ひもろぎ逍遥

lunabura.exblog.jp ブログトップ

ひめちゃご80 シンロンの長はオージー


ひめちゃご80

 シンロンの長はオージー
 

2016年12月5日 結願2

ひめちゃご59 「ジンヨウとパオタン」の続きを書こう。

59回の概要は、
ジンヨウは長のパオタンの命令で沖ノ島の関所を守っていた。
ジンヨウは船乗りからカネを受け取った。
カネが無い者からは宝物を受け取った。
それをパオタンに渡していた。

ジンヨウにとって海に住む神といえば大亀か龍神だ。
月巫女を見たことがあるという。
月巫女は岬の上で金と銀の扇を持って舞っていた。
ジンヨウの部族にも姫がいた。シンロンという名だった。

崋山にシンロンが懸かった。

菊如は船乗りのふりをしてシンロンに尋ねた。
「はじめまして。関所の方から聞きました」
「わらわのことか」

「お名前は?」
「われ。シンロン。日本語で田心と書く人と同じ。われ心田(シンロン)」

「タゴリ姫と呼ばれていたのですか?」
「我はあの者の仲間ではない。そこに居たことはありますが。
その人は大切にされていた。
宗像の田島に住んでいる「心」の字が付く女性で通訳をしていました。
田島に住むシンロンさん。「田心」さん」

「その人はどういうことをなさっていたの?」
「雨が降らなければ降らしたり、祈りを捧げたり。
神ではない。雨が降り過ぎて波が高くならぬように祈りを捧げただけ。
神ではない」

「いっぱい素晴らしいものが届きよったんですね」
「そう。光る石も採れるし」

「それは金ですか?そこでも精製していたのですか?」
私が訪ねると首を横に振った。
「ほら見たことあるでしょ」
とシンロンに言われたがその時は思いつかなかった。

今思えば、鞍手の大塚古墳の
ラメをまぶしたようにキラキラと輝く石のことだろうか。
よく分からない。違っていたら、訂正が入るだろう。

「農耕をしていました。畑だけでは暮らしていけなかった」
とシンロンが答えたが、菊如は話題を変えた。

「タギツさんは御存じ?」
「知らない」

「イチキシマヒメは?」
「知らない」

「他の女の人は知らない?」
「山の上に女性が一人住んでいると聞いたことがあります」
シンロンは四つの山の連なりを手振りで示し、海から三つ目の山を指した。
「四塚ですね。海から三つ目の山」
と、私が確認した。

四塚(よつづか)とは宗像の四連山のことで、
釣川を挟んで宗像大社の対岸にある。

海から湯川山、孔大寺山、金山、城山。
金山(かねやま)!!
そこに女性が一人で住んでいたという。

孔大寺山は金が採れていた。
そこで、金を採っていたのか、と私は尋ねた。
「いいえ」
「金細工は?」
「それもしていません。関所から宝は来ていました」

菊如が尋ねた。
「長の名前は?」
「長はオージー様」

「姓は?」
「ウエクサ ジン・・(不明)」

「どこに住んでいるの?」
「釣川の上流に行きついた所」

菊女が、時代が知りたいけど、どうしたらいいか、私に振って来た。
私も困ったが、北極星と北斗七星の名前を尋ねた。

「星には名前は付けません。ぐるぐるまわる・・あれ。
名前でなく、形で伝えます。絵を見るように。
人に知らせる時は絵に描いて知らせます。名前を付ける感覚はないんです」

西暦や年号の無い時代、何を以って時代を確認したらいいのだろうか。
今でも分からない。

シンロンの声が良く聞こえない。
以下はその断片。

「今は六ケ岳にいます。姫が集まるから。
それぞれの姫が集まっています。
それぞれの名前でこの国を表しています。
一つは田畑・・・田心(たごり)
一つは鉱山・・・市杵島(いちきしま)
一つは魚や水産・・狭依(さよりひめ) 海はさよりひめ
この三つで表しています」

シンロンの語りはここまで。次の存在が待っていた。

       <2017年5月22日>









いつもポチっと応援ありがとう。
にほんブログ村 歴史ブログ 史跡・神社仏閣へ
にほんブログ村
c0222861_15184581.gif

[PR]
by lunabura | 2017-05-22 22:55 | 「ひめちゃご」 | Trackback | Comments(4)
トラックバックURL : https://lunabura.exblog.jp/tb/26681426
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by gokuuan at 2017-05-23 20:14
お久しぶりです。

華山は 日本語ではない言葉で話出しました。
それでは通じないので 和音変換という方法で
現在の私達に通じるようにしています。
古代の人々の言語は 理解しにくいのです。

言葉について 何故?と疑問を抱いた方もいる
と思いますので お伝えしたいと思いました。

どの時代の言葉でも どの国の言葉でも 宇宙語?
でも変換可能な方法を 用いています。

るなさんがいて下さるお陰で 理解出来る事が
沢山あります。
歴史の審神者は るなさんの豊富なデータと
経験が不可欠ですね。
有り難い事です。
Commented by lunabura at 2017-05-23 21:17
そうでしたね。
最初は外国語でした。
聞き取れない部分が沢山あったので、気が付いたら補ってくださいませ。
Commented by g22 at 2017-05-24 06:46 x
なんか興味深い話ですね。毎度全くわかりませんがw
るなさんのって情景が良く見えます。

崋山って火山のことですか?
孫悟空のカカザン?(昔 TVでやってた孫悟空でしたか?)
Commented by lunabura at 2017-05-24 23:01
g22さん、こんばんは。
この話は「脇巫女」からの続きです。
登場人物は私が勝手に命名しているもので、崋山や菊如の名も仮りの名です。
全員が仮りの名ですよ。

時間があったら「脇巫女」の方から読んでみてください。
サイドバーのカテゴリの下の方にあります。
line

綾杉るなのブログ 神社伝承を求めてぶらぶら歩き 『神功皇后伝承を歩く』『ガイアの森』   Since2009.10.25


by lunabura
line
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite
カレンダー