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ひもろぎ逍遥

ウーナⅡ11 エルマは守らねばならなかった ネコは欲しがった


それから二週間経ち、私たちは再び集まった。
2018年9月28日。

エルマはタケシではないか、という話になった。小4の頃から呼吸が苦しい症状があった。

タケシの胸から魂のカケラを取り出して崋山の第三の目に入れた。
この時、私も反応して咳が出た。

若者が出て来た。若者は両手を合わせて握りしめた。
「何故、僕だけ、何故、こんなの。どうしてこんなものを僕に託した」

ひどく苦しんでいた。菊如が近寄って声を掛けた。
「大丈夫ですか。お名前は?」
「エルマ」

「ガードゥと一緒だったの?」
エルマは首を縦に振った。

菊如はエルマの手に何かを持っているのに気づいた。
「何を持ってんの?言われのある物なの?」
エルマは思い詰めていた。
「このために何人の人が…」
そう言うと、手の中の物を飲み込んだ。

菊如は驚いて止めたが遅かった。
「飲み込んだらダメよ!
誰にも取られたらいけんて、言われとったんよね。
息が詰まって窒息したのね」

エルマは伏してしまった。それを見て菊如は状況を察した。

「死んだって教えたかったのね。タケシの胸に入ったままだった。
渡したらいけんと言われたが、自分は力が無かったので飲み込んで守ろうとて、死んでしまった。
小4の頃から胸が苦しかった。六ケ岳で何かもらったのは箱に入れた」

タケシは誰かから「守れ」と言われて何かを手に持たされたが、守れないことを悟って飲み込んだ。が、そのために窒息して死んでしまった。

これを見ていた私も咳が止まらなくなった。
崋山は胸が痛いと言い出す。

この時、菊如はエルマが飲み込んだ物とはウーナの首飾りだと分かった。
ガードゥから手渡されたのはウーナの首飾りだった。

しかもガードゥがその首飾りに呪を掛けていた。
「黒い呪。ガードゥがどうやって呪を掛けたか。」
崋山が1、2、3と、蛇のどくろのように輪を三回描いてみせた。


菊如は言った。
「タケシに入れたのは三連じゃないよね。三連の首飾りはアジャスタで離せば一本ずつになる。これは飲み込めん。一つは既に取られている」

どうやら、ガードゥは三連の内、一連をはずしてタケシに預けたようだった。


この時、崋山の声が出なくなった。
再び首飾りを飲み込んだエルマの状態に戻ってしまった。

菊如はその喉から首飾りを取り出して左手に乗せて「これは飲み込めんやろ」と言った。

「いやだ」
と別の者が叫んだ。

菊如は急遽、床に結界を張り、その首飾りを入れた。


崋山と私二人で咳をしていた。

菊如は私を見た。
私も首飾りを持っているので咳をしているのか?
三連の首飾りは実体が前に、霊体が背中に封印されていた。


菊如は
「崋山にはまだ何かが入っている。首飾りにはまだ何かが憑いている。首飾りに憑いている」
と言って、その呪に言葉を掛けた。「出て来たら?出て来なさいよ。隠れてないで」

すると、崋山は突然ネコの姿になった。右足を立て媚びるように言った。
「早く出しなさいよ。首飾り。あと少しだったのに。ヒヒヒ」
女の声だった。なよっとしていた。薄笑いをしながら菊如にささやいた。

「首飾りとか、興味ないでしょ。たかが首飾りよ」
と菊如が言うと、ネコは言い返した。
「ふふん。たかが首飾りだから、こっちにちょうだい」

菊如は憮然として言った。
「私には興味が無い」
「だからこっちに」
ネコは招き猫のような手でもらう手振りをした。

菊如は突き放して言った。
「自分で取ったらいいやん。人に頼まなくても。今まで失敗したんでしょ」

ネコは菊如を見つめながら床を爪で削った。
「フフフフフ」
顔を寄せたり、引いたりしながら、あぐらをかき、右ひざを再び立てた。

菊如は
「そういうことか。じゃあ渡しましょうか。欲しいんでしょ。別にいいよ」
と要らない振りをした。


するとネコは喜び、左手で手招きをし、ニヤリと笑った。
しかし、自分で取ることは出来ないようだった。

座っている人の間を四足で歩きまわり、白皇に近づくと、「ねえ、来て」と言った。

私の背中を指さしながら、
「分かる?背中。黒いのがついている。あのナイフをはずして!彼女が危ない!刺さってるの」
とささやいた。実に悩ましく媚びを売るネコだった。白皇は目を白黒とさせていた。

突如、菊如が歌い出した。
「お魚を抱えたドラネコ♪皆が笑ってる♪」

すると、ネコは菊如の前に戻り、挑むような眼つきで、その膝に手を乗せた。

菊如はネコを見ながら「ケルゲロス。配置せよ」と宣言すると、
ネコは「早く渡しなさいよ」と迫った。

「渡してもいいけど、知らんよ。何が起こっても知りませんよ。いいの?」
と言って、菊如は私の首に掛かった見えない首飾りをはずし、
「あなたの言った通りにするからね。ハイ」
と言って、その口に入れた。

ウ~~~~。シャ~~~~。ネコは苦しんだ。

菊如は唱えた。
「そして、それは輝き始める」

ウ~~~~

「どんどん輝き始める」

苦しんだ挙句、ついにネコは失神してしまった。

菊如は水晶にタケシが飲んだ物とネコの口から取り返した物を入れた。
「もう一個は何処にある?ルカ伝第3章2!」

私は胸の奥が熱い。
私は「何か言いたいみたい」と言った。

<20200124>


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ウーナⅡ11 エルマは守らねばならなかった ネコは欲しがった_c0222861_15441632.jpg

by lunabura | 2020-01-24 21:29 | 「ウーナⅡ」 | Comments(0)

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