2021年 12月 06日
23 セオリツと六角形の箱
崋山が説明した。
「魔物からしたら、次の生け贄を出せという事だけど、セオリツを生け贄にするのはもったいないと考えた。聖を邪に持って来ても、それをしのぐ力があるとゴルゴンは考えた。
セオリツを取り込まずにコマにしたいと。セオリツはコマに使えるので取り込むのがもったいなくて、魔物に取り換えた」
そうすると、魔物になったセオリツはゴルゴンとは別の存在ということか。
話が一段落すると、タギリの魂をユウに戻した。
ところが、崋山の中に何か残るものがあった。
「何だろう?何か残ってる」と崋山が言う。
菊如がそれを採り出して、崋山の額に入れて精査することにした。
すると、それは六角形の箱だった。
そう、双子のもう一人、応神のへその緒を入れた箱だ。
この箱は、六ケ岳でそれを守っていた犬神が、「この箱で修復できる。後に必ず必要となる」と言ったものだ。
波折神社のセオリツ姫が説明した。
六ケ岳の魔の元に行く時に、この箱を持って行きたくなかった。それでセオリツはタギツに預けた。これがないと、セオリツはこの世に戻って来れない。
三つに分かれた分霊を一体にする時、これが必要だという。
説明を聞いたあと、菊如がそれを崋山の胸に戻そうとすると「駄目!ここは武器庫!」と言って拒否した。
――武器庫だって!!!いいな。いいのを持ってるなあ。私も欲しい。入れる武器は無いけど。(笑)
私はそう思いながら二人のやり取りを見ていたが、ついに菊如の方が折れて、自分の胸に入れた。
あとで、菊如が「るなさん、最近、六角形の箱、って何度も言ってたよね」
と言う。
――そうだね、これが最終章なら、伏線が回収されないとね。
と、思ったが、口にはしなかった。
「それでは、神輿がそろそろ戻って来ますので、わたくしはこれにて」
そう言うと、セオリツ姫も戻って行った。
さて、話の中にセオリツがピンクの衣(オーラ)をまとっていた話が出て来た。
それを聞きながら私はワダツミの神から聞いた話を思い出していた。
帰宅して改めて、その部分を読みかえした。それは次のような言葉だ。
「セオリツ姫とは固有名詞ではない。人の名前でもない。物の名前でもない。現象の名のことだ」
「入ってはならぬ島に船が入ろうとして沈没したり嵐が来たりすると、それをセオリツ姫が守ったと人々は言った。
セオリツ姫はこの大海原すべてだ。
大海原すべてがセオリツ姫だ。
水平線がうすいピンクに染まる時がある。あれがセオリツ姫だと人々は言う。
ピンクに染まると嵐が来る。空もピンクに染まると雨が降る。あれをセオリツ姫の衣と言っている」
これは原始セオリツ姫の事だ。
「脇巫女」時代のセオリツは生きた人間で、龍の館から連れ出されて、何か大きな事件に関わったらしいが、きっとワダツミに関連することだろう。
そのために、今もなお海の香りと共に封印されているのだ。
2021年の10月10日はこうして新たな課題を貰うことになった。
あれから二か月経つが、まだ私達は動いていない。
不明だった一つの神社については、いくつものコメントをいただいて感謝している。
時期が来たらいずれの神社のことか、分かるだろう。
豊国の東の浜にはいくつかワダツミの宮がある。
来年1月のバスハイクでは、この候補地の一つに参拝することにしている。
お楽しみに。
<20211206>








