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ひもろぎ逍遥

カテゴリ:エジプト( 5 )

5エジプトシンボル オシリス2 ジェド柱に三笠宮は穀霊を見い出した オシリス神話


5エジプトシンボル オシリス2 

ジェド柱に三笠宮は穀霊を見い出した オシリス神話






オシリス神の姿については前回記したが、そのオシリスはジェド柱で描かれることがある。








c0222861_218522.jpg

これがそのジェド柱。護符として身に着けるためのミニチュアなどが見られる。
これがオシリスと同じというのだ。


『エジプト神話シンボル事典』によると、

「最もありうる解釈はジェドとは、もともとそのまわりに穀物の穂が幾重にも結びつけられた棒であったというものである。この柱は田舎の豊穣の儀式でひと役果たしたのである。それは柱が穀物のエネルギーがたまっている力のシンボルであったからだ」
とあり、訳もこなれていないせいか、理解しにくい。



これについて、明解な解説をしているのが『古代エジプトの神々』(三笠宮崇仁)である。


穀霊【オシリス】
そもそもオシリス神話は、農耕生活の中から生まれてきた。

本来オシリスは穀物―それは穀霊におって生を得、成長し、実を結ぶ生物―であった。」

とあり、ジェド柱に「穀霊」という概念を打ち出している。

これが日本人には良く理解できる。日本人と古代エジプトに共通する概念である。



一部を省略して続きを読もう。
「ジェド柱は―略―本来は植物の茎を束ねた柱だったらしい。

上方に横棒が数本あるのは、その柱に結びつけられた麦穂を表していると見られる。

そうすると、この柱が農耕儀礼に用いられたことは確かであり、ジェド柱には穀物のエネルギー、つまり穀霊が宿っていたことになる。

そしてジェド柱は「安定」とか「永続」とかを願う護符に用いられるようになった。」

と記されている。

ジェド柱はこの他、「シリウスの背骨」とも言われている。




さて、オシリスが冥界の王であり、穀霊でもあるということを理解するためには、オシリス神話を知る必要があるのだが、ウィキペディアを見ても要領を得ない。

オシリスとイシスは兄妹でありながら、結婚した。

この近親婚は古代エジプト人にとって重要なテーマを含んでいるからこそ、語り継がれたはずである。

神話はエジプトの数千年間の各地の話が集合して、形成されたものなので、ストーリーは簡単には描けないという難点があるのだろうが、『古代エジプトの神々』(三笠宮崇仁)に良くまとめられているので引用しよう。




<さて、大地「ゲブ」(男)と天空「ヌト」(女)との間に生まれたオシリスは、すぐれた王として全エジプトを統治し、国民に農業や金属加工術を教え、法を定め、神を信仰するようにすすめた。そして全国を巡回して、平和のうちに貧困だった民衆の生活を向上させた。彼の妻は妹の「イシス」で、弟の「セト」も妹の「ネプテュス」を妻としていた。

かねがねセトは兄を妬んでいたが、ひそかにオシリスの背丈ぴったりの箱をつくり、謀反人をかたらって饗宴の場でオシリスをだまして箱の中に入れナイル川に流した。箱はデルタのタニス分流を経て地中海に入り、ビブロスに流れついた。

悲嘆にくれたオシリスの妻イシスは、オシリスの入っている箱を探し求めてビブロスへ赴いたところ、ある植物がその箱を包み込むように成長していた。これをみたビブロスの王はその幹が大変大きく美しかったので、それを切って宮殿の柱にするように命じた。イシスはそれを知って、その柱を賜るよう王に懇請し、エジプトに持ち帰った。

ところが、セトはまたもその箱を見つけ出し、オシリスの遺体を寸断してエジプト全土に撒(ま)き散らした。イシスは再び苦心してバラバラになった夫の遺体を拾い集め(性器だけはナイル川の魚に食べられてしまった)、妹ネプテュスの助けを得て、それをつなぎ合わせた。

そして呪術的儀礼を行ない、イシスは自分の羽根で命の息を送りこんでオシリスを蘇生させた。よみがえったオシリスはもはや地上の王に復帰せず、西の方、つまり冥界の王となった。

イシスは夫の遺体を取り戻した際、呪法によって夫の種を受け、みごもって「ホルス」を生んだ。成長したホルスは、父オシリスの王位をめぐって、おじにあたるセトと困難な長い争いを続けることになる。しかし、最後には王位継承者としてホルスの正当性が神々によって認められ、ホルスは全エジプトの王となった、というのである。>









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この絵の中央がオシリスで、左に玉座の冠のイシス女神、右に祠堂のネフティス女神がいて、神話の「オシリスを蘇生させるシーン」が描かれているのが分かる。

二女神は姉妹だったね。




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三笠宮については名島神社で少々紹介している。

戦時中に福岡市東区名島神社の傍にあった通信施設に勤務されていたため、名島神社に来られた時、茶屋の娘が境内で出土した金箔のついた瓦を奉納したことから、オリエント文化の研究をされるようになったという話を現地で聞いた。

今思えば、名島はかつては島であり、瓦が出土しただけでも大変な事だが、それに金箔が残っていたというのだから、その重要性が伺える。

発掘調査した京都大学はその出土品をきちんと公表しているのだろうか。

また、三笠宮ゆかりの石碑が公園に見当たらないが、整備した福岡市はどこに移設したのだろうか。
続報が知りたいところである。










20190321
<エジプト>



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by lunabura | 2019-03-21 21:12 | エジプト | Comments(0)

4エジプトシンボル オシリス1 冥界の王



4エジプトシンボル 

オシリス1 冥界の王



青い顔をして白い尖った冠を被っている神オシリス。
葬祭施設に必ず彼が出てくるのは冥界の神だからだ。





c0222861_20355628.pngその特徴は顔が青や緑で描かれているのですぐに分かる。
白い冠は上エジプト(南エジプト)の王を示している。

白冠の両脇にダチョウの羽根を付けているのも特徴だ。

両手に持っているのは(かぎー王笏)と殻竿(からざおー王鞭)で、支配の印である。

緑色や殻棹はオシリスに植物の側面があることを示している。

地下(埋葬)-暗い世界(冥界)―芽吹き(再生)
すなわち、種まきから発芽までの側面があるのだ。

オシリスの白い衣装はミイラに巻かれた包帯を意味していて、足もミイラのように揃えられている。






















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すると、この胸飾りの中央に居るのがオシリスと分かる。

オシリスの左右に控えて翼で包もうとしている鳥の顔を見ると、左はハゲワシなので、ネクベト女神だ。冠はオシリスと同じ白冠。

右の鳥の顔を見るとコブラなので、ウアジェト(ワジェト)女神だ。冠は下エジプト(北)を示す赤い冠だ。



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以上から、この胸飾りは上下エジプトの冥界の王の守護を願うものだと考えていいのだろう。



オシリスには植物の面があると書いたが、これが『古代エジプトの神々』(三笠宮崇仁)によると、日本の大嘗祭へと連なっていくのである。(つづく)




20190319

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by lunabura | 2019-03-19 20:38 | エジプト | Comments(0)

3エジプトシンボル スカラベ イシス ネフティス



3エジプトシンボル 

スカラベ イシス ネフティス



ツタンカーメンの胸飾りに前回と同じシンボルのパターン、スカラベ、イシス、ネフティスを見つけた。













c0222861_20593462.jpg

サイズが書かれていないが、胸飾りなので、大きくてもハガキ大ほどか。

中央にスカラベ。右に座る女神は玉座の冠なのでイシス

左に座る女神は祠堂の冠なので、ネフティス

二人のワンピースが金と赤の七宝柄でおしゃれ。二人は姉妹。

イシスはオシリスの妻で、息子はホルスということから、「王の象徴的な母」の意味を持つ。
イシスは幼子ホルスを抱いて座る姿や、乳を飲ませる姿でも描かれる。豊穣の女神でもある。

妹ネフティスと共に翼を広げて使者を守り、死者に生命力を送る、


スカラベ(太陽神ケプリ)
スカラベ(甲虫)は太陽神ケプリ。ケプリは「大地からやって来た者」という意味で、糞から「独りでに生まれた者」であり、自己創造の神として崇拝された。ケプリ神は糞を転がすように「太陽を転がす」のでで、新生のシンボルとしてお守りとなった。スカラベ(ケプリ神)の上に太陽円盤がある。

太陽記章
太陽円盤の左右のコブラは王権の守り神。女神ウアジェト

この胸飾りには少年ファラオであるツタンカーメンの王権の象徴と二人の守護女神が描かれている。










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これもツタンカーメンの胸飾り。

スカラベと太陽円盤が三セットも。いや、中央の円盤は「三日月と円盤」なので「月」だ。
月は「夜に光り輝く太陽」
昼と夜の両界の王権を表しているのだろうか。

スカラベはラピスラズリで出来ている。太陽と月は黄金。

下の房部分はロータス。蓮の花。



意味が分かるとちょっと嬉しい。


20190318



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by lunabura | 2019-03-18 21:02 | エジプト | Comments(0)

2エジプトシンボル 太陽の船 スカラベ イシス ネフティス



エジプトシンボル 

太陽の船 スカラベ イシス ネフティス



今日は「太陽の船」について「エジプト神話シンボル事典」(マンフレート・ルルカー)から、解釈していきたい。





画像出典
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/news/14/4488/
(アビドスの寺院壁面より)
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「太陽の船」を支えているのは、原初の「水の神」であるヌンだ。

スカラベ(太陽神ケプリ)
船の中央のスカラベ(甲虫)は太陽神ケプリ。

ケプリは「大地からやって来た者」という意味で、糞から「独りでに生まれた者」であり、自己創造の神として崇拝された。

ケプリ神は糞を転がすように「太陽を転がす」のでで、新生のシンボルとしてお守りとなった。

壁画を見るとスカラベ(ケプリ神)の上に太陽円盤がある。




イシスとネフティス
ケプリ神の右にはイシス女神、左にはネフティス女神がいる。イシスとネフティスは姉妹だ。



イシスとネフティスの違いは頭飾りで分かる。
c0222861_1815554.jpg


イシスの頭飾りは玉座。ネフティスの頭飾りの名称は祠堂。(五郎山古墳に似たのがあったね)




二人は太陽の船の船首に立って、旅の行方に顔を向けている二匹の蛇で描かれることがある。
また、二人は一緒に棺やカノプスを守る女神でもある。
また、一対の鷹として描かれることがある。



太陽の船
「太陽の船」には二種類あって、昼間の船はマンデト、夜の船はメセクテトという。
両船は天界の神の両目と同一視された。

夜の船は西=冥界で、死者と暗黒の地へと航行し、右目と太陽で表される。
昼間の船は東から昇って左目と月を表すことがある。



なお、ルルカーはクフ王ピラミッドの脇で出土した二隻の船(太陽の船)について、「太陽の船を意味したかどうかははっきりしない」と記し、死者が神々を祀る式典に参加するための船ではないかと記している。

ブログの過去記事で、私も太陽の船ではないのではないかと記したので、同意見の学者がいてちょっと嬉しい。

ただし今の所、ルルカーと違うのは、オシリスと月の船ではないかと考えている点だ。



20190317

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by lunabura | 2019-03-17 18:17 | エジプト | Comments(0)

1エジプトシンボル ツタンカーメンの蛇形記章とハゲワシ



エジプトシンボル 

ツタンカーメンの蛇形記章とハゲワシ





エジプトのシンクロが続く。

本棚から「エジプト神話シンボル事典」(マンフレート・ルルカー)が出てきた。
「星の神話」を開くとイシス神殿のページが出てくる。
ほか、いろいろ。

せっかく本が出て来たから、今日は瞑想で見た二つのシンボルを事典で解いてみようと思う。

それはハワイに関して瞑想しているとき、最後に現れたツタンカーメンの黄金のマスクの上部。










c0222861_16263651.jpg

            こんな感じ。(画像はお借りしました)紀元前1354年頃。

鳥とコブラと二つ出て来た。
驚いて、画像を調べるとやはり二つついている。
それまでは一つだと思い込んでいた。

複数の事典からまとめてみた。

蛇形記章
コブラの方は「Uraeus」蛇形記章という。
Uraeusは「立ち上がる者」という意味で、コブラが立ち上がって頭巾をふくらませている姿で表される。鉢巻きや王冠につけた。
王権のシンボルである。

蛇形記章はファラオの保護者で、ファラオの額にいて、そこから敵めがけて火を吐く。
蛇形記章は女神ワジェト(ウアジェト)でもあり、下エジプトを象徴する。




ハゲワシ
鳥はハゲワシで、女神ネクベトのこと。上エジプトを象徴する。
ハゲワシは神殿の天井の裏側に描かれて、翼を広げて聖所への道を守った。








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               (画像はお借りしました)


ハゲワシとヘビ

ハゲワシ女神ネクベトとヘビ女神ウアジェトがそれぞれ籠(かご)に乗って連れだっている。
合わせて上下エジプトの保護神。



さて、瞑想の意味は何だったんだろう。
よく分からない( 一一)
けど、面白い。


20190316




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by lunabura | 2019-03-16 16:31 | エジプト | Comments(0)

綾杉るなのブログ 神社伝承を求めてぶらぶら歩き 『神功皇后伝承を歩く』『ガイアの森』   Since2009.10.25