2022年 05月 07日
25 脊翁律(せおりつ)2 海と空とすべてをつなぐ宇宙神だった
糸島の綿積神社。
珊瑚の前で崋山に懸かった女性に私は尋ねた。
「どなた様ですか」
「よくぞ来られました。この時を待っておりました。
三つに分かれた私の魂は、今、臍の緒(へそのお)と共に一つにまとまります。
そして、一体となり、今、この国を覆おうとしている大きな力を打ち祓うべく、八百万(やおよろず)の神々、海の神、山の神、すべての神々が立ち上がり、今一つとなる。
その最後の神が、生け贄となった私を救い出す。
この国の様々な者たち、ワダツミの血を引く者が私を探しております。私の姿を。
私が蘇ることを待ちわびている者たちは、すべてワダツミの者たちです。
長い長い時の流れの中で様々なことが起こりました。しかしすべての事が思い出となり、様々なことがありながらも、今、この時を経て、また一つとなる。今その時を迎えたのです。
今、私がこの地に一神となって戻り、闇の者と戦う神々が立ち上がり、剣の輝きを取り戻して立ち上がるのです。この私の臍の緒と共に。
この臍の緒三つの分霊を六角形の箱に入れて、私は一つとなりましょうぞ。そして、ワダツミの神の元へ。
私の力とワダツミの神の力とが一つになる時、この地球全体の灰色の雲と取り除くことが出来ましょうぞ。
そして、私はその事が終われば、また大海原に戻って行きます」
名前が出ていない。私は念を押した。
「あなたはセオリツ姫ですか」
「セオリツの名を継ぐ者、と言った方がよろしいでしょう。
セオリツというものは、この地球全体を覆う音のこと。
名前の由来はセイ・オウ・リツの三つの漢字からなっています。
脊翁律と書いて、セイ・オウ・リツ。
脊翁律という名前は空と海をつなぐ宇宙の神。この世は大半が海、そして空。その後に地というものが出来上がっているのです。
その古来の、まだ陸地が出来ていない時、海と空とそのすべてのものをつなぐ宇宙の神の名、それがセイ・オウ・リツ。
この国の者たちが私という宇宙神を、国津神、天津神よりも古来の、この宇宙全体がまだ空と海の時に、空と海を培う(つちかう)、その宇宙神として、セイ・オウ・リツと呼んだのです。
人間が出来てきてセイ・オウ・リツ。
この国に来た時、セ・オウ・リツ。
宇宙の言葉を聞ける者が出て来て、セ・オ・リツ。
漢字で名前を付けた人が出て、「瀬織津」に変わって、まるで女神を司る形に変化しました。
私の存在は個ではなく、自然、災害、自然の成り立ち。それがセイ・オウ・リツ。
リツとは川の流れのように自然が移り行く旋律。
森羅万象がリツ。
私の始まり。
人の祈る所に神は神を造ります。
人の祈る所に神は宿る。
ひとしづくの祈りでも神は宿ります。
すべての天変地異もリツ。
まるで旋律のような、時の流れとしてすべての流れをリツと。
また、始めないといけない時が来たのです。
創りなおさねばなりません。
天変地異も世の人々は受け入れなければなりません。
何故なら、この地球は人間のためだけの物ではないからです。
災害で多くの人が亡くなって人間は悲しく泣きわめく。
そこから立ち上がる。
未来を目指す。
すべて過ぎて行く。
そして、またそこから流れて、八百万の神たちはそれぞれの役割を果たし、人間に力を与え、人間を育てる。
すべての流れの中で、元の位置に戻す。
それはまるで天の旋律。
天津太祝詞の旋律。
すべて過ぎて行く。
セイ・オウ・リツとは、すべての流れ。
宇宙の流れ。
元の位置に戻すのです。
元の姿に戻り、ワダツミと」
<20220507>








