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ひめちゃご7「龍神の女」と「水神の女」



ひめちゃご7

「龍神の女」と「水神の女」
 

5条 水神ノ女 竜仁ノ女二人有、竜人ノ女ハ イツク嶋大明神、
水神ノ女はムナカタ大明神ナリ

これは『高良玉垂宮神秘書』の第5条の原文。
比較的読みやすい条なので、そのまま載せてみた。
以下に私訳。

水神の女と龍神の女の二人あり。
龍神の女はイツク嶋大明神、
水神の女は宗像大明神である。


いったいこれはどういうことだろうか。
今「ひめちゃご」で「ヒメコソ」神に触れているところだが、
重要な条文だ、と今頃気付いた。

5条には「龍神」と「水神」の違いがある。

一般に「龍女」と出てきたら「豊玉姫」のことを指す。
志賀海神社は「龍の都」(たつのみやこ)というが、
「海神」とはすなわち「龍神」のことだ。

海神豊玉彦の娘が豊玉姫なので、龍女と呼ばれるのだろうと考えている。



しかし、5条では龍神の女は市杵島姫だと書いてある。
何かまだ知らない概念があるようだ。



それに対して、筑後川で信仰をはぐくんできた水沼族は
まさに「水の神」宗像大明神を祀っていた。



宗像三女神は、今では「水の神」というより「航海の神」となっている。
それは時代によって役割が変遷するものだから、問題にはならないのだが、
5条での一番の問題は、イチキシマ姫と宗像大明神が別神だという点だ。


ずっと追いかけている「二女神と市杵島姫」の思想がここにもあったのだ。





『神秘書』の成立はいつのことか。
1600年前後だと判っている。ちょうどNHKの「真田丸」の時代だ。

『神秘書』の始まりは、仲哀天皇と神功皇后が描かれているので、
本全体では西暦200年頃から1600年頃までの約1400年間の内容を含んでいる。

『神秘書』の成立について、551条では
老翁が出現して三日間、天地開闢から未来までを告げたと書いているが、
実態は、各時代に書き留められて何度か編纂されたものを
江戸時代が始まろうとする頃に、一冊にまとめたものと考えられる。


その時に削除されなかったのだから、
「市杵島姫と宗像大明神は別神だ」という話は、
少なくとも1600年頃には受け入れられていたことになろう。



このタイミングで5条を読み直すシンクロに
何らかの教えがあるのを感じずにはいられない。






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by lunabura | 2016-08-21 20:52 | 「ひめちゃご」 | Trackback | Comments(2)
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Commented at 2016-08-22 21:13
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by lunabura at 2016-08-23 21:42
そういえば、川の合流点には神がいるという話を読んだ記憶が。
佐賀では淀姫がよく祀られていましたが、
水の女神もそれぞれ氏族によって名や役割があるのかもしれませんね。
オリエントの思想は新しい視点と理解を与えてくれそう♪
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