ひもろぎ逍遥

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ワダツミ12 再びの志登神社 五つ目



 ワダツミ12  

再びの志登神社 五つ目

 
  
 
3月11日。17時25分。
再び志登神社に着いた。







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前年の参拝の11月11日からちょうど四か月目だった。






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季節は一つ進んでいた。








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が、今回も神殿に光が当たるタイミングに到着した。
珠を奉納する、豊玉姫とワタツミの神の神社ならここを外せなかった。

神殿に届く光はそれが正解だと知らせていた。

「何かを貰うなら豊玉姫の石の所よね」
と白皇に言うと、白皇も同意する。

11月に来た時、私はその石に白皇を案内していた。
菊如は行かなかったっけ。

ここでも菊如は神殿にて祝詞を捧げ、珠を捧げた。
それから、やはり豊玉姫が髪をくしけずった石の方で受け取ることを伝えた。

目印は畑の中の一本の木。






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もう地元の誰もが忘れている豊玉姫の石。







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傾いた石碑がわずかに史跡だということを示している。
この木と石碑が無かったら、消え去っただろう。


かつては豊玉姫の石ももっと高かった。
畑を作る時に土入れをして、ギリギリ残ったと思われた。

せめて案内板を設けてはくれまいか。
と願うばかりだ。

作物を踏まぬように気をつけて近づく。

菊如は石の上に大きく手を広げてみせて、白皇に真似をして宝具を受け取るようにと言った。

白皇は受け取ると、「布団みたいなの!」と声を挙げた。

何?
そんなの?

あとで精査した崋山の話では、それはワダツミの神の乗り物で、泡で出来ているものだという。

その泡は後部が立ち上がり、ひさしのようになって、神の翳(かざし)になっていた。

ワダツミの神は男性の姿をしていて、左肩から布を垂らした筋肉質のポセイドンのイメージだと言う。

「何故、七か所に宝具がバラバラになっていたの」と尋ねると、「七人の白い発行体の人が七つをパーンと飛ばした」と言った。

「泡と七」で思い出す夢があった。2月8日の夢だ。

ある男が海に半身浸かり、空手のように拳を突き出しながら修行していた。

その浜の左手には崖があって上の方にテラスがあった。

そこは泡で真っ白になっていたが、七人の白装束の神が並んで泡を蹴飛ばしながら拳法の修行をしていた。

テラスの下には洞窟があった。

そんな夢だった。

けったいな夢だったので良く覚えている。これと宝具の話がつながるかどうかは分からない。
が、今再びこうして読み直していると、七人が泡を蹴って封印している姿の象徴だったのかとも思われるのだった。


さて、この日はここで上がりだった。
今日は五つもの珠を奉納し、宝具も受け取った。
残りは二つだ。以外にも順調に事を終えた。


私たちは近くの櫻井神社に挨拶して二見ケ浦に出て帰途についた。

二見ケ浦を通りながら「ここはよく来たあ」と白皇が言う。

三苫の海でも奈多の海でも同じことを言っていた。

白皇と海は切っても切り離せなかった。

それは私にとっても同じだった。

20180930



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by lunabura | 2018-09-30 19:03 | 「ワダツミ」 | Comments(0)

ワダツミ11 細石神社 繁栄の種を預かる



 ワダツミ11  

細石神社 繁栄の種を預かる

 
  
 

次の候補地に向かおうとするときに、急に立ち寄りたくなった神社があった。

細石(さざれいし)神社だ。

木花咲耶姫と磐長姫が祀られているのでワダツミ系の神社ではない。
しかし伊都国の始まりを考えるのに欠かせない神社だった。

細石神社で手を合わせると、その背後にある王と王妃の墓にも手を合わせることになる。

それが三雲南小路遺跡。水銀に関わる民。卑弥呼よりはるかに古い時代の遺跡になる。

そして、参道付近には木花咲耶姫が出産したという地があり、さらには高祖山に繋がっていた。
高祖山には山幸彦が祀られている。

つまり、木花開耶姫と山幸彦の母子の縁がラインで結ばれているのである。

そこに豊玉姫が輿入れした。
母子は豊玉姫から見たら姑(しゅうとめ)と夫となる。


古代の伊都国の始まりを考える時に
三雲南小路遺跡―細石神社―高祖神社
の祭祀線抜きには考えられない。





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この画像の太陽光線の位置を見ると、直前に行った染井神社と同じ方向を向いているのが分かる。いずれも東を向いていた。
振り返れば高祖山がある。



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さて、菊如はここでも祝詞を上げた。
それから私を呼んだ。

そして、横の楠の前で何かを受け取るようにと言った。
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言われるまま両手を差し出すと、水のような涼しく揺らぐ物が降りて来た。

その形をなぞって両手の平をすぼめると、間でゆらゆらと涼しいものが揺らぐ。パール色のきらめきだ。

上の方は開いている。
ちょうどチューリップのつぼみが開こうとするように。
外側には花びらが重なるような、重なりがあった。


白皇も観えているらしい。
「ピスタチオ」と言った。
そう来るか。飲み屋で出てくるアレだ。
「そうそう、二つに分かれてるよね」
殻を割ると緑色の種が出てくるやつ。

白皇は形を捉え、私はエネルギーの状態を捉えていたようだ。

それはクスノキの「元木」(もとぎ)だという。
「国の元」でもあるという。

あとで崋山が精査すると、「繁栄の種」だ、とイワナガヒメが教えてくれたという。
「元木の種」とも言った。


サクヤヒメはこの時、同じ糸島の桜谷の方にいたそうだ。

「繁栄の種」はイワナガヒメから「桜谷の桜の木の下に置いて来てね」と言われたという。
それは私の役目だそうだ。

また、その時、崋山たちはイワナガヒメとサクヤヒメの関係を尋ねたらしい。
すると、イワナガヒメはお世話をする侍女で、姉妹ではないという。
サクヤヒメの御伴で行かされたそうだ。

「それでは富士山のコノハナサクヤヒメとは?」
と尋ねると、天狗族が来て、薄いピンクの衣を来た別人を連れていったという。

七つの珠とは全く関係のない話だったが、預かった種は桜の花の咲いている間に桜谷に持っていかねばならなくなった。

私単独で出来ることではないし、この日は3月11日で桜にはまだ早すぎるので、日を改めなければならない。

いつの間にか、菊如たちと共に行動する状況になった。
そういえば、桜谷は菊如にとっても始まりの宮だった。

神計らいとは、人間の頭では計り知れないものがあった。

さて、チェリーが関わった神社をプロットしてくれた。







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大島の弁財天社と相島、志賀海神社、染井神社そしてこの細石神社が、
一直線のラインで結ばれていた。


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それぞれに物語が宿っていた。

『神功皇后伝承を歩く』上巻28高祖神社



20180929






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by lunabura | 2018-09-29 19:55 | 「ワダツミ」 | Comments(0)

ワダツミ10 染井神社 四つ目



 ワダツミ10  

染井神社 四つ目

 
  
 

七つの珠のうち、三つを奉納した。あと四つだ。

都市高速を使って糸島に出た。まずは染井神社に向かう。
ここには豊玉姫と玉依姫と山幸彦(ヒコホホデミ尊)が祀られている。

下宮と中宮があるので時短を考えて菊如に尋ねた。
「染井神社は下宮と中宮があるけど、どっちがいい?両方行ってもいいけど。
下宮は井戸がある所。神功皇后が鎧を染めたって言われてる。
中宮はその鎧を干した所だけど」

すると菊如は「松がある?」と尋ねた。
「ああ、それなら中宮ね。鎧を干した松の木がある」

そう、中宮には神功皇后ゆかりの松の木があった。それは江戸時代に枯れたが、その巨大な幹が保存されていた。

染井信号から車で山に向いながら、バスハイクの時に赤い曼珠沙華が美しく咲いていたのを思い出した。あれは秋だったなあ。

中宮へ上る道は幅が狭くバスが通れないので、下宮だけを案内したのだが、たまたま現地で地元の人が中宮への山道があることを教えてくれた。
それは江戸時代には分からなくなったという道だった。

それを聞いた皆さんがどうしても行きたいというので、知らない山道を探検しながら中宮に向かったのだ。
5分ほどの道のりではあったが、一度は迷ったが無事に着いた。

それをブログに書きかけていてパソコンが壊れた。
だから、そこでストップしたままだ。

そんなことを思い出しながら、季節がすっかり変わった田んぼの間を進んだ。
すぐに鳥居の前に出た。

車道から参拝するとその深い杜のたたずまいは素晴らしく、訪れた人は誰もが立ち止まって声を挙げる。
「すごい」
と。

菊如もそうだった。
「ここは普通と違う」







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手前の小さな池には小さな石橋が架かっている。








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そこから石段を上ると苔むした参道だ。
何度通っても感動する。









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正面。








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拝殿と石祠が分離していて、直接石祠の前で参拝することもできる。

そこで菊如は祝詞を上げた。
太陽が正面にあってまぶしい。

祝詞を終えると、菊如は太陽を指して白皇を促した。
白皇が太陽に珠を差し出すと、代わりに剣のような長い物を受け取った。


崋山によると、白皇が受け取った長い物は黄金の矢だった。

矢でも、普通のものとは形状が違う。
軸の先の矢尻は重りのような形をしていた。
また、羽根もひし形を伸ばしたような形をして薄い金で出来ていて、ハタキのように一か所から八方に広がって付いていた。
矢は全体が発光していたという。

一段落すると、菊如に豊玉姫が懸かった。
「よくぞ来てくれました」
と白皇に言った。それから私に向きなおり、
「ここまで連れてきてくださってありがとうございます」
と頭を下げた。

びっくりだった。
まさか、豊玉姫に頭を下げられるとは(汗)

帰りしな「ここには龍がいる」と菊如は言った。

『神功皇后伝承を歩く』下巻63染井神社


20180928




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by lunabura | 2018-09-28 19:21 | 「ワダツミ」 | Comments(0)

ワダツミ9 御島神社 三つ目



 ワダツミ9  

御島神社 三つ目

 
  
 

志式神社を出ると、糸島に向かうために国道3号線に出た。

途中、福岡市東区香椎に近づいて歩道橋を見た時、私はふと、道に迷ったことを思い出した。

それはラジオ番組の収録の時のことだった。

御島(みしま)神社で収録したあと、ディレクターを神功皇后ゆかりの鎧坂(よろいざか)と兜塚(かぶとづか)に案内することになった。ところが、目印となる歩道橋を一つ間違えて、違うところに迷い込んだのだ。

それを思い出して、菊如に、
「私、ここで道に迷ったのよねえ。歩道橋を一つ間違えちゃって。ディレクタ―に鎧坂を案内しようとしてね」
そう言いながら、ふと、出発点の神社を思い出した。
「あれっ?その神社、綿津見の神が祀ってあるよ」

その神社というのが「御島神社」だ。
それは香椎潟の海中の岩礁の上に立っている。

鳥居と石祠だけの神社なので、多くの人は気づかない。しかし、神社の原風景だ。
昔は香椎宮に向かう船から手を合わせていったという。

菊如が「そんな形で思い出したというのが‘“当たり”ということよ」と言った。
「じゃあ、行ってみる?」
「行きましょ」
決断は早かった。次の信号は右折せねばならない信号だった。ギリギリ間に合った。






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しかし、現地に着くと、さすがに二人ともこれが神社かと驚いたようすだった。

社殿はない。
それでも今日は岩礁がちょうど海上に頭を出しているので、グッドタイミングなのだ。

菊如は「どうかしらねえ」と言ったが、すぐに「あ、道が出来ている」と海上を指した。私にはそういうものは全く見えない。
「ほら、あれ。波が違うでしょ」
ああ、それなら良く見える。





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現実に、海上に明らかに波形が違う円状のエリアがあった。写真でも白く写っている。
これがどんどん近づいて来た。

みるみる私たちが立っている橋の所までやってくる。
さすがに、これは尋常ではない。


人通りもあるので、菊如は小声で祝詞を上げると、やはり白皇に海上に珠を奉納させ、代わりの物を受け取るようにと言った。

白皇ももう慣れたようすだ。
何かを受け取りながら、「痛…。指が膠着する。ロックかかった。痛い」と手のひらを見せる。掌底部が赤くなっていた。固そうな、鉄のような何かを受け取ったらしい。

崋山によれば、これは金で出来た扇だという。要(かなめ)の所は丸い。複数枚の羽は中央から左右に、ガシャンと開くタイプだった。これは海底から波を起こすものだという。
どおりで。
白皇はガシャンと皮膚を挟んだようだ。

どれもこれも肉眼では見えないものだが、白い円状の波間が移動するという自然現象は現実にあった。こうして想定外の所でまた一つ役目を果たした。

さあ、これで糸島に行こう。

『神功皇后伝承を歩く』下巻67 御島(みしま)神社


20180927






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by lunabura | 2018-09-27 20:07 | 「ワダツミ」 | Comments(0)

ワダツミ8 志式神社 二つ目



 ワダツミ8  

志式神社 二つ目

 
  
 
志式神社の駐車場に着くと、エンジェルナンバーの車が止まっていた。
OKサインのようだ。


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メイン道路から一歩入れば松の森。いつもながら一瞬で聖地のたたずまいだ。




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神殿前に着くと、ここが目的地かどうか調べるまでもなく、菊如は即スタンバイしていた。神前で祝詞を上げ、終わると白皇を呼んだ。

「神殿の扉を開くから、そこから珠を奉納して」と秘めやかに言った。ところが、改めて神殿を見ると、「あれ?もう開いている」と言う。

そして白皇の差し出す珠もすぐに受け入れられ、代わりにその手の中に何かが入った。
「しびれる~」
と言いながらそれを宝箱に入れると、手のひらが真っ赤になっていた。
もちろん宝具は肉眼では見えないものだし、現実の扉も開いてはいない

白皇が手にしたものは崋山によると、玉手箱だという。縦長で直方体を縦にしたようなものだ。ティッシュの箱を縦にしたイメージ。

その側面の幅は15センチほど。高さは25センチほどか。
黒い漆塗りで、側面の底の左端に金の粟粒が吹き寄せられるように描かれている。
そして赤と金のひもが掛けられていたという。






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神殿のようす。鷹?が扉にあしらわれている。








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側面には筆のシッポある亀が。豊玉姫が乗って帰ったという亀と同じタイプ?

顔はまるで龍。いかにも龍神すなわち海神の風情だ。
熊本の亀蛇(きだ)にも似ている気もする…。







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この日は晴天。
うるわしき「ふきのぼり浜」へ。そう奈多の浜。












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右手には先程の綿津見神社の岬が見えている。





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左手には豊玉姫が慕う志賀島。
しかし、そこは今回の目的地ではなかった。

二つ目を奉納し終えて、ここからさらに西に向かう。







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なんとも哲学的なカモメ^^




『神功皇后伝承を歩く』下巻72志式神社


20180926




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by lunabura | 2018-09-26 20:38 | 「ワダツミ」 | Comments(0)

ワダツミ7 綿津見神社 一つ目



 ワダツミ7  

綿津見神社 一つ目

 
  
 

大島に初めて渡り、そのダイナミックな景観を堪能したあと、私たちは連絡取り合うこともなかった。

年が暮れ、そして明けた。

七つの珠の奉納は菊如と崋山の課題だ。二人は上手くやるだろう。
その後の話を楽しみに待っていた。

しかし3月に入っても動き出している気配がない。
どうなったのか気がかりになって尋ねると、奉納する神社は「豊玉姫と綿津見神の関連社」「福岡県内」に絞られていた。期限も「5月3日の竜宮祭の前まで」と分かったらしい。そして、何処に行こうか相談している所だという。

私は、思い浮かぶ神社を次々に挙げていくうちに、案内しないと分からないだろうと判断して、同行することにした。バスハイクやら執筆取材などで何度も出掛けた所ばかりなのだ。

福岡市東区の綿津見神社、志式神社は確実だろう。どちらも豊玉姫だ。
それから糸島の染井神社と志登神社も間違いないだろう。
これらも豊玉姫だ。

こうして、まずは福岡市東区に行き、それから糸島に行くことにした。

2018年3月11日のことだった。
その日は午後12時の出発だった。菊如と白皇と私の三人だった。

まずは福岡市東区の綿津見神社に案内した。


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着くと、菊如はここが奉納先の一つとすぐに分かったようだ。

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祭神は志賀三神と豊玉姫命。
志賀三神とは綿津見三神のこと。

まさしく、始まりにふさわしい宮だった。

神前に七つの珠を入れた宝箱と志賀島金印を置いて祝詞を上げた。






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祝詞が挙がる間、左手の木の上でカラスのグルーミングの声がしている。
仲睦まじい。サインかもしれないと写真を撮った。









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すると、祝詞を終えた菊如がその木の下に立った。
そして白皇に何やら指示をした。
その木の前に立つと、ちょうど目の前の高さに、幹に枝を落として丸く変形しながら成長したコブがあった。白皇は言われるままにそこに珠を一つ納めた。

そして、何やら代わりの宝具を貰った。
それを宝箱に入れながら「丸くて暖かい」と感想を述べた。
もちろんどちらも肉眼では見えない。

崋山が後で鑑定すると、それは「太陽の鏡」だという。足つきの鏡で、鏡の周囲にフレアがある。高祖神社(糸島)に置かれた「石の鏡」に良く似ていた。
それは人を写すものではなく、太陽の光を海に反射するものだそうだ。








その後、私は二人を神社の横の三苫海岸に案内した。


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この日は3月11日。
奇しくも、あの日、私はラジオの津波警報を聞きながら海岸には降りるまいと思いながら降りてしまった。それがこの海だった。

同じ日に再び来ようとは思ってもいなかった。

それぞれに、あの日に手を合わせた。


この海からは相島が正面に見えている。
そう、相島の若宮神社には豊玉姫が祀られていた。

そして、左手を見ると志式神社の渚が見えた。

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そこには豊玉姫が荒ぶる神として祀られていた。
今からそこに案内する。

今更ながらに気づいた。
ここは豊玉姫が、相島、綿津見神社、志式神社、と三ヶ所、海を囲んで祀られていたエリアだったのだ。

この海域を通る船は帆を半分降ろして通るという。
それは志式の神に対して表す敬意の印だった。


拙著『神功皇后伝承を歩く』
「下巻75綿津見神社」
「下巻72志式神社」

20180925



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by lunabura | 2018-09-25 20:54 | 「ワダツミ」 | Comments(0)

ワダツミ6 初めての大島 



 ワダツミ6  

初めての大島 

 
  
 

2017年11月21日。
この日は大島の厳島神社の秋の祭の日だった。
菊如と崋山は祭に参加するために再び大島に渡る予定にしていた。

話をしているうちに、私も同行させてもらうことになった。

大島はまだ行ったことがなかった。
これまでも何度か渡ろうとしたが、島内での移動方法が分からずにいたので二の足を踏んでいたのだ。

今回はレンタカーを借りての移動だ。
島は夏場には周回バスが走っているが不便だ。
フェリーで車を持参するか、レンタカーがお勧めだ。

当日、私たちは神湊(こうのみなと)で待ち合わせをした。






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乗船時間まで時間があったので、すぐそばの宗像神社頓宮に参拝した。
みあれ祭の時、沖ノ島や大島から迎えた女神たちと市杵島姫が揃う聖地だ。





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そこからは大島が良く見えていた。





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フェリーに乗って大島の渡船場に着くと、すでに宗像大社の中津宮の鳥居が見えていた。

この日はまずは港から東に向かった。





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厳島神社に到着して、神事に参加。この日は玉串を捧げるご縁をいただいた。
三女神の一柱、市杵島姫が祀られていた。

神社は岬にあったので、海が良く見える。
白皇がその海をじっと眺めていた。

神事が終わると直会をいただいた。
地元の新鮮な魚を頂戴する。
この時、白皇が眺めていた海に竜宮社があることを聞いた。

菊如がその竜宮社をやけに気にした。
竜宮社の祭は漁船で向かわねばならない。
祭は年に2度行われ、シケで船が出ない時にはこの厳島神社で神事が行われることを聞いた。思えば、これを聞くために厳島神社(弁財天社)に来たのだろう。


ごちそうをいただいたあと、私たちはレンタカーで島内を回った。

菊如と崋山は既に回った所だが、初めてという私のために観光案内をしてくれた。







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夢の小夜島。






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宗像大社中津宮にごあいさつ。







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沖ノ島遥拝所。この日は沖ノ島が良く見えた。






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ウーナの時代、ガドゥが日本に到着した時、物見をしたという岩。
これはまた別のタイムラインで語ることにしよう。






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加代(かしろ)浜。流人の浜。
ここからは宗像の地が目の前に見えた。






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展望所からの沖ノ島。







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島の頂上にある御嶽宮。英彦山が見えるという。
英彦山は二女神の新婚の宮。今は三女神一緒に祀られている。





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大島の北側はダイナミックな景色だ。一度歩いてみたい。









20180924


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by lunabura | 2018-09-24 21:00 | 「ワダツミ」 | Comments(0)

ワダツミ5 七つの珠 ウガヤフキアエズ 



 ワダツミ5  

七つの珠 ウガヤフキアエズ 

 
  
 
 
そろそろ夕闇が迫ってくる時間になった。
私たちは志登神社を出て二見ケ浦に向かった。
菊如と崋山は「何か」を受け取る所を探している。

「ここ!」
二見ケ浦の櫻井神社の大鳥居の所で菊如が言った。
ここは二見ケ浦でも西のはずれだった。



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浜に出て右手を見るとカフェの明かりが遠くに見えている。快晴だったのに、いつのまにか雲が広がり、強烈な冷たい風が吹きつけていた。

「道がみえる」
と菊如が海を示す。

そして、菊如は海の向こうから「何か」を受け取った。









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海風がひどかった。
写真を見ると、丸の中に風神がいるんじゃないかいな。
角をはやして、左に風袋もってない?



車に戻ると、二人は霊視を始めた。
「黒色の箱だね。中は何も見えん」
「枠は光っている」
「真珠?」
「卵?」
「ウミガメの卵?七つあるね」
そんな話を二人がしていた。
いったい何が何やら。訳が分からない私は記録係として記録をするだけだった。



その夜、崋山から連絡があった。二人はあれから玉手箱の中を精査したという。その概要を教えてくれた。

玉手箱の中には亀の卵を象徴する珠が七つ入っていた。それをどうしたら良いか、ワダツミの神が教えてくれたそうだ。

「海の向こう側から攻撃が近づいている。空からの攻撃は見せかけで、海から船で上がってくる。海の底から来る。深い結界を張らねばならない。

そのために、この七つの珠を七か所、海関係の神社に行って納めて来よ。代わりに宝具を貰い、某所に納めればよい」

という内容だった。豊玉姫の話と通じていた。

「海関係か豊玉姫関連の神社だけど、るなさん知ってる?」
「そうね。神功皇后の本にいくつか書いてる。天神の三越前で話した時の資料にも、いくつかリストを挙げてる」

たまたま、資料の残部を二人に渡していたので話は早かった。
そこでいいのかどうかは、現地に行ってみないと分からない。
はたして二人は行きつくだろうか。いくつか道が難しい。

こうして、私はいつのまにか「七つの珠」に関わり始めていた。

「ところで、ワダツミの神は男だった?女だった?」と聞くと、崋山はポセイドンに似ていると答えた。なるほど、男神だったか。


いったん電話を切ったが、しばらくして菊如から電話があった。

「ウガヤフキアエズが出て来たので、電話を通して話を聞いてほしいんだけど」
「え?私が質問するの?用は無いのに?」

こうして電話セッションが始まった。
ウガヤが懸かった崋山と私の一問一答だった。


ウガヤが語り始めた。
「私たちは迫害されて移動した。我が一族と共に総勢112人。6艘の船に乗って行った。
元の地は安曇の地だが、そこから船を出した。風に乗り西の方に回って着いたが、そこでは言葉が通じなかった。そこはウド。」

「鵜戸神宮?宇土半島?」
「日が落ちる地」
―それなら宇土半島だ。

「どうして追われたのですか」
「この海を血で汚す者たちが現れた。白い銅の槍を持って攻め入ってくる者たち。黒髪、黒ひげの一族。目は黒。金色のひも。われらの地一帯に攻め入って来た。
戦いは好きではない。我々は海と共に生きる」

「元の場所とはどこですか」
「生まれた所から動いていない。志賀島。フキアエズ朝があった」

「志登神社には王朝がありましたか」
「志登神社の所は浮島になっていた。あとは海だった。神々が集う地だった」

「二見ケ浦の海路が閉じたり開いたりするのは?」
「海の者が発着する。朝は逆風が吹く」

「一族は沢山いたのですか」
「我らの一族は海と陸にいた」

「安曇ですか」
「われらは安曇」

「あなたの目の色は」
「青い色。今で言うヨーロッパから船に乗って来た。我ら一族にはエラ呼吸の痕がある」

「ホモサピエンスではないのですか」
「人間と交わってできた。人間と海の者の間。豊玉姫と山幸彦が契を交わして新しい種族を創った」

「あなたの御子は神武天皇ですか」
「ちがう」

「あなたの父君の名は?」
「…」

「言いたくない?」
「わが父から迫害された。我は安曇の一族と思っておった。海の人間の間に生まれた特別な力を持った者。われらは西へ西へと逃げて行った」

「どこに着いたのですか」
「穴の空いた岩が見える。ウーロー。ウーロ」

「ウーロ、今の宇土半島ですか」
「6艘で出たが3艘が着いた。神武とは関係ない。ウォーガ。モガ」

「茂賀?熊本の?」
―茂賀なら安曇がいる!
「…。新しい地で何がしたいか、何ができるか分からない。」

「あなたの子息は?」
「いない」

神話とは全く違う系図のようだ。状況が良く分からなかった。
メモが途切れ途切れで心もとない。

ウガヤが言うには志賀島にフキアエズ朝があり、ずっとそこに住んでいた。
目は青色で、もともとヨーロッパから渡来したという。
人間と海の者との混血とも。
安曇だと言ったが、途中で安曇ではないことを知った、と告白した。
子供もいないなら、神話に出てくるウガヤフキアエズとは別人となる。
神話では玉依姫との間に神武天皇らが生まれている。

このウガヤの場合はフキアエズ朝に黒目、黒髪の一族が襲って来たので6艘で脱出したが、3艘しか宇土には着かなかったという。


現実世界で宇土半島に行ってみると、歴史資料館に甕棺があった。福岡では御馴染(おなじみ)の巨大な甕棺だが、驚いて尋ねると、甕棺は宇土が南限の地だという。

宇土地方は熊本平野から南下する時、必ず通らねばならない谷だったそうだ。
谷の両脇の丘には古墳群がある。古代には谷も海だったかもしれない。

ウガヤはこの付近に到着したのか。穴の空いた岩があったという。


さてその日、電話を終えて深夜に風呂に入っていると、外から大勢の男たちの歌声が聞こえてきた。呑んでいたとしても、深夜に大声で歌うなんて非常識だ。

いつまでも歌っているので、窓に耳を近づけて耳を澄ますと、全く静かだった。
???
ところが、風呂に浸かると歌声が聞こえる。

二度やってみたが同じだった。
気持を切り替えてメロディーを覚えることにした。

ソーソレ ソシシッ ソーソレ ソシシッ ♪

言葉は分からないが、アップテンポで、男たちが大勢で胸を張って自らを鼓舞するような歌だった。11月11日のことだった。

同じようなことが11月22日にも起こった。
今度は大正琴のような音色で、やはり大勢の人が鳴らすような楽曲だった。
8分の6拍子だった。シンコペーション。

ッシ ドッド―ッシ 

こんな感じ。あとは複雑で覚えられなかった。備忘として記録しておこう。



2080923



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by lunabura | 2018-09-23 17:27 | 「ワダツミ」 | Comments(0)

ワダツミ4  豊玉姫 志登



 ワダツミ4  

豊玉姫 志登

 
糸島の伊都と志摩の中間にある志登(しと)。

かつては糸島水道があったという。そこに安曇の寄港地と天文観測所があった。
今は志登神社が鎮座している。

祭神は豊玉姫命。
相殿に和多津見神、彦火火出見尊、息長帯姫命、武内宿禰命。
(豊玉姫の父、夫、神功皇后、武内宿禰)

11月11日の17時ちょうどに着いた。
冬の低い太陽が傾き始め、太陽光線が参道をまっすぐに通り、神殿を照らしていた。


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丸い輪になった光が神殿の中央より少し左に当たり、中央に移動しつつあった。
「これがサインよ」と菊如が言う。

c0222861_19551582.jpg



太陽の光がまっすぐ参道を進んで神殿に到達する。
これだけでも奇跡的な瞬間だった。


参拝を済ませて写真を撮っていると、菊如が私を呼んだ。
「豊玉姫!」と小声で言う。

崋山に豊玉姫が懸かっていた。そばで菊如が声を掛けている。
光が二人を照らし出した。

豊玉姫は気品のある女性の姿だった。片手を軽く胸の前に挙げて神殿に向かってたたずんでいた。

菊如が「お久しぶりです」と姫に声を掛け、続けて「るなさん、聞きたいことはある?私は歴史の事分からないから」と言った。

そんなあ。私、別に用は無いけど…。
でも、何か聞かなきゃ。
そうだ。
豊玉姫は何故、子を残して綿津見宮に戻らなくてはならなかったのか。
神話の真相を聞こう。

「山幸彦と分かれた本当の意味は何ですか」
すると、豊玉姫は静かに答え始めた。
「私はあの時、二人の子を生みました。ところが、双子は縁起が悪いと言われて一人は殺されてしまいました。わが父は腹を立てて、私を連れて帰ったのです。

「人間と海の者の間に生まれたウガヤフキアエズには海の者の加護を」
と父は玉依をお側に付かせました。玉依は海に帰ることを許されず、神社に入ってこの国を守っているのです。

「豊玉姫と玉依姫は姉妹ですよね」
「私は一人でございます。兄弟姉妹はいません。
が、七人ほどで兄弟として育てられました。
ワダツミの力を持った者。
海とこの地をつなぐ者など。
合わせて七人、これをすべて玉依と申します。
海とこの地のつながりを保つ者たちでございます。
私は父に会いに海に戻る事もできますし、山幸彦と暮らしたことは後悔していません。物の考え方が違っているだけなのです」

菊如が尋ねた。
「玉依に庸(よう)という名の者がいますね」
「庸もまた、ワダツミの力を持つ者と人間との間に生まれたる者。庸は乳母のようにして育ちました」

私は尋ねた。
「ウガヤフキアエズを育てた人ですよね」
「玉依とは、海からの言霊を聞く者」 

「玉依がウガヤフキアエズと一緒になって子供を生みましたよね」
「一緒という考えは今とは違います。この世に子孫を残す。それだけ。愛されたり愛したり、慈しんだりというわけではありません。愛より、尊敬する思いが強いのです」

菊如が尋ねた。
「姫はウガヤフキアエズを見守ってこられたのですか」
「私は祈る事しかできない。封印されて動けなくなったところで、あなた(菊如)に助けられました。ウガヤの底の底に眠る龍は私が守っており、動くときには目が覚め、その力を発揮します」
そう言うと、白皇を見て語りかけた。白皇はウガヤフキアエズの転生者だという。

「わたしを恨みますか?
どう生きるか。
授かった宿命は変えられません。
ただ海には帰れない」

菊如はさらに尋ねた。
「大国主神社に何故おられたのですか」
「大国主と共にあの場所にきました。そして何者かにあの場所で封印されてしまいました。大国主の仕業ではありません。

海の門を無理に開けさせ、入ってはならぬ者を入れようとした者がいたのです。
私を封印して父に掛け合ったのです。

封印されたのは私の分御魂(わけみたま)でしたが、私の思いがあそこに残ってしまったのです」

私は尋ねた。
「対馬にお墓がありますよね」
「対馬にずっとはいませんでした。そこに埋められてもいません。燃やされて灰になって海に流されました」

「何処で燃やされたのですか」
「島。石が沢山ある島。
役割が終わり、亡骸(なきがら)がこの地に留まることを、私は拒否しました。
私は玉依に頼みました。
燃やしてくれ。海にまいてくれと。
潮に流されて志賀島に帰れるようにと。
風に乗って。波に乗って」

石が沢山ある島といえば相島(あいのしま)だ。安曇の墓所と聞く。

スマホで相島の一番大きな積石塚を見せた。

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「これですか」
「そうです。そこです。
それは祭壇です。
私は石の上で燃やされました。
私たち海の者は土に埋められることは好みません。
燃やされて灰になり、天に帰るのです。
石の上。
暗い空。星しか見えぬ夜に」

暗い空というのは新月の頃のことだろうか。
海の者たちは満天の星の元で昇天していくのか。

相島の長い百合ケ浜は掘っても掘っても石だけしか出ないという。
古墳が造られる前の時代からあの地は葬送に使われていたのだろうか。

相島の積石塚で一番大きな120号墳は四角い積石塚の上に石囲いの石室がある。
そして手前には祭壇がある。

今見るものは崩れたものを再現したものだ。原形はまた違ったものかもしれない。

結婚について、私はもう一度尋ねた。豊玉姫が答えた。
「結婚のため、何度も通って夫と逢います。
安曇の婚姻は反発する者も多かったのでございます。
しかし、新しい時代、種族を増やし、それぞれの良き所を伸ばして増やしていく。
それが必要だったのです」

「糸島で暮らしたんですね。二人の住まいの跡は何処ですか」
「染井の山の麓です」

――あの染井の井戸がある所か。意外な場所が出て来た。

豊玉姫はもう一つ大事な話をした。
「天と地、海と空、八百万の神と仏教の神々、すべてが一つにならねばなりませぬ。
それぞれが別々に働く時は終わりました。
海から攻撃するものがあります。海の力を借りて防ぐ時がきているのです」

最後に菊如が「何かお願いすることがありますか」と尋ねた。
すると、豊玉姫は
「わたくしの分御魂をこの子に」
と言った。
長い時を越えて転生したウガヤフキアエズに分御魂が与えられた。


それから豊玉姫は去った。


崋山が後で話をしてくれた。

豊玉姫は一人っ子だった。陸の竜宮城とは志賀島のこと。

日本という島国に外から入ってくるものを、鬼神一族が守っていた。しかし、自然破壊で鬼神一族が日本を守れなくなっている。鬼神とは荒魂のようなものだという。


姫の心には志賀島への思いがあった。
海の民の血を引くものたちは土の中に埋める感覚がない。
それで土に埋葬するのはいやだが、海に帰る方法として灰にしていた。

昔、相島の人は火葬をしていた。当時、いろんな種族がそこに集まっていた。
相島は終わりの島。亀が死ぬところだと語った。




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気が付くと、40分以上経っていた。
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もうすぐ太陽が正面に来ようとしている。
時間の感覚がなくなっていた。


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龍が太陽の珠を抱えているかのよう。
豊玉姫は龍女とも言われていた。









染井神社 『神功皇后伝承を歩く』下巻63


20180922



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by lunabura | 2018-09-22 19:49 | 「ワダツミ」 | Comments(4)

ワダツミ3 糸島の引津神社 桜谷若宮神社



 ワダツミ3  

糸島の引津神社 桜谷若宮神社

 
  
 

 アジャーシタの言う「812年前」について記録ノートを見返すと、次のようなメモが出て来た。

「宗像市八所宮 800年前の地震で埋まった。争いの時、救護所となった」
菊如の言葉をメモったものだ。812年前という、妙にリアルな数字と関係あるのだろうか。

西暦1200年頃に地震はあったのだろうか。

調べると、西暦1200年頃に南海トラフ地震が起きたとする説がみつかった。そうすると、連動して大地は動いたかもしれない。筑紫は鎌倉時代にも解決すべき何らかのトラウマを抱えているのだろうか。

さて、私たちはアジャーシタが封印されていた糸島市志摩船越の綿積神社を離れ、裏山への登り口を探しながら移動した。すると、「引津神社」に出た。




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ここからなら登れそうだ。崋山がさっさと裏手にまわって登って道を探したが、結局見つからなかった。

ここはもともと「十六天神」と称したものが「引津神社」と改称したという。

祭神は日高彦穂瓊々杵尊。伊弉諾尊,伊弉册尊。(ニニギ、イザナギ、イザナミ)

何故この三柱が祀られたのかは不明だ。が、ニニギノミコトは糸島の志摩を中心として十数社祀られている。歴史的な痕跡ではないかと考えたこともある。



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ここから船越湾が良く見えた。

綿積神社の上に出ることは断念して、桜谷の若宮神社に向かった。





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知る人ぞ知る桜谷の「若宮神社」だ。かつては「桜谷神社」と称したという。
志摩船越の半島の谷に鎮座している。




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祭神は「苔牟須売神」(コケムスメ)と「木花咲耶姫」の二柱だ。

「苔牟須売神」とは「磐長姫命(イワナガヒメ)」のことと地元では伝わっている。

『糸島郡誌』によると、
「寛永元年(1624)11月5日、浦の漁人仲西市平の妻に神告ありて、初めて勧請せしという。文政六年再建せり。」
とあることから、二柱は江戸時代に祀られ始めたことになる。

古代史では、この「古計牟須姫命」が「君が代」の「苔もむすまで」と対応するという説があるが、時代的に整合しない事が分かった。

菊如が祝詞を挙げ、参拝を終えたが、二見ケ浦に戻るまでには時間が余った。

「るなさん、何処がいい?」
と聞かれる。
「豊玉姫といえば志登神社よ」

「朝から、志登神社って言ってたね」
そう、豊玉姫なら志登神社でっしょ。
豊玉姫が上陸して髪をくしけずったという安曇の宮。
行くなら、そこでしょ。


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by lunabura | 2018-09-22 13:23 | 「ワダツミ」 | Comments(0)
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