2017年 10月 09日
ことのかたり 「壹與」 そっとしておいて
ことのかたり
「壹與」
そっとしておいて
2017年10月8日。
ラブエフエムの「福岡古代の旅」で講演をした日、
みやま市のブースで地図を手に入れた。
そこに描かれた赤い道を見ているうちに、
かつてこの町の名の知れぬ古墳に行ったことを思い出した。
その時の顔ぶれはマナミとシータと私の三人だった。
その古墳とは、マナミが夢で教えられて探し出した「壹與」の墓だった。
リーディングが出来るシータを連れて来て、
墓の主からのメッセージを聞き取る試みだった。
私は単に二人に付いて回っただけだ。
壹與の墓は土の小山で、前方後円墳特有のくびれがあった。
手前には供え物が置かれ、誰かが祈っている痕跡があった。
シータはしばらく瞑目していたが、
「そっとしておいて下さいって」
と言った。
あっけない話だった。
壹與とは、あの卑弥呼の後に立てられた巫女だ。
壹與は現代の卑弥呼狂騒曲の騒ぎに巻き込まれたくなかったのか。
墓の主が「そっとしておいて」と言うのだ。
だから、私は、この墓の場所を人に話すことを封印した。
もちろん、これが壹與の墓かどうか、検証のしようもなかった。
あれから十年以上も経つ。
墓の話は封印したはずだったが、
久しぶりに会ったウメとタケ、そして現地の地図。
これを前にして私は語らずにはいられなかった。
墓の場所を指さし、
「結局、そっとしておいてほしい、というだけだったの」
と私は言った。
ところが、タケが意外にも反応した。
「『そっとしておいて』とは、生きている間の話?
何かあった時の話?それとも」
私はさえぎった。
「お墓がそこにあることを人に教えないで、
という意味だと思ったけど」
そう言いながら、珍しく気色ばんだ表情を見せるタケを見た。
普段は淡々としているタケが、どうして突っ込んでくる?
私ははっとした。
「まさか、あなた壹與だったの?」
タケはうなずいた。そして、夢の話をした。
「子供の頃いつも同じ夢を見ていた。
甕(かめ)の中に隠れたのを男の人に見つけられる夢。
それと、スーパーに行くと
階段の踊り場で血だらけになって殺された女の人を幻視していた」
「甕の中に隠れていたのがあなた?」
「そう」
「その男の人の顔には青い入れ墨がこんな風に入っていたのよ」
と、そばにいたウメが言った。
その両手は目の下と頬のところを内側から外になぞった。
タケはうなずきながら、
「いやだったのよ。
卑弥呼には憧れていたけど、まさかその跡継ぎを自分がするなんて」
「ああ、脇巫女のように、女の子が集められて巫女として育てられ、
優れた女の子が姫巫女となるように、あなたが選ばれた。
それが嫌で甕に隠れた」
タケはうなずいた。
「ほっといてほしかった。私は卑弥呼の代わりなんて出来ない」
「そうか、普通の巫女でよかったのに、
国々をまとめる地位に出されるんだから、そりゃあ嫌よね」
その「ほっといて」という思いと、
みやま市の墓の主の言葉がオーバラップした。
魂の癖が重なった。
だから、タケは反応した。
しかし、壹與の墓がみやま市にある点には疑問が湧いたようだ。
タケは
「卑弥呼の話は山口という説もあるんでしょ」と言った
「そうね。マクモニーグルがリモートビューイングした結果ではね。
確か、中国から筑後地方、山口、奈良と遷って行った話がある」
マクモニーグルの本には手書きした卑弥呼の顔も載っている。
その顔とそっくりな女の子を私は知っていた。
たまたまその子はみやま市出身だった。
会うたびにしげしげとその顔を見たものだ。
「で、卑弥呼は?」
と私が言いかけると、血の海に倒れた卑弥呼の姿が浮かんだ。
「え?卑弥呼は殺されたの?
それが、タケが幻視していた踊り場の死体?」
タケはうなずいた。
「でも、自死したって魏志倭人伝には書かれてる。
自殺したんじゃなくて、殺された?」
タケとウメはうなずいた。
「そうか、自殺か他殺かは本当のところは分からないよね。
で、誰に殺されたの?」
「当時の大臣のような身分で、卑弥呼と意見が合わなくなった人」
そう言って、ウメが説明を始めた。
「例えば、食糧がよく採れるところを教えてほしいと尋ねると、
どこそこ、と卑弥呼がお告げを答えるでしょ。
ところが、その場所が隣のクニの中にあったりする場合もあるわけ。
大臣は『卑弥呼さまの命令だ』と言って、侵略して奪ったりする。
でも、卑弥呼はそういうつもりではなかった。
単に場所を告げただけ」
「そうか。卑弥呼は宮殿に籠っているばかりだから、
外界を知らなくて、クニの境がどうなっているか、知りもしないのね」
「そう。だから、言った、言わない、の言い争いになって、
だんだん対立していった」
そんな話だった。
卑弥呼の死。248年。
当時、壹與は13歳。
その古墳の場所はここには書けない。
当たっているかどうかも分からない。
が、
縁のある人はそこを自ら見つけ出すのだろう。
<2017年10月9日>
他の物語はコチラ<ことのかたり>に置いています。
http://lunabura.exblog.jp/i235/
いつもポチっと応援ありがとう。
にほんブログ村
大変お困りのようですね。
その方と、私は一切関係ありませんよ。
その方は、私の家族にも同様なことをされますが、それはその方の性質であるというだけのことです。
あまり気にされませんように。
その方のブログも拝見していませんし、周囲の方も知りません。
私の名を使って何かなさっているなら、全く違っていると、申し上げます。
私は、あいにく、ほかの方の本やブログはあまり読んでいません。
原史料とフィールドワークのみを愛しています。
人間に上下はありません。
それを学ぶために歴史を学んでいると思うのですが^^
よろしくお願いしますね。
そうですね。こちらも待ってます^^








