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ウーナ33 額田王



ウーナ33

額田王
ぬかたのおおきみ 


鸕野讚良(うののさらら)が13歳で叔父の大海人皇子に嫁ぐ前、
大海人皇子には既に複数の子が生まれていた。

一人は宗像徳前の娘・尼子娘(あまこのいらつめ)との間には武市皇子。

そして、前年には額田王との間に十市皇女(とおちのひめみこ)が生まれていた。
653年のことだ。
この時、大海人皇子は23歳だったが、額田王の年齢は分からない。
多分、年下だったろう。


万葉歌に二人の問答歌が残されている。

茜指す紫野行き標野行き野守は見ずや君が袖振る(巻1・20・額田王)

紫の匂へる妹を憎くあらば人妻ゆゑに我恋ひめやも(巻1・21・大海人皇子)


人妻になった額田王を大海人皇子が恋する歌だ。

額田王は中大兄皇子からも大海人皇子からも愛されていたという。

しかし、これ以上のことは不明で、小説などには自由に描かれている。

ただ、その8年ほど前、中大兄皇子が蘇我入鹿を討ったことを考えると、
額田王もまた中大兄皇子の気性を恐れたのではないかと思われた。

中大兄皇子を思うと、血のりのついた刃が浮かぶ。

どんな女性もそんな男性を無邪気には愛せまい。



ところで、今、何故、この時代の人々を学んでいるのか。

その始まりは天山神社と持統天皇の関わりからだと思ったが、
すでに学びはずっと前から始まっていた。

そう。
「ことのかたり」に書いた額田王の話だ。

実は、あれは、「脇巫女」の話があった頃、
菊如と崋山の結願から生まれた話だった。

ヤマトタケルの時代をサーチしていたのに、額田王が突然出て来た。
しかも、私のカケラから。

私が額田王の転生者なのかと驚いて伏せることにした。
過去生に有名人がいるとなると、疑わしいことが多いのだ。

しかし、今ではカケラには当事者の魂だけでなく、関連した魂も出てくるパターンがあるのが分かったので、私のカケラから額田王が出て来たとしても、転生者とは限らないことが分かった。


だから、今になって、ありのままに書くことにした。
再掲だが、一部書き加えている。


あの日は、宗像市の猿田峠の豊日社に、
古代の物部たちが参集して鏡を探していた話を崋山たちがしていた。

物部たちは鏡が無くなって、かなり怒っていたらしい。
また、すぐ南の「にぎた」の津の話をしていた。

額田王には有名な「にぎたつ」の歌がある。

熟田津に船乗りせむと月待てば潮もかなひぬ今は漕(こ)ぎ出でな
(万葉集 巻1・8)

この「にきたつ」の漢字は実際は「熟田津」ではない。変換文字が無い。
しかも、この場所も諸説あって特定できていない。

それなら、鞍手の「饒田」にあった「津」(港)も候補に挙げられる。
そんな話をしていた。


その話題の途中で額田王が出て来たのだ。

みるからに優美な姿で、左手に短冊を持ち、右手に持った筆でさらさらと歌をしたためていた。

その時の問答を編集して記そう。

「わらわに新北津(にぎたつ)の話を聞きたいのか。
鏡のことを聞きたいのか。

物部はあの土地を大事にしておった。
神が降りてくる所だ。

あの土地、山の上、豊日宮の山に二か月、宿を取らせてもらった。
大きな神社があった。そこで二か月過ごした。
わらわはそこで祭祀をしておった。

物部に、わらわの六角形の鏡が欲しいと言われ、礼に差し上げた。
鏡を渡した者の名は三郎サネアツ。小さいが、のちに頭首になった。
その鏡、嬉しそうに持っていたぞ。

心を鎮める鏡。

物部は鏡を何故探しているのか?
失くしたのか。

その鏡の場所を聞きたいのか。
―石の鳥居の右側に池がある神社。池の中。
安座。
そこには行ったことがある。宮があった。」


「大きな船でやってくる者たちの攻撃はひどかった。
この地を守らねばならなかった。

戦は好かん。

我らの船は嵐で行けなくなって磐瀬宮に留まった。
磐瀬宮の主は女帝。斉明。ご神託をされていた。」


「天智?
天智を愛してはおらぬが、結婚せねばならなかった。
子は3人。
男一名、女二名。

天武とは腹違いじゃ。わらわは天武を愛しておった。
のちに、天武天皇と結ばれた。

ののしる者も多かったがな。」

そう言いながら横目でこちらを見た。

この話が真実かどうかは分からない。
しかし、通説でもまた混沌としていた。

例えば、天智と天武が実の兄弟なら、斉明が自分の孫を次男に嫁がせるのは不自然だ。
もし、腹違いなら有り得ることになる。

しかし、真実は藪の中。
それでも、いいのではないかとこの頃はよく思う。

ただ、額田王も天智も天武も持統も、みんな筑紫に来て命の火を燃やした。
愛あり、憎しみあり、恐れあり。

そんな血の通った歴史がここにはある。
それを魂たちは伝えたいのではないか。

知ってもらうだけで癒されることは多々あるだろう。


◇◇ ◇
磐瀬宮 中間市
豊日宮 宗像市 猿田峠



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by lunabura | 2018-04-18 21:48 | 「ウーナ」 | Trackback | Comments(0)
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