2019年 03月 19日
4エジプトシンボル オシリス1 冥界の王
4エジプトシンボル
オシリス1 冥界の王
青い顔をして白い尖った冠を被っている神オシリス。
葬祭施設に必ず彼が出てくるのは冥界の神だからだ。
その特徴は顔が青や緑で描かれているのですぐに分かる。
白い冠は上エジプト(南エジプト)の王を示している。
白冠の両脇にダチョウの羽根を付けているのも特徴だ。
両手に持っているのは鉤(かぎー王笏)と殻竿(からざおー王鞭)で、支配の印である。
緑色や殻棹はオシリスに植物の側面があることを示している。
地下(埋葬)-暗い世界(冥界)―芽吹き(再生)
すなわち、種まきから発芽までの側面があるのだ。
オシリスの白い衣装はミイラに巻かれた包帯を意味していて、足もミイラのように揃えられている。
すると、この胸飾りの中央に居るのがオシリスと分かる。
オシリスの左右に控えて翼で包もうとしている鳥の顔を見ると、左はハゲワシなので、ネクベト女神だ。冠はオシリスと同じ白冠。
右の鳥の顔を見るとコブラなので、ウアジェト(ワジェト)女神だ。冠は下エジプト(北)を示す赤い冠だ。
以上から、この胸飾りは上下エジプトの冥界の王の守護を願うものだと考えていいのだろう。
オシリスには植物の面があると書いたが、これが『古代エジプトの神々』(三笠宮崇仁)によると、日本の大嘗祭へと連なっていくのである。(つづく)
20190319
<エジプト>
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