2018年 11月 29日
沖出古墳1 4世紀末 竪穴式石室 前方後円墳
4世紀終わり頃 竪穴式石室
沖出(おきで)古墳は福岡県嘉麻市漆生78番地1及び2にあります。
古墳で番地があるのは珍しいですね。
嘉麻市(かまし)漆生(うるしお)と読みます。
素晴らしいフォルムです。
4世紀の終わり頃の築造ということで、西暦370年~390年代ということでしょうか。
卑弥呼より約150年後と位置づけしておきましょう。
筑豊地方では最も古い前方後円墳だそうです。
この長さは約68メートルで、前方部は2段、後円部は3段ということです。
この丘は標高約40メートル。遠賀川を望む地形です。
埴輪も壺形、円筒、朝顔形、家形のものがあったそうです。
家形埴輪は後円部の墳頂付近と前方部の先端に立っていたそうです。
南方系の屋根ですよね。
この古墳は既に盗掘されていて、盗掘穴に向かって見学道が作られています。
ガラスで覗けるようになっているのですが、良く見えませんでした。
竪穴式石室なので、被葬者だけの為に造られた石室です。
こんな感じだったそうです。
実は、何よりも興味があったのは石棺の形です。「割竹形石棺」なのです。
「割竹・木棺」と言えば平原遺跡。それにまだ詳細を書いていない宗像イセキングの墓。
木棺が「石棺」に変化していくのでしょうか。
それとも別の文化?
何と、今夏行った宇土半島の向野田古墳も同じように前方後円墳で、時代は4世紀後半。竪穴式石室で、石棺は「舟形石棺」となっています。被葬者は巫女的な女王。
つまり、同じ4世紀後半に熊本の宇土半島と福岡の嘉麻市によく似た墳墓があるのです。
一つひとつ丁寧に見ていって比較したいとずっと思っていました。
しかも、この沖出古墳の丘には神功皇后ゆかりの稲築八幡宮があるのです。
ここは面白いぞ。
20181129
福岡県では昨年から古代史の観光にも力を入れているので、機会があれば伝えたいと思います。
○「古代の旅」スタンプラリーが奈良県と提携して行われましたが、ちょうど昨日で終わりました。きっと来年も新しい企画があるのではと勝手に想像しています。
○「ふくおかよかとこパスポート」というのがあります。「よかとこパス」で検索してみてください。
○今年の装飾古墳の公開日で王塚古墳のグッズが評判だったようで、売り切れ続出と聞きました。ガチャならまだあるかもしれません。なんでも壁画の双脚輪状文などの絵が付いたバッチかコマ?か何かだそうで、馬が一番人気とか。
○お菓子で「すくのかめ」は須玖式の甕がモデルとか。最中です。ネットで見たら、昔とデザインが違っててるかなあ。
○宮地嶽神社のお守りの中に本物の金が入ってた\(◎o◎)/!
非公開さんの依頼、面白そうなので、掲示板を立てましょう。
一つでも情報があれば嬉しいですから。