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ひもろぎ逍遥

2020年 01月 13日 ( 1 )

ウーナⅡ3 ジザール 首飾りを欲する金色の蛇


崋山がリーディングする間、後ろの方に座っていた星読が「痛あー」と何度も声を挙げ、左膝を抱えていた。
膝を痛くさせている存在が居ると観た菊如は、話が終わると、それを取り出した。


それは金色の蛇だった。

崋山が自らに取り入れて語らせた。
「わが地を荒らす者、許すまじ。口から入り、体中を駆け巡る」
金の蛇は怒っていた。

菊如は驚いて、
「この人は何をしたのですか?何かございましたか?」
と尋ねた。この人とはもちろん星読のことだ。

すると、金の蛇は、
「われらの鏡を太陽の神殿から盗んだ。われらの地より出ることは許すまじ。われら四士(しし)はピラミッドの墓を守る者。この地を荒らすこと許すまじ。あの者、この地に入り鏡を盗もうとした。我が神殿は四方を四士が守っている。わが体は蛇。右は王冠、左は鷲。その奥はイノシシ」
と答えた。

金色の蛇はピラミッド、神殿を守っていた四士の一つで、鏡を盗み出した星読を追って、ここまで来たらしい。


「お名前は?」
「ジザール。われらが王・アヅルの墓に、共に眠る姫。この者が鏡を盗もうとしたスキに姫が連れ去られた。ガードゥを探し、姫を連れ戻さねばならない。

やっと見つけた。
姫とガードゥを見つけ、ここに来た。手ぶらでは帰られぬ。代わりにあの者の胸に掛かる首飾りをよこせ」
と言って、私の胸を指した。

菊如は尋ねた。
「首飾りの意味は何ですか」
「姫の代わりだ。そこで手を打つ。われを信じよ」

「本人でなく、首飾りで手を打つのは、何か違う気がしますが」
「われを怒らすな」

「首飾りは元々誰の物ですか?そちらの物ですか?」
「王と共に埋められたもの。持ち主が誰とか、関係ない。そなたらの世界では理解など出来んわ」

「人の物を取ったらいけないのでは?何故、首飾りを」
「それで我慢しようというのだ」

「ホントはそれが欲しいんでしょ。彼女の背中に封印が掛かっているんです。シュメールの暗号で。
砂漠の砂の蟻地獄に行きたいのですか」

菊如は金の蛇を脅した。蟻地獄と聞いて、金の蛇は震えあがった。
ひと悶着あったが、結局何も取らずに去った。
星読の膝の強烈な痛みは消えた。


終わってから崋山が説明した。

金だけど、よくない蛇だった。王冠を着けた蛇。ウーナの背中に首飾りが入っている。ガードゥが封印した痕が、あの傷。姫はシュメール人だった。

エジプトの王が死んだので、姫が傍に殉葬された。そのピラミッドを金の蛇たち、四士が守っていた。

ウーナはもともとシュメールの姫だったが、特殊な能力があったのでエジプトに盗まれて、王の傍にいた。王が死んだので一緒に埋葬されることになった。

王の葬式のために三日前から別の部屋で準備をする。ピラミッドの中には運搬人たちが並んで副葬品を運んでいく。家来たちも一緒に埋葬される。三日目の夜に生きた人も入る。そして黄泉の国に王と共に旅立つ。

三日目の夜のことを知っていたのが星読。スパイだった。運び人として入った。

殉葬される時には毒薬を飲むが、星読が姫に「今日、助けが来るので、この薬を飲むように」と別の薬を渡した。仮死状態になる薬だった。

ウーナは見知らぬ男を信じるしかなかった。この仕事は人の懐に入るのが上手い星読が選ばれた。この時、暗号を伝えた。

まわりは敵ばかりだが、星読には姫に信じさせるものがあった。その暗号はシュメールの暗号。

月夜の晩。風は無かった。


星読は鏡を盗んで騒ぎを起こし、四士が駆けつけて結界が崩れる間に、ガードゥの一族が姫を盗み出した。

姫は殉葬される時、最高の飾りつけをされていた。冠も大きい。それが人に見つからぬように毛布を被った。他の三人の女も同じ毛布を被って、姫を守りながら逃げた。
 

ガードゥの一族の男たちは四人の女性を守って、戦いながら船に向かった。

大勢の戦士が追いかけてきた。その姿は上半身は裸で、両手に刃よけの腕輪をつけ、銀色の兜(かぶと)を着けていた。その兜の上部には赤色の鳥の羽のような飾りがついていた。腰布を巻いていた。赤色でカーテンのフリンジのような飾りがついていた。
靴はサンダルで、脛まで蛇が巻き付くような紐結びをしていた。


ガードゥの目的はシュメールの姫を鞍手の六ケ岳に連れて行くことだった。

崋山はそう説明をした。

――王冠をつけた金色の蛇。
これに私は見覚えがあった。何かの本で見たのだろうか。あとでネットで探したが、見つからなかった。


後日、星読が次のような言の葉を送って来た。

<闇と光が交わるとき
光の民 闇の民
アマテラスとツクヨミ

月と太陽が一つになるとき
この地を治める者 あらわる

星に導かれし者
この地に集う。>

(20171110)


何だか「脇巫女」の始まりと似ていた。何かの手掛かりになるかもしれないので記しておくことにした。


<20200113>







ウーナⅡ3 ジザール 首飾りを欲する金色の蛇_c0222861_15441632.jpg

by lunabura | 2020-01-13 17:53 | 「ウーナⅡ」 | Comments(0)

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