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ウーナ26 七つの珠5 豊玉姫 志登



ウーナ26

七つの珠5 

豊玉姫 志登
 


糸島の伊都と志摩の中間にある志登(しと)。

かつては糸島水道があったという。
そこに安曇の寄港地と天文観測所があった。

今は志登神社が鎮座している。
祭神は豊玉姫命。
相殿に和多津見神、彦火火出見尊、息長帯姫命、武内宿禰命となっている。
(豊玉姫の父、夫、神功皇后、武内宿禰)




11月11日の17時ちょうどに着いた。
冬の低い太陽が傾き始め、太陽光線が参道をまっすぐに通り、神殿を照らしていた。





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丸い輪になった光が神殿の中央より少し左に当たり、中央に移動しつつあった。
「これがサインよ」と菊如が言う。


太陽の光がまっすぐ参道を進んで神殿に到達する。
これだけでも、確かに奇跡的な瞬間だった。


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参拝を済ませて写真を撮っていると、菊如がまた「るなさん」と呼ぶ。
「豊玉姫!」
崋山に豊玉姫が懸かっていた。
光は二人を照らし出す。

男前な崋山が気品のある女性の姿を取っていた。
片手を軽く胸の前に挙げて神殿に向かってたたずんでいる。

菊如が「お久しぶりです」と姫に声を掛け、続けて「るなさん、聞きたいことはある?私は歴史の事分からないから」
といきなり振ってくる。

そんなあ。私、別に用は無いけど…。
でも、何か聞かなきゃ。
そうだ。
豊玉姫は何故、子を残して綿津見宮に戻らなくてはならなかったのか。神話の真相を聞こう。

「山幸彦と分かれた本当の意味は何ですか」
すると、豊玉姫は静かに答え始めた。
「私はあの時、二人の子を生みました。ところが、双子は縁起が悪いと言われて一人は殺されてしまいました。
わが父は腹を立てて、私を連れて帰ったのです。

「人間と海の者の間に生まれたウガヤフキアエズには、海の者の加護を」と父は玉依をおそばに付かせました。
玉依は海に帰ることを許されず、神社に入ってこの国を守っているのです。

「豊玉姫と玉依姫は姉妹ですよね」
「私は一人でございます。兄弟姉妹はいません。が、七人ほどで兄弟として育てられました。

ワダツミの力を持った者。
海とこの地をつなぐ者など。
合わせて七人、これをすべて玉依と申します。
海とこの地のつながりを保つ者たちでございます。

私は父に会いに海に戻る事もできますし、山幸彦と暮らしたことは後悔していません。物の考え方が違っているだけなのです。」




菊如が尋ねた。
「玉依に庸(よう)という名の者がいますね」
「庸もまた、ワダツミの力を持つ者と人間との間に生まれたる者。庸は乳母のようにして育ちました」

私は確認した。
「ウガヤフキアエズを育てた人ですよね」
「玉依とは、海からの言霊を聞く者」 

「玉依がウガヤフキアエズと一緒になって子供を生みましたよね」
「一緒という考えは今とは違います。この世に子孫を残す。それだけ。愛されたり愛したり、慈しんだりというわけではありません。愛より、尊敬する思いが強いのです」


菊如。
「姫はウガヤフキアエズを見守ってこられたのですか」
「私は祈る事しかできない。封印されて動けなくなったところで、あなた(菊如)に助けられました。

ウガヤの底の底に眠る龍は私が守っており、動くときには目が覚め、その力を発揮します」
そういうと、白皇を見て言った。白皇はウガヤフキアエズの転生者だという。
「わたしを恨みますか?
どう生きるか。
授かった宿命は変えられません。
ただ海には帰れない」

菊如はさらに尋ねた。
「大国主神社に何故おられたのですか」
「大国主と共にあの場所にきました。そして何者かにあの場所で封印されてしまいました。大国主の仕業ではありません。

海の門を無理に開けさせ、入ってはならぬ者を入れようとした者がいたのです。
私を封印して父に掛け合ったのです。

封印されたのは私の分御魂(わけみたま)でしたが、私の思いがあそこに残ってしまったのです」







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<20180323>


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by lunabura | 2018-03-23 19:58 | 「ウーナ」 | Comments(0)
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