2018年 12月 21日
冬至にうたう「阿知女作法」〜ISOLA2018〜 ご案内
冬至にうたう「阿知女作法」
〜ISOLA2018〜 のご案内
今年の冬至は12月22日。土曜日です。
海と神話をつなぐ〜志賀島プロジェクト2018
冬至にうたう「阿知女作法」〜ISOLA2018〜
というタイトルで神楽と新神楽があります。
以下は案内文からです。
◾演目
神楽歌「阿知女作法」
神楽歌「千歳法」
「植物文様琴歌集〜藻塩、月読」
「植物文様ハープ曲集」
「笙・笛・琴・声」奏上 ほか
◾出演
石川高(歌/笙)
中村理恵(竪琴)
山中すなお(声)
渡辺融(土笛)
磯部久子、比屋根綾子(シンギング・ボール)
◾総合ディレクターのことば
宮中の『御神楽』のなかで唱えられる《阿知女作法》。
「アチメ、オウ オウ」と呪文のように繰り返されるこの神楽歌は、海のなかにいる阿度部磯良(あどめのいそら)という神を呼び出すために唱えられたと言われています。
その磯良を呼び出す舞台となったのが志賀島の突端の勝馬。
そして、磯良を呼び出すために、この地で七日七晩にわたって歌や踊りが続き、それが神楽の発祥だったとの説もあります。
今年8月から始まった「海と神話をつなぐ〜志賀島プロジェクト2018」。
その最後を「冬至にうたう阿知女作法〜ISOLA2018〜」と題するシアター作品で締めくくります。
公演日となる12月22日は、冬至にあたり、古代では、この日を1年の始まりとして、あるいは、生と死との境目として、特別な意味づけを与えていました。
志賀島・勝馬の沖津宮を起点として、冬至に昇ってくる日の出の方向にラインを延ばしてみると、ほぼ、その線上に箱崎宮や宇美八幡宮、竈門(かまど)神社など、いくつかの神社が並びます。まさに、冬至の日の出のなかに神々がつながるのです。
9月8日に志賀海神社にて「長月にうたう阿知女作法」という奉納演奏が執り行われました。
その奉納演奏に引き続いて、本公演では、12月22日の冬至の日に多次元ホールにて、ふたたび「阿知女作法」を唱えることになりました。
唱えるにあたり、多次元を志賀島に見立てる手立てが施されています。
まず、葉脈のように絡み合う志賀島の等高線の地図がフロアに映し出され、そのうえに沖津宮近くの潮が干満する磯辺の映像が重ねられます。
つまり、この舞台での演目は、潮の干満のプロセスのなかで展開するのです。
神功皇后の伝説では、龍宮にて干珠満珠の二つの珠を磯良は受け取り、皇后に渡したとあります。
この霊力のある二つの珠は、干満という海の秩序の象徴とも考えられ、また、潮についての古代の海人(あま)の知恵とみなすことができるでしょう。
冬至のラインが塩によってくっきりと描かれ、地図上の砂嘴(海の中道)を「橋懸かり」に見立てた多次元ホールの舞台は、志賀島そのものに変換します。
まさに、志賀島という仮想の舞台のうえで、潮の干満が響き合い、「阿知女作法」や「千歳法」という志賀島にゆかりの神楽歌が唱えられ、さらに「月読」や「藻塩」などの「植物文様琴歌集」が織り込まれていきます。
イタリア語で「島」を意味する「ISOLA」は、また、身体を海水に浮べたような感覚をもたらす「isolation tank」を想起させます。
おそらく、海中のISOLAは、変性意識のなかにあったのかもしれません。
そして、海から呼び出されたときに、海藻などが付着した顔を隠すために白布でおおったといわれています。
その顔の表情は、まさに、潮が引いたときの磯そのものであり、ISOLAが海の精霊の化身であることを物語っています。
藤枝守
◾日時:12月22日(土) 17:00開演(16:30開場)
◾会場:九州大学大橋キャンパス多次元デザイン実験棟ホール
福岡市南区塩原4-9-1
西鉄天神大牟田線「大橋」駅より徒歩5分
◾定員:100名
◾入場料:無料(完全予約制・要事前予約)
◾予約方法:以下のいずれかの方法でご予約ください。
1)peatix:https://isola-2018.peatix.com
2)e-mail:info@accordion-lab.com
3)電話:090-8624-1670(山口)
※※ ※
今回の内容は今秋、志賀海神社で奉納された内容と同じだそうです。
るな的には秋の奉納は見れなかったので、再演されるのが有り難いです。
申し込みは三つの方法があるので、ご自由に申し込んでください。
無料なので「確実に行けることが分かった段階」で申し込んでくださいね。
また、やむなくキャンセルする時には速やかに先方に連絡してくださいませ。
なんと、当ブログの読者の参加は大歓迎だそうですよ(^^♪
遠慮なく申し込んでください。
次は翌日のイベントです。
2018年12月23日(日)11:00-14:30
音響展示「干珠満珠」(制作:藤枝守)
場所:九州大学大橋キャンス多次元デザイン実験棟ホール
神楽歌《阿知女作法》のなかにも歌われる磯良は、志賀島・沖津宮周辺の海から現れたといわれています。
その沖津宮周辺の磯辺での大潮における干満の変化を収録した映像(渡辺圭介制作)とともに、その潮の変化を音響化したインスタレーション。
入場無料・申込不要