2021年 08月 13日
15 如月、田心姫 三つの過去生がいっせいに出ていた
田心姫は、急に明るい表情になって、人懐こいようすで言った。
「宮地嶽神社の光の道を見ましたか?
あの裏側です。
陰と陽なんです。「陰の道」もできるのです。
それを頼りに封印を解いてください」
「封印されているのですか」
「鎖が繋がれています」
「八咫烏がしたのですか」
「大きな石に、見えぬ鎖が掛かっています」
「時代はいつか分かりますか」
「1382」
!!! ???
あれ?中世時代?
どうなってるの?田心姫が中世時代?
この時代は、津屋崎地方には磐井の末裔の一族がいて、宗像族が侵略した時代じゃなかったっけ。
宮地岳山頂にも山城があった。
ちょっと調べんと分からん。
「宗像族が宮地嶽の一族の所に侵略して百姓に落としたという頃ですか」
「もともと、あそこに坊主がいたでしょ」
坊主とは、鑑真の弟子のことだ。突然、椎ケ元観音の所で崋山に懸かった人だ。
「ああ、椎ケ元観音の所」
「神社ではなく、坊主がいた場所です。
今みたいに大きな宮ではありません。私達の時代は仏も神も同じでしたから。
一緒に祀り、その隔たりはありましたが」
「地震が襲って、地震を鎮めるためだったのですか」
「見たこともないことが起こって。心が…何かは分かりませんが、心が巫女になりました。山に向かわねばと私は思いました」
「それは六ケ岳ですか」
「そうです」
「あなたが亡くなったのは六ケ岳の所ですか」
「私は死んでません、その火山、火口に身を投げました」
――死んでない?火口に身を投げた?
「あれ、今度はガードゥの時代になった」と私は言った。
この女性が語る時代は混じり合っていた。
沢山の記憶の中から、感情が強い所が脈絡もなく出てきているようだった。
このため、私たちは一旦中断して整理することにした。
如月の過去生が一度にいくつも現れて、脈絡なく話していると判断した。
過去生の三つとも女性だったために、何処で代わったか、気づかなかった。
内容から次のように分けてみた。
ガードゥの時代:六ケ岳に降臨して、ガードゥの身代わりになって身を投げた三姫の一人。
宮地嶽神社が出来る前:巫女(如月?)として宮地岳を祀ったのち田心姫として祀られた。
室町時代:如月という名の時、烙印を押された?1382年。
八岐大蛇については、崋山が「八岐大蛇はマグマの化け物のことで、黒い恐ろしいものをオロチと表現してる」と説明した。
話の中には、封印を解く鍵が出ていた。
「光の道」が出ると、裏に「陰の道」が出来るという。
恐らく、その変換点は宮地嶽神社の元宮があった場所だろう。
「陰の道」を辿って封印を解くことになる。
「陰の道」は古墳の方に続いているのは分かっていた。
石は何処だろう。
石に鎖が掛けられている。その鎖を取れば封印は解ける。
石…。
宮地嶽神社にある石と言えば、山頂の磐座しか思いつかないが…。
その三つの過去生が崋山の額に三つの腫れ物となって出ていた。
崋山は、その一つひとつがどの時代か把握していた。
ここで仕切り直して、ウーナとガードゥの時代にアクセスすることにした。
<2020813>
プレヴュー画面では字が揃っているのですが、実際の画面では字が大小変化しています。直らないので、見づらいですが、当方ではどうにもなりません。我慢してみてください。








