2022年 09月 26日
フォマルハウト星 加茂星 和布刈星 引津星
SNSでフォマルハウト星の名を見てから、その言葉がずっと心の中で響いている。
確か、鍛冶と関係がある星だったな、と思って、真鍋大覚の本を引き出した。
『儺の国の星拾遺』p5に出て来た。
フォマルハウトは秋の彼岸が過ぎる頃、夏の華やかな星々の宴が終わると、ポツンと一つ静かに瞬く星だという。
今日は9月26日。
ちょうど彼岸が過ぎたばかりではないか。まさに、フォマルハウトが輝く季節だ。
「ポツンと一つの星」。
これを「加茂星」(かものほし)と呼ぶ氏族がいた。
もちろん、賀茂氏だ。
その神は一ツ目(ひとつまなこ)の神、すなわち片目の神。
ちょうどススキの穂が出る今の季節、加茂神はススキの穂に目を刺されて片方の目が見えなくなったという昔話を真鍋は紹介していた。
実際は炉の火加減を熟視するために、片目をつぶったことから、そう言うようになったとも記す。
ろうそくの炎の色をじっと見ていると、すぐに色が分からなくなる。
片目ずつ交互に見れば、確かに色を判別することが出来る。
真鍋大覚のこの話を裏付けるように、実際に熊本県には薄神社がある。
それは別名「一つ目神社」とも言う。
その神社の神門を守る神像の目は片目だった。
綱引きで片目を失った神の話が伝わっていた。
そして、神殿の裏手には砂鉄の選鉱施設が残っていた。
それが飯塚市の鹿毛馬神籠石(かけのうまこうごいし)と大きさも内容も同じだと以前投稿した。
ちょうど、今の季節が蹈鞴(たたら)の金炊(かなたき)の仕事の最盛期だ。
フォマルハウトは「ひとつめぼし」とも呼ばれた。
昔の富登多々良(ほとたたら)の風口(はぐち)の形容でもあったという。
それこそ、一昨日の志摩国のバスハイクで蹈鞴の羽口(はぐち)を見たばかりだ。
この羽口は粘土を焼いて出来ていたが、奈良の纏向遺跡で出たのも博多式の羽口だ。

画像の蹈鞴は進化した形。
フォマルハウト星は和布刈星(めかりのほし)とも言った。
玄界灘の冬の荒波で打ち上げられた海藻を和布(め)という。
紅藻、すなわちトコロテンやオキュウトの原材料だと真鍋は記す。
綿積神社には玉藻とも呼ぶヒジキが供えられていた。

そこの海は引津(ひきつ)湾と言い、どれが玉藻かと、探して楽しんだ。
この引津がついた引津星という星があり、これもまたフォマルハウト星のことだそうだ。
これはフォマルハウト星が南の魚座にあることから付いたもので、語源は魚の胡語(中東付近)Pikis(ピキス)、或いはIxis(イクシス)から来ている。
古代ではハ行はパ行で発音していたので、引津はピキツと発音しており、ピキスと同じだ。
何だか、一昨日のバスハイクの内容と重なりが多くて、難しい真鍋の話が理解しやすくなった。
今日はざっくりと書いたが、きちんと書くとなると、一万字は必要みたいだな。
備忘としておこう。
<20220926>








