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ひもろぎ逍遥

脇巫女Ⅱ 4 セイリオス 焼き焦がすもの


脇巫女Ⅱ


4 セイリオス 焼き焦がすもの



「われ」とは「月守の民」の祀る唯一絶対神で、セオリツ姫という名だった。

その血を受け継ぐ巫女の中で選ばれし者が「星読の民」の姫巫女となり、星の声を聞き、その脇巫女がモノノベに託宣を伝えていた。

その姫巫女は六ケ岳で星の声を聞いていた。

この話が始まると、南阿蘇や京都、愛知からアドバイスが届いた。

六ケ岳(むつがたけ)は鞍手町の南東部にあった。
その下宮が六嶽神社(むつがたけ)だ。

南阿蘇のタツが六嶽神社から見てシリウスが六ケ岳に昇ることを発見した。

それは現在でも冬になると見ることが出来るが、奇しくも2700年前も同じだったという。
2700年前こそ、この六嶽神社が始まった時だった。

六嶽神社の境内掲示板には
「紀元前700年のころ、皇女三神、霊山六嶽崎門(さきと)峰に御降臨あり、この地を上宮と定め、室木の里に下宮を建立し、云々」
とある。

星は宇宙を廻っていくので、今日の星は明日にはほんの少し場所を変えて昇るが、2万年以上の旅の中で、シリウスは2700年前と同じように今、六ケ岳から昇っているというのだ。

「われ」の三度の降臨は
    一度目が2700年前。
    二度目はセオリツ姫の名が奪われた時。
    そして、多分今なのだ。

シリウスは今は青白く輝くが、縄文、弥生、古墳時代は赤く輝いていたという。

シリウスはギリシャ語では「焼き焦がすもの」という意味で「セイリオス」と言った。
タツは「セイリオス→セリオス→セオリツ」と変化したのではないか、と言った。
これは大いに可能性がある。

ギリシャ語が日本で音韻変化した例として、
   キタヒ(暦)→ヒタキ(暦を燃やす神事)
   リソス(石)→イソの神(石上)
が挙げられる。(思えばいずれも物部氏に関連がある単語だ)


古代エジプトではシリウスはナイルの氾濫を知らせる星だった。
その時の名はイシス。



七色の祈りは、災害があっても大難を小難にするものだという。

七色がかつて脇巫女だった時代、災害の日時と場所を伝えた託宣が曲げられて真実が伝わらず、多くの人が災害の犠牲になったというトラウマを抱えていた。

その失敗を正すために今、災害を鎮める祈りを各地で行っている。

私たちはどこで失敗したのだろうか。
それを知らねば解決策は生まれないだろう。

今、教えられているのは二度目の降臨の時の失敗ということか。



チェリーが六ケ岳の地形を調べてくれた。
六つのピークは馬蹄形をしていて、山体崩壊した痕跡があった。

その馬蹄形の中にある卍マークに七色が反応した。

その場所と名前を知りたいと星読に連絡した。

星読は即座に現地入りした。
そこは「鳴谷」という地名だった。入山すると、しだいに石が剥離してガラガラと落ちてくるような所に出た。せせらぎがあり、それを辿って登ると三体の石仏があった。

真中の石仏の手には巻物があり、顔はこの物語の冒頭の写真の顔と同じだった。

その時、星読は理解した。


「月守の民」から選ばれし巫女「姫巫女」(神巫女)は その名も受け継ぐ「セオリツ姫」

「姫大神」は多くのセオリツ姫の名を受けた魂の集合体。

この地を追われた「姫巫女」(神巫女)はその名を「イチキシマ姫」と名を変えられた



下りながら、星読は鳴谷が六ケ岳の二つのピーク、高祖山と天冠山の間の谷を登った所にあることを示す看板を見つけた。

その時、「山が動く」という言葉が胸に響いた。

「谷が鳴る」時、土砂崩れが起きる。地名はそれを教えている。
その谷の麓の住人は、もし大洪水が起きると逃げる手段が無く、ヘリコプターでしか救出できない。星読はやらねばならない事に気づいた。



<20190817>




「脇巫女」はコチラ  「脇巫女Ⅱ」を始めから読む⇒コチラ



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by lunabura | 2019-08-17 20:40 | 「脇巫女Ⅱ」 | Comments(0)

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