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カテゴリ:「ウーナ」( 69 )

ウーナ67七つの珠28 貴布祢神社2 ウガヤは名も無き人として死んだ



ウーナ67

七つの珠28 貴布祢神社2 

ウガヤは名も無き人として死んだ
 



七つの珠をすべて奉納し、法具を手に入れた夜、菊如たちは法具を精査した。
翌日、結願の結果を崋山が知らせてくれた。









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貴布祢神社に祀られている八大龍王は青い龍だった。
1300年頃にここに祀られ始めたのだが、汚れて朽ちかけていた。
それを癒すと本来の姿に蘇ったという。

そして、ウガヤフキアエズついて結願をしたらしい。
なんと、この白砂清松の企救の長浜で起きた事件が出て来た。

サワラビメのミコトがウガヤフキアエズを殺したという話をしていたが、殺したのはやはり別者の方だったという。

ウガヤフキアエズは船に乗って陸伝いに東に逃げた。
ウガヤは黒い衣装で、短い烏帽子のようなものを被っていたという。

そうして着いた所がこの小倉の企救の長浜だった。

ところが、ここでは二部族の間に戦いが起きていて、何も知らないウガヤフキアエズは戦いに巻き込まれて死んでしまったのだという。

名も無き人として。

この戦いから赤坂という地名になったとも。

ウガヤフキアエズは歴史的にその功績が伝わっていない。
名も無き人として死んでしまったとしたら、確かに伝わるものはない。

ウガヤフキアエズの記憶を持つ白皇が貴布祢神社の境内に入ったとたん、頭痛を訴えたのはこの時の記憶だったのか。


崋山が言うには、
当時、海の民と陸の者の争いも起きていた。
陸の者からみると、ワダツミの神は津波や竜巻、台風をもたらす悪神なので、封印されたのだという。

話が一段落して私は尋ねた。
「ところで、和布刈神社で白皇の左肩に預けた龍神については、どうだった?」
「あ、まだ聞いてない」

今も左肩で待ってる?
待ちかねて出ていった?

気になるところである。



異世界小説
20180720







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by lunabura | 2018-07-20 21:24 | 「ウーナ」 | Comments(2)

ウーナ66 七つの珠27 綿積神社2



ウーナ66

七つの珠27 

綿積神社2
 



私たちは早春の糸島の桜谷を後にして、船越の綿積神社に向かった。


前回、間違ってここに迷い込んだことも、今では意味があるように思えた。
見慣れた景色。

ここにはアジャーシタという不思議な女性が居た。
豊玉姫が上の方にいるというが、結局見つからなかった。





さて、珠を奉納して法具の鍵を貰うとしたら、どこだろうか。
すると、目は沖にある岩礁に釘づけになった。










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あれこそふさわしい。
きっとあそこだろう。










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しばらくして、案の定、菊如が指を差しながら、白皇に説明をし始めた。
祝詞を上げ、珠を献上すると、鍵がその手に入った。
白皇は「胸が苦しい。バクバクする」という。

崋山は上から豊玉姫の分御霊(わけみたま)を貰ってその胸に入れた。
その瞬間だった。
有線放送が「夕焼け小焼け」を奏で始めた。
「5時ぴったり」
四人は大笑いした。
これもまたサインだった。









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その後、崋山は石段を下りようとして、
「ここ!ワダツミの神の宮殿そっくり!」
と言い出した。










そう、この境内は参道を中心として左右対称に庭園風になっている珍しい境内なのだ。シンメトリーなしつらえは西洋風のたたずまいだ。
現代の造園ではあるが、海の底のしつらえを無意識に反映した宮殿ということか。

さて、これで七つの珠の奉納をすべて終え、七つの法具を手に入れた。
あとは、5月の大島の祭典を待つのみとなった。


しかし、あの岩礁には前回は気づかなかった。
どうしてだろう。
そう思って画像を確認すると、前回は満ち潮のため、波頭が見える程度だった。
この日、この時でないと、あの岩礁は現れていなかった。








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やわらかな桜の開花。
この年、恋い焦がれた一番花が目の前にあった。



ウーナ23



ウーナ24




2017年11月11日から2018年3月11日、3月24日と、糸島に通った。
書き残しておいてよかった。今読み直すと、答えは既に与えられていた。

麗しい糸島のワダツミの物語。


異世界小説
20180719







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by lunabura | 2018-07-19 21:26 | 「ウーナ」 | Comments(0)

ウーナ65七つの珠26 コノハナサクヤ姫とコケムス姫



ウーナ65
七つの珠26 

コノハナサクヤ姫とコケムス姫
 



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この若宮神社には古計牟須姫命と木花開耶姫命が祀られている。

崋山に懸かっているイワナガ姫に、この神社の女神たちのことを尋ねた。
「ここには古計牟須姫と木花開耶姫が祀られていますが」
「コノハナサクヤ姫はこの地にはおられません」

「富士山ですか」
「この糸島のサクヤ姫はわれらの思いの集合体でございます。

桜の花が、桜前線が、少しずつ北の方に上っていく、まるで天女のように上っていく、暖かい空気、それらを含んだものがサクヤ姫でございます。

また、コケムス姫とイワナガ姫はこの地では同じものと言われますが、違います。

コケムス姫は762年(あるいは762年前)、小さな祠に祀られてからでございます。
元はこの国ではございません。

今で言えば、ここより海を渡り、半島の左下、姿は目も髪も黒い。怒っているような言葉を話す所にいました。

ある人が石に御魂を封印して、ここに連れてきたのです。
イワナガと似ていると思って。

いつしか同一視され、イワナガ姫となり、ここに祀られ、山の奥におります。
厭な思いはしてはおりません。
神々の思い。
私はこの地の者ではございませんから、ひっそりとしております」



木花開耶姫と並んで祀られているからだろう、古計牟須姫はいつしかイワナガ姫と同一化されていったという。
名前からして、働きは別のものだ。

古計牟須姫について尋ねた。

「コケムス姫とは?」
「苔はどんな所にも緑を生やし、増えていきます。
何も無い所から生え、どんどん子孫を増やす、それがコケムス姫でございます。
子孫繁栄。
この地には、子を生めない方が多くいたので、石に願をかけました。

子を欲しいという人々の思いが、漁師の子が生まれてほしいという思いが、詰まった石でございます。

それが一つの形になって、子を生めない人が他所からも、ここに祈りに来るようになったのでございます。
私の力ではございません」

ここには陰陽石が祀られている。






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この石のことだろう。



「コノハナサクヤ姫は人々に春を呼び込む神でございます」

サクヤ姫は春をもたらすというが、「春」には、これからの時代、一度冬を迎える意味が隠されているのではないか。そんな疑問が生じた。
北からのミサイル実験が連続して、不穏な空気が漂っている日々だった。


「その前に日本の冬が来るのですか」
「いつも危険と隣り合わせでした。そのために神々が動き、今までは安泰だったのです。新しい時代に新しい考えがある人たちがこの国を動かします。

「どうにか安泰だったということは、これからどうなるのですか。戦いがあるのですか」
「表向きで騒ぎ、奥で脅威を振るう者、陰でひっそりとねらう者、この地を狙う者がいます。が、案ずることではありませぬ。

日本はいざという時はしっかりと立ち上がります。
神々が動き、しっかりと守ります。

あなたたちのように、神々の思いを受け取る者たちがひっそりと、この地を守ろうと現れるのです。
代々そうして来ましたから。

静かなこの地でそれを願っております。永遠に続くように」

そう言ってイワナガ姫は去っていった。




異世界小説
20180718





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by lunabura | 2018-07-18 23:13 | 「ウーナ」 | Comments(2)

ウーナ64  七つの珠25 イワナガ姫



ウーナ64

七つの珠25 

イワナガ姫
 



糸島の桜谷。若宮神社。
数輪花をつけた桜の木の根元に「繁栄の種」を納めたあと、私たちは本殿に行って参拝をした。

崋山は裏手の崖をずっと見ている。
そして何者かが懸かった。それはイナリだった。

菊如が尋ねる。
「いつからここに?」
「1872年から。ここを建て直し、われらは要らぬ存在。川べりに御社があった」
そう言うと、山に向かって狼のように遠吠えをした。

「ここのことを教えてくださいな。どなたかいらっしゃる?もともとどなたが居られたの?」
そう尋ねると、イナリは去り、代わりに女人が懸かった。

「はじめまして。菊如と申します。どなた様ですか」
「わたくしはこの祠の地に休むイワナガでございます。あのイナリたちはこの奥に入らぬように守っている者でございます」

私が尋ねることになった。
「桜の木に納めた繁栄の種について教えてくれませんか」
「わたくしの思いと神々の思いと暗い森の中。
その中に一厘の花が咲く思い。

コノハナサクヤ姫と共にこの地に舞い降り、あの木に始まるのでございます。
全国に回り、この地に戻り、再びあの木から始まるのです。

暗い世に花を咲かすコノハナサクヤ姫。
花が咲くことをこの地より、コノハナサクヤ姫が始めるのでございます。

すべてが始まり、暖かい日が始まり、寒くて花の咲かぬところに花が咲き始めます。
日本の暮らし。

この地を守り、日本の国が乗り越え、また花を咲かせるのでございます。
必ず、どんな花も、その花を咲かせます。

この周期をここからすべて見守っているのでございます。
今日植えた種はさまざまな人と共に、暖かな空気と共に日本に広がっていきます。
わたくしはここに眠ります」


イワナガ姫はコノハナサクヤ姫と共にこの地に舞い降り、
あの桜の木から花を開かせていくのだと言う。

この谷は暗くて寂しい。
その暗さに意味があった。
陰から陽へ。
冬から春へ。
その自然の周期がこの地から始まるのだという。

陽極まって陰に転ず。
夏が極まると冬に向かっていく。
来る年、来る年、イワナガ姫とコノハナサクヤ姫はこの木から始める。

桜谷の持つ意味は人間の想像を超えていた。

菊如はかつて一粒万倍(いちりゅうまんばい)の日に
ここに来るように告げられて祈祷をしたことがあるという。

その物語もここから始まった。





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異世界小説
20180717




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by lunabura | 2018-07-17 21:38 | 「ウーナ」 | Comments(0)

ウーナ63 七つの珠24 糸島桜谷若宮神社 繁栄の種



ウーナ63

七つの珠24 

糸島桜谷若宮神社 繁栄の種
 



私たちは北九州を離れ、糸島に向かった。
菊如も途中で合流して、四人になった。

細石神社で預かった「繁栄の種」を納めるのは船越桜谷の若宮神社だ。






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今年は桜の開花がかなり早いが、それでも3月24日なので
谷あいの桜に花が開いているのか心もとない。







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しかも、桜の木があるのかどうかも分からなかった。
神社には桜はつきものだが。








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しかし、それはすぐに見つかった。
暗い谷の中、光を求めて横に横にと伸びていった一本の桜。

その枝先に桜が数輪咲いていた。








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その表皮は桜とは思えぬ様相をしていた。

私は宝箱から「繁栄の種」を両手で受け取った。

「あれ?暖かい」

細石神社では涼しかったエネルギーはほんのりと暖かくなっていた。

それを根元に納めた。

すると、太陽の光が急に強く差し込んできた。









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役目を果たせた印だ。
そう思った。



異世界小説

20180715




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by lunabura | 2018-07-15 21:29 | 「ウーナ」 | Comments(0)

ウーナ62 三女神はオリオンの剣から生まれたのか?



ウーナ62

三女神はオリオンの剣から生まれたのか?

 

あさって、7月8日の歴史カフェ「シリウス」の中で
六ケ岳の「シリウスの出」を確認するのだが、
パワーポイントでその準備をしていて、ふと思うことがあった。

それは三女神が生まれたスサノオの剣とは、オリオン座の剣のことではないかと。







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左上は六嶽神社に伝わる絵馬である。三女神が崎門山に降臨している。
真ん中は三女の市杵島姫だろう。
両脇に姉神がいて、二人で三女を励ましているようにもみえる。

三女神の背後には男神群が一列になって控えている。

余談だが、私は長野の戸隠に泊まった時、
一列になった神々の夢を見たことがある。
そっくりなものをこの絵馬に見つけて驚いた。

この絵馬は形式化した絵馬とは全く違う、大変貴重なものだ。

絵馬の三女神の下には二つの山と一つの谷が描かれている。

これが何の山か。
左下にチェリーが作図してくれたものを置いた。
上と下を比較すると、
三女神が向かっているのが崎門山だと良く分かる。

右の写真は一昨年、私が撮った六ケ岳の「シリウスの出」で、
分かりやすいように白い点を重ねている。


絵馬と写真の山の形が一致している。

写真では、シリウスが羽衣山山頂に昇った時、
オリオンの三ツ星が一列になろうとしていた。

私は二回目の撮影の時、社殿の上でシリウスと三ツ星が一列になるだろうと予測して
社殿の前で撮ったが、上手く撮れていなかった。

「三ツ星は三女神みたいだね」
という星読の言葉になるほどと、その時は納得した。

が、今改めて見ていると、オリオンの三ツ星とは住吉三神で男神だ。
これが女神となると、別の民が生み出した神話か、
と考えながら画像を比較していた時、
「三女神は剣から生まれた」
という言葉が胸の中から響いた。

そうだった。三女神はスサノオの剣から生まれたのだ。

「剣?写真の中に剣があるではないか」
そう、「剣」はオリオンの腰に下がっているのだ。

これが、絵馬に近い。

「三女神は崎門山に降臨した」と
「筑前国風土記逸文」に書かれた神話は
この自然現象から生まれたのではないか。

まさに、鞍手の神話なのだと風土記に書かれているのだ。

そうすると、狩人のオリオンをスサノオと見立てたのかもしれない。


この六嶽神社の歴史としては、
ヤマトタケルの命令で長田彦が祭祀をするようになるのだが、
そのはるか昔、この現象を発見した民がいて、
この景色をこよなく愛し、剣神神話を紡ぎ出したのだろう。
それが紀元前700年ということだ。

その民とは物部氏か。

長田彦もまた物部氏で、香月姓をヤマトタケルから授かる。

さらに数百年経った時、宇佐から来た神官によって、
三女神信仰の優位性を奪われることは既にブログに書いている。

これまで、手探りだった六嶽神社の歴史を一つの流れとして捉える時が来た。

それを明後日の歴史カフェでシェアできる。




異世界小説 


20180706



歴史カフェ福津
7月8日(日)第19回 2時~4時
シリウス 真鍋大覚の世界 ー倭人の暮らしと渡来の記憶ー
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7月14日(土)第4回 3時~5時
1部:綾部八幡神社 糸島で亡くなった来目皇子と綾部一族と旗占い
2部:神功皇后の伝承 久留米~
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もしくは小城鍋島家Tenへ電話で
①氏名(フリガナ)②住所(市町村字)③714小城希望
会場:小城鍋島家Ten

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満席です
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by lunabura | 2018-07-06 20:57 | 「ウーナ」 | Comments(0)

ウーナ61 七つの珠23 貴布祢神社 北九州市小倉北区



ウーナ61

七つの珠23

貴布祢神社 

北九州市小倉北区
 






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手向山から西に約2キロ。貴布祢神社が鎮座している。
小倉駅にも近い。

今は想像もつかないが、ここは白砂清松の長浜だったという。
「企救(きく)の長浜」「企救の高浜」と呼ばれていた。
ここは小倉北区。
ここから東の門司大里まで砂浜だったのだ。

万葉歌が残されている。

 豊国の企救の長浜ゆきくらし
  日の暮れゆけば妹をしぞ思ふ

 豊国の企救の高浜たかだかに
  君待つ夜らは小夜ふけにけり

旅の長い夜に恋人をしのぶ歌だ。



企救といえば、菊とも書き、菊物部の名にその名が残っている。

「企救」の由来は「コンパスとサシガネ」を「北斗七星」に例えたことから来ていると真鍋は伝える。



この地域を「企救」と呼んだのは豊の国の宇佐の集団だそうだ。
ここは豊の国の最北に当たる。


さて、ここは菊如の依頼で立寄った。


http://www.kcta.or.jp/kaidou/shiseki/kokura/kihune/kihune.html
によると、祭神は
高淤加美神、闇淤加美神、上筒之男神、中筒之男神、事代主神、綿津見神、相殿に蛭子社、榊姫社、八大龍王社、役の行者(えんのぎょうじゃ)

祭神名を見ると、高淤加美神、闇淤加美神は若松の貴船神社(上巻9)、八幡東区の勝山勝田神社(上巻3)にも祀られている。
龍神であり、峡谷の水神、船玉の神でもある。

上筒之男神と中筒之男神は住吉三神の二神。
なんと、表筒之男神が祀られていない。

事代主神は恵比寿さまだ。

綿津見神が祀られていた。
綿津見神社社伝(下75)によると、
昔はワダツミの神を八大竜王、あるいは竜王と呼んだという。









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本殿の右手に八大龍王が祀られている。
それから、上記に書かれていない弁財天社があった。

ここは船人たちが必ず手を合わせて船旅の安全を祈った宮だったのだ。
小倉城建築の際、ここに遷されたという。

不思議なことに、境内に入るなり、白皇が頭を痛がった。

この時は思いも及ばなかったが、あとで縁の深い地だと分かった。









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北九州市小倉北区長浜町2-21







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by lunabura | 2018-07-05 20:41 | 「ウーナ」 | Comments(1)

ウーナ60 七つの珠22 手向山 北九州市小倉北区



ウーナ60
七つの珠22 

手向山 

北九州市小倉北区
 

和布刈神社を後にして、西へと向かう。
途中、手向(たむけ)山へ。









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門司港レトロインフォメーションに
「宮本武蔵の死より9年後の1654(承応3)年、武蔵の養子の宮本伊織によって建てられた武蔵顕彰碑があります。」
とある。

手向山という言葉はこれが由来だろうか。
古地図には何と書かれているのか見てみたい。

菊如は仲哀天皇との関連を感じるらしい。
確かに仲哀天皇は下関で8年間も天下を治めていたのだから、
北九州にも縁があり、洞海湾で戦った話も伝わっている。





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展望台から響灘が見える。
画像の中央より左手の工場群の奥に巌流島がある。
右手の奥には先程までいた和布刈神社。










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この山は標高70mほど。
防衛上大切な地形で一時期、軍の施設になった。

しかも、いかにもイナリ地形だ。
もともと稲荷社があり、古代に鍛冶集団がいてもよさそうに思われた。

一つの山に幾層もの歴史が重なっている。



ここは桜の名所。開花には少し早かった。



手向山公園
福岡県北九州市小倉北区赤坂4





20180703

今日は台風7号が接近しました。
只今、下関付近を通過中。
雨風が強くなったかな。

7月12日のバスハイクは満席になったそうです。




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by lunabura | 2018-07-03 21:48 | 「ウーナ」 | Comments(0)

ウーナ59 七つの珠21 和布刈神社にて



ウーナ59

七つの珠21 

和布刈神社にて
 


四人の都合が合ったのはそれから十日後だった。
残りの二つの珠を奉納に加えて私の担当の繁栄の種の奉納があった。

これは桜の咲く時という条件があった。
今年は桜の開花が例年よりかなり早い。
スケジュールを合わせると、3月24日しかなかった。

和布刈(めかり)は午前中指定だ。
菊如に午後の仕事が入った。
そこで崋山と白皇と私の三人で和布刈神社に向かうことにした。





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ここは神功皇后の本のために取材して以来だ。向こうの山は本州の山。



珠を奉納するなら、例の所に違いない。
そう、和布刈神事(めかりしんじ)の時に海に入る所。

旧暦の元旦の夜中にワカメを刈る神事が毎年行われているが、
それは安曇磯良が神功皇后に干珠満珠の秘法を授けたことが由来だという。

深夜、松明(たいまつ)を灯(とも)しながら
荒磯の岩場に白衣の神官たちが入っていく。

ワダツミの神の授けるものは海の中に入らねばもらえない。
神功皇后の時にそれを行ったのが豊姫。巫女だった。

海の中に入ること、それは禊(みそぎ)でもある。

安曇の者たちは海中に潜ってミソギをした証(あかし)に海藻を採ってくるのだ。





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本殿で参拝を済ませると、境内を案内しながら、
崋山のアンテナが感知するのを待った。






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本殿が食い込む巨大な磐座(いわくら)、







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本殿の右の磐座。
左手の稲荷社。



かつては神功皇后もここに立ち、
豊玉姫と山幸彦とウガヤフキアエズを祀ったという。

それは多分、あの志式神社で神と交わした約束だろう。
最後に九州を発つ時、干珠満珠を奉納したとも。

波と渚。
海と陸が交わるところ。

こここそ豊玉姫の家族を祀るにふさわしい。







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関門海峡では旗を掲げたいくつもの漁船が操業していた。




やがて崋山は海に向かう鳥居を示した。
やはり、あの場所だった。







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鳥居から石段を下ると波が寄せていた。

崋山はいきなり「あそこ」と海上を指す。
もうすでに波がそこだけ荒れていた。









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祝詞を上げるうちにその荒れた波がこちらにどんどん近づく。
荒れ方が激しい。

珠を捧げると白皇の手に見えない杖が乗った。

それは巨大な棍棒(こんぼう)のようなもの。
鬼の持つ棍棒のように突起が沢山ついている。
しかも、持つ方は突起がある方だった。

「イタタ」
目には見えない棍棒だが、白皇の指が腫れた。


これはイザナギとイザナミが国土を作り固める時に
コオロコオロと掻き回した杖だともいう。

それを縮めて収納すると、崋山が困った声で
「龍神が来ちゃった。どうしよう」と案じている。

「後で話を聞きますから」と言って、白皇の左胸の上の方に預けた。

そうだね。
今は別件で動いているから、話は後だね。


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拙著『神功皇后伝承を歩く』下巻100和布刈神社






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異世界小説 
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by lunabura | 2018-07-02 20:37 | 「ウーナ」 | Comments(3)

ウーナ58 七つの珠20 サワラビメのミコト3



ウーナ58

七つの珠20 

サワラビメのミコト3
 

「熱田物部ですか」
「ああ。サンジは日本の者ではない。海を渡って入って来たからな」

「サンジカネモチを使って邪魔をするのですか」
「我らが知ったのは、この国を攻めるに台風が邪魔をしたことがあるとな。
我らを邪魔をした者がいる。
海より上がって来た者だ。
その者たちはワダツミの神を祀っていた。

我らの時代の神とは、巫女的な霊能の存在をいうのだ。
だから巫女たちにワダツミの神を封印するように命じた」

ワダツミの神を封印したのはこの男だったのか。
意外にも簡単に犯人が見つかった。

 それにしても、この男の言う「海の一族が海より上がって来た」というのは一体どういうことだろうか。この男もまた、ワダツミの一族はホモサピエンスではないと言うのか。この男の証言を確認しておくことにした。

「ワダツミの神には肉体はあったのですか」
「ああ。エラをつけて海の底に住んでいた。
何故、上陸したのかは分からんが、海を離れ陸に上がったと聞いている。
会話も出来、海を自由に操る邪魔な存在だ。

そして、我らは海の民に勝った。ウガヤフキアエズを殺してな。
だが、大風が吹き、船もろとも沈められた。

しかし封印したら海は静かになって、いろんな物が来やすくなったではないか」

「津波を起こす力があったのですか」
「ああ。時には静かだが、時には嵐を起こす。
我らの船は風が無いと動かぬ。
だから、神とコンタクトを取るのはその一族だ」

「その一族とは?」
「その時代はアンジュラ族と呼ばれていた。アズラ…、アジュラ…」

「あづみ?それがコンタクトを取る一族だったのですか」
「もともと、ワダツミの神アンジュラから出て来た一族だ」

一族の名は思いがけなかった。その発音は私が推定した安曇という言葉の発音そっくりだったのだ。語尾のニュアンスが違うだけだった。

私は多くの漢字表記を並べて本来の発音を推定していた。
それは「アンドュム」。
「アンドュン」「アドゥン」と変化したという仮説を持っていた。
語尾の発音の差は異国人の聞こえ方の違いだと思われた。


「ワダツミの神が復活したらどうなるのですか」
「一番したいことは、海の底から入って来る者を止めたいのであろうなあ。
まあ、復活させてみろ」

「敵を押し戻すことができるのですか」
「七つの法具でな」

「何という国が入ってくるのですか」
「○国だ。そのために、この時期にワダツミの神復活のために動かされている。
ウガヤフキアエズがこの世に戻って来た。
わしはつられて引っ張られて、ここに出て来ただけだ。
じっくりと拝見させてもらおうぞ。
ちょっとおしゃべりをし過ぎている」

「本当はこの話を教えてたくて来られたんではないんですか」
「この国には大事にされたこともあるからな。打ち上げられた村では我々に握り飯やイモを食わせてくれた。その思いもある。これで恩は返した」

「サワラという地名が残っていますが、あなたの名前のサワラビメと関係がありますか」
「村は残っておる」
私の脳裏には吉武高木遺跡が浮かんだ。
この遺跡には剣と鏡と勾玉を持った一族が埋葬されている。
三種の神器を持つ一族として日本最古だった。
その地名は早良(さわら)の平群(へぐり)だ。
関係があれば面白いのだが。

この時菊如が尋ねた。
「サワラビ親王と呼ばれたことはあるのですか」
否定はしなかった。そして立ち去ろうとした。

私はあわてて尋ねた。
「あなたたちの神は誰ですか」
「わが神、スサ。荒ぶる神、スサ。
そろそろ良いか。ここは居心地が悪い」

そう言って崋山から離れていった。

この男は案外、私たちを応援する気持ちで出て来たのかもしれない。

海の神を封印したのは自分だと告白し、封印が解かれる目的を話した。


安曇も物部も今は関係ない。
神話とされる時代の戦いのあと、いずれの末裔たちも
我が国で連綿と命の鎖をつないできた。

遠い過去から子孫の安寧と繁栄を願う存在、
それがサワラビメのミコトだった。



20180624

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by lunabura | 2018-06-25 20:53 | 「ウーナ」 | Comments(6)
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