2019年 03月 17日
2エジプトシンボル 太陽の船 スカラベ イシス ネフティス
太陽の船 スカラベ イシス ネフティス
今日は「太陽の船」について「エジプト神話シンボル事典」(マンフレート・ルルカー)から、解釈していきたい。
画像出典
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/news/14/4488/
(アビドスの寺院壁面より)
「太陽の船」を支えているのは、原初の「水の神」であるヌンだ。
スカラベ(太陽神ケプリ)
船の中央のスカラベ(甲虫)は太陽神ケプリ。
ケプリは「大地からやって来た者」という意味で、糞から「独りでに生まれた者」であり、自己創造の神として崇拝された。
ケプリ神は糞を転がすように「太陽を転がす」のでで、新生のシンボルとしてお守りとなった。
壁画を見るとスカラベ(ケプリ神)の上に太陽円盤がある。
イシスとネフティス
ケプリ神の右にはイシス女神、左にはネフティス女神がいる。イシスとネフティスは姉妹だ。
イシスとネフティスの違いは頭飾りで分かる。
イシスの頭飾りは玉座。ネフティスの頭飾りの名称は祠堂。(五郎山古墳に似たのがあったね)
二人は太陽の船の船首に立って、旅の行方に顔を向けている二匹の蛇で描かれることがある。
また、二人は一緒に棺やカノプスを守る女神でもある。
また、一対の鷹として描かれることがある。
太陽の船
「太陽の船」には二種類あって、昼間の船はマンデト、夜の船はメセクテトという。
両船は天界の神の両目と同一視された。
夜の船は西=冥界で、死者と暗黒の地へと航行し、右目と太陽で表される。
昼間の船は東から昇って左目と月を表すことがある。
なお、ルルカーはクフ王ピラミッドの脇で出土した二隻の船(太陽の船)について、「太陽の船を意味したかどうかははっきりしない」と記し、死者が神々を祀る式典に参加するための船ではないかと記している。
ブログの過去記事で、私も太陽の船ではないのではないかと記したので、同意見の学者がいてちょっと嬉しい。
ただし今の所、ルルカーと違うのは、オシリスと月の船ではないかと考えている点だ。
20190317
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