちは鞍手のご先祖さまなのだから、
その眠りを妨げることが町の発展を阻害することになるのは明らかだった。

それを知らせようとしているのだろうか。

この町の丘陵という丘陵には古墳か遺跡があると言っても過言ではなかったが、
町では古墳の分布図は作成されていないという。

古代には海が入り込んでいたこの地では、
人々は丘陵地帯で暮らし、祈り、埋葬したので、
現代の生活域と遺跡群が重なるのは致し方なかった。

しかし、団地や商業施設はたかだか50年のスパンで不要となっていく。
それに対して古墳は1500年もの間、鎮まって末裔たちを見守って来たのだ。

一時期の、誰かの利益のために町の護りを失うのは損失が大き過ぎた。

ここは物部の里なのだから、朝廷に関わっている所なのだ。
ここを明らかにすれば、古代史が明らかになるような重要な地だった。

「われ」は星読を通して、古墳を守らせようとしている。
そして、隠された真実の歴史を伝えようとしている。

私たちはそう結論づけた。
                    (つづく)






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Commented by 星読み at 2015-11-14 23:53 x
今日は感激です
隠されたもの 奪われたもの 取り戻します
「われ」は星読み自身かも・・・なんとなくそんな気がしています
時が来れば解りますよね
Commented by lunabura at 2015-11-14 23:57
星読みさん、こんばんは。
想定外の展開になりました。
「われ」は誰か。
思いついたことを記録しておけば、あとでそうだったと分かるのでしょうね。
Commented by 七色 at 2015-11-15 00:19 x
るなさん今日はありがとうございました 大きなお役目を担いで頂きありがとうございます 眠りにつくモノ共お礼を申し上げます 早速次なる課題が待ってましたの如く出てきましたので それを眠りにつくモノのため皆のため そして自分自身のために1つずつ解決していきます
Commented by voice85 at 2015-11-15 00:33
何としても古墳の主たちをお守りしたいですね。
特に、この鞍手一帯を破壊してしまうと百済関連の歴史も分からなくしてしまう可能性があります。大和朝廷の根幹が眠っていると思われます。
そういう意味でもお守りしたい。
良き方向へ向かいますようにお祈りしています。
Commented by lunabura at 2015-11-15 21:23
七色さん、お役目ごくろうさまです。
書き始めると、沢山書きたいことが出てきて、自分で驚いています。
Commented by lunabura at 2015-11-15 21:25
voice85さん、はじめまして。
鞍手から出土した銀冠と法隆寺との関係など、
歴史的にも明らかになるといいなと思っています。
これからもよろしくお願いします^^
Commented by チェリー at 2015-11-16 00:40 x
lunaさん、こんばんは。
六嶽頂上から 300°(299.95°?)で、宗像大社の高宮祭場に至ります。六嶽神社はラインの10m程北側になりますから(社殿もほぼ平行)、いいかもしれません。
Commented by lunabura at 2015-11-16 00:46
チェリーさん、ありがとうございます♪
今からいくつかラインの問題が出てくるので、よろしくお願いします。
今日の作図、よかったらブログにUPしてくれますか?
少しずつ、検討していきたいのです。
Commented by チェリー at 2015-11-17 00:43 x
了解です。
六嶽頂上から 240°(240.04°)で斎宮に至る、なんていうラインもありますので、その他交えてupしますので、少し時間をくださいね!
ナフコの裏の連山って東側の山並みですか?
貫山から真西(240.00°)で宮地嶽神社というのもあるのですが、そのあたりを通るんですけど…
でも、私のサイトは、基本的にトンデモサイトなんだと思い知ることがあって…気分転換が必要な時に見てくださいね!「地図でつなぐ聖地の旅 筑後国一宮「高良大社」その32 松阪の櫛田神社(13)」ですわぁ…
Commented by lunabura at 2015-11-17 23:37
チェリーさん、拝見しました。
いくつか行ったところが含まれているので、興味深く読みました。
人工、十分にあり得ますね。
削ったり、盛り上げたりすること、意外に大胆にやったんじゃないかなと思います。

ナフコの正面の連山は東側の山並みです。
来週あたり、場所が聞けると思います。

何せ、見えない存在が伝えているので、未発見の可能性が大です。
こちらも、トンデモですね^^

Commented at 2016-01-14 21:28 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2016-04-04 20:34 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
by lunabura | 2015-11-14 20:23 | 「脇巫女」 | Comments(12)

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