2018年 09月 26日
ワダツミ8 志式神社 二つ目
志式神社 二つ目
志式神社の駐車場に着くと、エンジェルナンバーの車が止まっていた。
OKサインのようだ。
メイン道路から一歩入れば松の森。いつもながら一瞬で聖地のたたずまいだ。
神殿前に着くと、ここが目的地かどうか調べるまでもなく、菊如は即スタンバイしていた。神前で祝詞を上げ、終わると白皇を呼んだ。
「神殿の扉を開くから、そこから珠を奉納して」と秘めやかに言った。ところが、改めて神殿を見ると、「あれ?もう開いている」と言う。
そして白皇の差し出す珠もすぐに受け入れられ、代わりにその手の中に何かが入った。
「しびれる~」
と言いながらそれを宝箱に入れると、手のひらが真っ赤になっていた。
もちろん宝具は肉眼では見えないものだし、現実の扉も開いてはいない
白皇が手にしたものは崋山によると、玉手箱だという。縦長で直方体を縦にしたようなものだ。ティッシュの箱を縦にしたイメージ。
その側面の幅は15センチほど。高さは25センチほどか。
黒い漆塗りで、側面の底の左端に金の粟粒が吹き寄せられるように描かれている。
そして赤と金のひもが掛けられていたという。
神殿のようす。鷹?が扉にあしらわれている。
側面には筆のシッポある亀が。豊玉姫が乗って帰ったという亀と同じタイプ?
顔はまるで龍。いかにも龍神すなわち海神の風情だ。
熊本の亀蛇(きだ)にも似ている気もする…。
この日は晴天。
うるわしき「ふきのぼり浜」へ。そう奈多の浜。
右手には先程の綿津見神社の岬が見えている。
左手には豊玉姫が慕う志賀島。
しかし、そこは今回の目的地ではなかった。
二つ目を奉納し終えて、ここからさらに西に向かう。
なんとも哲学的なカモメ^^
『神功皇后伝承を歩く』下巻72志式神社
20180926
異世界小説