2018年 07月 02日
ウーナ59 七つの珠21 和布刈神社にて
ウーナ59
七つの珠21
和布刈神社にて
四人の都合が合ったのはそれから十日後だった。
残りの二つの珠を奉納に加えて私の担当の繁栄の種の奉納があった。
これは桜の咲く時という条件があった。
今年は桜の開花が例年よりかなり早い。
スケジュールを合わせると、3月24日しかなかった。
和布刈(めかり)は午前中指定だ。
菊如に午後の仕事が入った。
そこで崋山と白皇と私の三人で和布刈神社に向かうことにした。

ここは神功皇后の本のために取材して以来だ。向こうの山は本州の山。
珠を奉納するなら、例の所に違いない。
そう、和布刈神事(めかりしんじ)の時に海に入る所。
旧暦の元旦の夜中にワカメを刈る神事が毎年行われているが、
それは安曇磯良が神功皇后に干珠満珠の秘法を授けたことが由来だという。
深夜、松明(たいまつ)を灯(とも)しながら
荒磯の岩場に白衣の神官たちが入っていく。
ワダツミの神の授けるものは海の中に入らねばもらえない。
神功皇后の時にそれを行ったのが豊姫。巫女だった。
海の中に入ること、それは禊(みそぎ)でもある。
安曇の者たちは海中に潜ってミソギをした証(あかし)に海藻を採ってくるのだ。

本殿で参拝を済ませると、境内を案内しながら、
崋山のアンテナが感知するのを待った。

本殿が食い込む巨大な磐座(いわくら)、

本殿の右の磐座。
左手の稲荷社。
かつては神功皇后もここに立ち、
豊玉姫と山幸彦とウガヤフキアエズを祀ったという。
それは多分、あの志式神社で神と交わした約束だろう。
最後に九州を発つ時、干珠満珠を奉納したとも。
波と渚。
海と陸が交わるところ。
こここそ豊玉姫の家族を祀るにふさわしい。

関門海峡では旗を掲げたいくつもの漁船が操業していた。
やがて崋山は海に向かう鳥居を示した。
やはり、あの場所だった。

鳥居から石段を下ると波が寄せていた。
崋山はいきなり「あそこ」と海上を指す。
もうすでに波がそこだけ荒れていた。

祝詞を上げるうちにその荒れた波がこちらにどんどん近づく。
荒れ方が激しい。
珠を捧げると白皇の手に見えない杖が乗った。
それは巨大な棍棒(こんぼう)のようなもの。
鬼の持つ棍棒のように突起が沢山ついている。
しかも、持つ方は突起がある方だった。
「イタタ」
目には見えない棍棒だが、白皇の指が腫れた。
これはイザナギとイザナミが国土を作り固める時に
コオロコオロと掻き回した杖だともいう。
それを縮めて収納すると、崋山が困った声で
「龍神が来ちゃった。どうしよう」と案じている。
「後で話を聞きますから」と言って、白皇の左胸の上の方に預けた。
そうだね。
今は別件で動いているから、話は後だね。

拙著『神功皇后伝承を歩く』下巻100和布刈神社
◆歴史カフェ福津◆
7月8日(日)第19回 2時~4時
シリウス 真鍋大覚の世界 ー倭人の暮らしと渡来の記憶ー
六嶽神社 真鍋大覚のシリウス完全版
詳細はコチラ
申し込みはコチラへ
①氏名(フリガナ)②住所(市町村字)③708福津希望
◆歴史カフェ小城◆
7月14日(土)第4回 3時~5時
1部:綾部八幡神社 糸島で亡くなった来目皇子と綾部一族と旗占い
2部:神功皇后の伝承 久留米~
申し込みはコチラへ
もしくは小城鍋島家Tenへ電話で
①氏名(フリガナ)②住所(市町村字)③714小城希望
会場:小城鍋島家Ten
◆歴史と自然をまもる会◆
HPはコチラ
バスハイクの旧記事はコチラ
申し込みは 092-408-7140(火曜~金曜)
7月12日(木)9:00 皇后の出産 糟屋の里
詳細はコチラ
8月2日(木)8:30 安心院
神武天皇と水沼族の足跡と謎の巨石群を訪ねて
異世界小説








